リズムトラックの上モノシンセパートアレンジの3回目は、アレンジを進めている過程での音色やフレーズの差し替え方などについて解説したいと思います。
アレンジ過程における音色やフレーズの差し替えについて
少々話の時間軸は戻りますが、前回、前々回に作成したフレーズに至るまでには、色々な音色を選びながら、曲の雰囲気やアレンジの方向性などを考えて進めてきました。
その過程でHive 2のプリセットをあれこれ変えながらフレーズを色々弾いて考えていた時に選んだプリセット音色“HS Ray of Hope – lead”がヒントとなっています。

この音色でデモサウンド(音源:u-he_demo_004_04)のようなモチーフを作成しました。この音色によるフレーズは図のような感じに打ち込んでいます。

このプリセットはノコギリ波系のアナログシンセ風のリード音色にSE的なシーケンスフレーズがフェードインしてくるレイヤー音色です。リズムトラックに合わせて単音で演奏するだけで世界観ができました。
このモチーフからシンセリード音色部分はパッド系のフレーズ、シーケンス的な音色部分はプラック系のアルペジオに置き換えて前回までのようなアレンジを進めた、というワケです。
さて、このように進めていく中で、元となったこのモチーフも音色的にイイ感じでしたので、部分的に活かせないかと思い、試しに前述の2パートと共に同時に演奏させてみました。
シンセパートが3パートになると、一気に曲の雰囲気がにぎやかになり、全体が活性化してくる反面、常に一緒に演奏が続いていると曲の進行が単調になります。
そこでこのフレーズは最後にワンポイントで出てくるように構成を組み立て、バランスやパンなどを調整したトラックがデモサウンドとなります。
アレンジのモチーフとなったプリセットの“HS Ray of Hope – lead”によるフレーズを加えたトラック