早いものでもう12月、今年も残り僅か。寒いのが嫌いなたらまです。
先日、今年の漢字が「金(きん)と発表されました。金環日食、オリオンピックの金メダル、ノーベル賞の金メダルなど、「金づくし」でしたね。読み方を「かね」に変えると、、、、これまた不謹慎になりそうなのでここらで本題へ入るとしますか。
先日、弊社よりイタリア製キーボード/シンセブランド「Studiologic」の取り扱いを発表させていただきましたが、プレス記事にもあるとおりFATARという鍵盤製造メーカーが手がけるブランドなのです。今回はStudiologic製品に採用されている「FATAR鍵盤」を解説していきましょうか。
TP/400:
FATAR鍵盤の最上級モデルで、新設計のハンマーと伸縮バネを採用し、アコースティック・ピアノのような感覚をよりリアルに再現しているのが特徴。76鍵と88鍵があり、ダイナミック・ラバー・コンタクト、モノフォニック・アフタータッチを搭載しています。
搭載機種:Numa(販売完了)
TP/40WOOD:
基本は最上位モデルのTP/400と同じだが、こいつはなんと「木製」鍵盤なんです。そう、高価なピアノと同じ!
特殊なサンドイッチ設計の鍵盤(Kostil® WoodとKostil®)がハンマー・アクション機構に採用されていて、グランド・ピアノの感覚をリアルに再現。88鍵仕様、ダイナミック・ラバー・コンタクト、モノフォニック・アフタータッチを搭載し、エスケープメント機構のタッチ感覚を見事に再現しています。
搭載機種:SL88GRAND、Numa Concert
TP/100LR:
こちらは、ステージピアノに広く採用されていて、運動力学的な鍵盤配置の研究と同時にテクノ・ポリマー素材の研究を行ったところ、鍵盤とハンマーアクションのより良いダイナミック・コントロール(Hyper Dynamic System®)を実現しています。また、電子機器の要となるPCB設計はシグナル・コンタクトを改善して、ダイナミック・レンジ(Fast Connection System®)を拡張。
搭載機種:Numa Stage、SL88STUDIO
TP/9:
こちらはピアノタッチとは違う「セミウェイテッド」タイプ。 ボックス型ではありますが、非常に軽いのが特徴で、スピーカー内蔵のNuma Compact2シリーズに採用されています。
搭載機種:Numa Compact2、Numa Compact2x
TP/9S:
こちらはピアノタッチとは違って、シンセサイザーなどの楽器用に作られたタイプ。鍵盤は様々な設定で使用可能で、37、44、49、76鍵のウェイテッドとアンウェイテッド・キーを用意していて、ダイナミックまたはモノフォニック・バブル・コンタクトやモノフォニック・アフタータッチ機構を採用しています。Nord社、access社、Novation社などのシンセサイザーにも採用されていることから、信頼性が伺えますね。
搭載機種:Sledge
TP/8O:
オルガン専用の鍵盤で、ウォーターフォール・タッチと上品な質感を実現しています。ちなみにオルガン鍵盤に必須の「ウォーターフォール」とは、水が鍵盤にしたたり落ちても音が鳴るくらい、繊細なタッチのことを言います。つまり、指を触れたくらいでも音が鳴りだすんですね。この機構は職人ならでは!
搭載機種:Numa Organ、Numa Organ2
以上、5モデルの鍵盤を紹介しましたが、FATARの鍵盤はここに紹介した以上のラインナップを揃えて、職人による精巧な作りで世界中から定評を得ています。他ブランドのキーボード/シンセサイザーも「実はFATAR」だったりするので、こういったところも探してみるのも、いいかもしませんな♪
FATARを採用しているメーカー/ブランド
ACCESS Virus、AKAI、Alesis、Arturia、Clavia、Dexibell、DOEPFER、ENSONIQ、KORG、Kurzweil、MOOG、NI KOMPLETE KONTROL S、novation、Roland
※全てのモデルがFATAR製というわけではございません。
参考記事
- FATARファクトリー潜入レポート!:デジレコ web
- イタリア・FATAR/Studiologic本社訪問レポート:イケベデジタルタワー