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【連載】u-heはユーヘーでもウーヒーでもなく『ユーヒー』と読みますよ!vol.30

u-he製品をABC順に紹介している本連載。

前回はモジュレーション・マトリックス・シンセサイザーHiveのフィルターやLFO、エンベロープ等について紹介しました。

今回は一通り機能紹介を終了したPresswerkとSATINを飛ばしてZebra2の解説を行います。

Zebra2は予告通りその3で見送ったOsc FXについて。

Osc FXでウェーブフォームを大胆にこねくり回す

Zebra2その3で紹介したように、オシレータサブパネルは左側メニューからPase/Sync、Osc FX、Mixerの3種のパネルを切り替えて設定します。

Osc FX

3つのうち中段のOsc FXをクリックして開くと、各オシレータごとに2種類までのエフェクトを適用することができます。

上の画像で[none]となっているメニューをクリックして24種の中から選択します。

各オシレータエフェクトの詳細は以下の通りです。

Fundamental:基音のレベルを調整します。0%(12時方向)で基音が取り除かれ、右方向でプラス、左方向で逆転します
Odd for Even:奇数のハーモニクスを偶数のハーモニクスにクロスフェードします。0%から左方向で動作を逆転します
Brilliance:ハーモニクスをブーストまたは減衰させます。結果としてウェーブフォームは明るい、または暗いイメージになります
Filter:ハイパスとローパスのコンビネーションフィルターです。amplitudeのみを処理するため、スロープは100dB/oct以上になります
Bandworks:バンドパスとノッチフィルターのコンビネーションフィルターです
Registerizer:基音のオクターブのみをブーストします。結果としてオルガンのようなサウンドになります
Scrambler:FMシンセのオペレータフィードバックと同様に動作します。ダーティーなデジタルシンセサウンドに最適です
Turbulence:ランダムでハーモニクスをシャッフルします。OscのResolutionの値に依存します
Expander:spectrumを拡張します。ハーモニクスが均等に配置されている場合はBrillianceと同様に動作します
Symmetry:ウェーブフォームの開始または終了地点に向けて左右対称地点を変更します
Phase Xfer:フェーズディストーションシンセシスのバリエーションです。オリジナルのウェーブフォームは出力されず、値が0の場合はサイン波のように聴こえます
Phase Root:オリジナルのウェーブフォームはサイン波のフェーズレスポンスを増加させます
Trajector:オリジナルのウェーブフォームはサイン波のフェーズレスポンスに追加します。純粋なサイン波で試してみてください
Ripples:可変ハーモニックでウェーブフォームを増加させます。結果としてレゾナントなサウンドを発生させます
Formanzilla:可変ハーモニックでspectrumを増加させます。結果としてフォルマントライクなサウンドを発生させます
Sync Mojo:ハードシンクをシミュレートします
Fractalz:Sync Mojoと似ていますが、より多くのハーモニクスを持つフラクタルウェーブフォームを生成します
Exophase:オリジナルのウェーブにオーソドックスな7-stageフェーザーを適用します
Scale:ハーモニクスのamplitudeを相対的にコントロールします。緩やかなハーモニクスのより高い解像度を提供します
Scatter:Scramblerと似ていますが、ウェーブフォームのフェーズはセルフモジュレーションします
ChopLift:ネガティブの値ではすべてのハーモニクスをフェードアウトし、ポジティブの値ではぼやけたハーモニクスのレベルを上げます
HyperComb:オリジナルウェーブのコピーを3つウェーブテーブルに追加し、フェーズはランダムシフトします。これによりコーラス効果を発生させます
PhaseDist:80年代のカシオCZシリーズのようなフェーズディストーション
Wrap:可変スレッショルドより上または下に伸びるウェーブのパーツを反転させます

2つのオシレータエフェクトは、それぞれモジュレーションさせることができます。
それぞれのエフェクトの右にあるノブを右クリックして表示されるメニューから選択します。

上の画像ではBandworksをエンベロープ1で、Tubulenceをベロシティでモジュレーションするように設定しています。

モジュレーションホイールやピッチベンド、ベロシティやアフタータッチなどはもちろん、Zebra2の豊富なモジュレーション機能を割り当てられるので、オシレータエフェクトとあわせてオシレータ単体でのサウンドメイクの幅が恐ろしく広いと言えますね。

Zebra2に興味を持ってくれた方は製品ページからデモバージョンをダウンロード/インストールして試してみてください。

Zebra2その5ではLowerパネルのOSCメニューついての解説を行う予定です。

それではまた次回!