Sugar Bytes製品は大枠でインストゥルメント・ラインとエフェクト・ラインに分かれています。
インストゥルメント・ラインの中で更にシーケンサー・ラインとも呼べる製品に、以前紹介したThesysというソフトウェアがあります。
シンセを搭載したステップシーケンサーで、グラフィックをパズルのように組み合わせてフレーズを作成していくというニュアンスですが、今回紹介するソフトウェアもシーケンサー系のソフトウェアで、こちらはコード・シーケンサーという位置付けのソフトウェア、Consequenceです。
Consequenceは少し難解な部分があるソフトウェアなので、数回に分けて解説します。
搭載シンセサイザー詳細
まず初めに、メーカーのデモムービーを見てみてください。
なんとも不思議なソフトですね。
Consequenceはこのような見た目のソフトウェアです。
大きく分けて上部のサウンドセクション、画面の大部分を占めるシーケンサーセクション、下部のコードセクションがあります。
Consequenceはサウンドとシーケンスをまとめたプリセット(Global)と、サウンドのみ、シーケンスのみのプリセットを選択できますが、そのプリセットセクションの左、VIEWメニューでシンセとエフェクトの表示切り替えを行ないます。
エフェクトは機能を絞った使いやすいものが5種類用意されていますね。
サウンドセクションのSYNTH側には3つのシンセとひとつのフィルターがあります。
まずはシンセの詳細から。
- OCTAVE:5オクターブをボタンで選択
- AGE:ノイズを加えるユニゾン・スプレッドのような機能。右に回すほどデチューンとノイズの量が増す
- CRUSH:ビット・クラッシャーのような機能。サンプルレートを下げる
- PAN:パン。
- ADSR:参考記事https://www.dirigent.jp/fun/menu/accent/synth-hero-vol.3.html
- LEVEL:ボリューム。スライダ下のボタンでミュート
シンセの中央でサウンドの詳細設定を行ないます。
- インストゥルメント名称右のMIDIアイコンの数字をクリックして1から16のMIDIチャンネルを設定。
- サウンド名称下で使用するノートの範囲を設定。(C-2からG8と表示されている部分で、ノート名を上下にドラッグして変更)
- サウンド名右の三角ボタンは上下の三角でプリセットの順送り/逆送り、真ん中の三角ボタンでプリセット選択プルダウンメニューを表示。
- TRGはシーケンサーからのトリガー方法を選択。(ALL、APR、CHRD:すべて、アルペジエイター、コード)
- EACHでトリガーの条件を変更。※シーケンサーの説明時に詳細解説
フィルター及びマスターセクション詳細
続いてフィルター詳細。
ローパス、ハイパス、バンドパス、ノッチ、コムの5種類のフィルタータイプがあります。
Polyでフィルターエンベロープのトリガー方法を変更し、TRGでシーケンサーのアルペジオかコードか、または両方でフィルターエンベロープをトリガーするかを設定します。
その他の機能は以下の通り。
- Input:インストゥルメント1から3のどの信号をフィルターに送るかを設定
- AGE:フィルター効果に滑らかなノイズを付加します
- RESO:レゾナンスを調整
- MIX:縦スライダでDry/Wetバランスを調整
- L/R:フィルターエンベロープの左右を入れ替える
- ADSR:フィルターエンベロープ
- PEAK:フィルターエンベロープ使用時の開始点の周波数設定
フィルターの右にはマスターセクションがあります。
マスターセクションはいくつかの機能が詰まっています。
上から、まずMIDIエクスポート。
プルダウンメニューで小節数を決めて、右のボタンをドラッグ&ドロップすると、各シンセで設定されているMIDIチャンネルでエクスポートされます。
中段左にはコンプレッサー。上下ふたつのメニューでコンプのスピードと掛かり具合を選択します。
中央のノブはファインチューン、下の数字は上下にドラッグして上下2オクターブのチューニング。
中段右のノブはマスターボリュームです。
Consequenceのシンセとシーケンスとは別に、独立して4つ打のキックを鳴らすことができます。
KICKノブでボリューム、TONEノブでキックのピッチ、SCボタンでキックを鳴らさずにコンプへのサイドチェインとしてのみ使用することができます。
A/RはConsequenceのマスターアタックとマスターリリースを調整します。
これは、Consequenceをスタートする際のアタックと、停止した際のリリースです。
シーケンスをフェードインさせたい場合と、停止時にバスっと切れないようにするための機能ですね。
今回紹介したシンセとフィルターをシーケンサーから演奏して音楽を作り上げて行く、というわけで、次回はConsequenceの心臓部であるシーケンサーセクションの詳細解説を行ないます。
それではまた次回。
お楽しみに!!