さて、今週もやってまいりました、Sugar Bytes幕の内連載その12!
今回は前回に引き続きWOW2解説その2、『The craziest modulation system』を紹介します。
WOW2は割と一般的な機能も視覚的に表現することで判りやすくなっていてとても使いやすいのですが、今回紹介するモジュレータの中にはWOW2にしかないかなり突き抜けた機能もあります。
さっそく順番に機能を見てみましょう!
WOW2のモジュレータはオーソドックスな機能プラスαで使いやすい
Envelope Follower
アタックとディケイだけに絞った潔いエンベロープフォロワーです。
初めにSRCのボタンでエンベロープに受け渡す信号の種類を選択。
『O』はオーディオ信号そのものに反応し、クリックして『I』に変更するとオーディオ信号を受けてエンベロープ信号を作成します。
次にGAINのスライダーでエンベロープフォロワーへの入力感度を設定、ATTACKとDECAYをそれぞれ変更してエンベロープを作成します。
面白いのはFRQ RNG。
これはFrequency Rangeといって、エンベロープフォロワーに送るオーディオにバンドパス・フィルターを掛けます。
注意したいのは『エンベロープフォロワーに送るオーディオにバンドパス・フィルター』を掛けるという点で、実際に出力されるオーディオにフィルターが掛かるのではなく、エンベロープフォロワーのエンベロープを、キックの帯域の信号で作成したいというような場合に使用します。
左に振り切ってバイパスします。
LFO
テンポ、フリー(シンクしない)、ソングポジションの3種類からシンク方法を選択します。
縦のドラッグで使用する波形を選択、横のドラッグでスピードを選択します。
使用できる波形はSine, Saw, Square, Triangle、ランダムで、それぞれのバリエーションを含みます。
スピードはテンポシンクとソングポジションの場合4/1から1/192、フリーの場合0から100HZです。
テンポシンクかフリーの時のみトリガー設定が表示されます。
TRIGGERボタンを押すと押した時にリトリガー、AUDIO TRIGを有効にしているとTRIG SENSの設定に従ってリトリガーします。
Step Sequencer
16ステップのステップシーケンサーです。
各ステップを上下にドラッグして調整し、上のGLIDEを有効にしたステップはスロープになるので、表現の自由度が高い。
サイコロボタンはSugar Bytes製品共通のランダムボタンで、押す度にステップがランダム生成されます。
TEMPOスライダで1ステップの長さを調整し、設定範囲は4/1から1/192です。
矢印アイコンでステップの再生方法を選択します。(通常再生、逆再生、ピンポン、ランダム)
他もCrazyだけど、おそらくここがCraziest
Wobbler
12のLFOスピードト16種類の波形を組み合わせて中央のノブでコントロールする。
12ヵ所に設定する波形は個々にドラッグすると個別調整、左に飛び出したハンドルの波形をドラッグするとすべての波形を同時に変更します。
サイコロアイコンで波形をランダム設定、PHASEのスライダーで波形のスタート位置を調整します。
文章では判りづらいところがたくさんあるので、各モジュレータをサラっと使ってみた動画を作成しました。
動画では主にカットオフと最後に少しボリュームもアサインしていますが、前回紹介したアサインメニューに表示されるものはすべてアサイン可能なので、できることが多すぎです。
モジュレータの組み合わせの自由度が高過ぎて困るくらいですが、いろんなアサインの組み合わせを試してみるととんでもないサウンドに遭遇したりするので、是非活用していただきたいなと、そんな風に思います。
それではまた次回。
お楽しみに!!