DJの現場トラブル処方箋  vol.2

DJの現場トラブル処方箋 vol.2

Serato DVS を必要としない「HIDモード」とはなにか?

この記事では 「HIDモード」という言葉を聞いたことがない、または聞いたことはあるが理解できていないという方に向けて、Serato DVSライセンスが無くてもDJプレイを可能にする方法をご紹介したいと思います。

現場DJは、自宅のDJ機器とは別のDJ機器でプレイされることも多いですよね?
そんなDJの方々に是非知っておいていただきたい内容となりますので、最後までお読みいただければ幸いです。

HID(エイチ・アイ・ディー)モードとは?

HIDとは「Human Interface Device」の頭文字で、USB接続をしたCDJ/メディアプレーヤーから送信された信号を元に、Serato DJ Proのバーチャルデッキ(INTモード時)を含む様々な機能をコントロールできるモードです。DVS(Digital Vinyl System)使用時のコントロールCD(レコード)は必要ありません。

実例

Serato DJ ProでHIDモードを使用するには、ハードウェアが対応している必要があります(こちらのページに対応機種が記載されています)。

現場で想定される以下の組み合わせで説明していきます。

  • プレーヤー:CDJ-3000 2台
  • DJミキサー:DJM-900NXS2 1台

この場合、Serato DJ Proのライセンスをお持ちの方は、CDJ-3000をHIDモードで使用することで、Serato DVSのライセンスを必要とすることなくDJプレイが可能です。

設定方法

CDJ-3000のファームウェアを最新バージョンにアップデート

ファームウェアのバージョンは1.20以降であれば動作しますが、最新バージョンでの使用を推奨します。

アップデート方法の詳細は、AlphaTheta社サポートページをご確認ください。

※ 現場の機器のアップデートをする際は、必ず担当者の許可を取ってから行うようにしてください。

Serato DJ Pro を最新バージョンへ

2.5.7以降のバージョンであれば、CDJ-3000をHIDモードとして使用することが可能ですが、最新のバージョンで使用することを推奨します。

インストールを行う前に、Serato DJ Proのバージョンが普段使用しているDJ機器及びMac/PCのOSに対応しているか確認してください。→ Serato DJ Proソフトウェアと コンピューターOSの互換性一覧

接続

USBケーブルで接続します。
CDJ-3000 2台とDJM-900NXS2の計3台をすべて接続する必要があるため、USBハブを使用することになるでしょう(CDJ-3000の接続は一部ハイエンドDJミキサーに搭載しているUSBハブでも使用可能)。
※ 電源供給を安定させるために、セルフパワータイプ(電源付きのUSBハブ)を推奨

CDJ-3000背面のUSB端子
右上のUSBハブでCDJ-3000 2台を接続。DJM-900NX2は、Mac / PCと直接の接続を推奨(青いUSBケーブル)

SeratoのバーチャルデッキのコントロールはUSB接続の信号経由で行いますので、CDJ-3000からDJM-900NXS2へRCAケーブルを接続する必要はありません。

CDJ-3000の設定

Serato DJ Proを起動後、CDJ-3000本体左上の[SOURCE]ボタンを押して、「CONTROL MODE(CDJ)」を選択します。
次にコントロールしたいバーチャルデッキの番号を選択します。

CONTROL MODE(CDJ)を選択 
コントロールしたいデッキ番号を選択

Serato DJ Proのデッキモードが、Internal「INT」モードになっていることをご確認ください。

設定は以上です。

※HIDモードの設定とは別に、DJM-900NXS2をSerato DJ Proで使用するにはドライバーのインストールも必要です。

まとめ

CDJ-3000をHIDモードで使用すると、ライブラリから楽曲をブラウズしてロードすることや、ディスプレイでの波形表示、Serato DJ Proの様々な機能(ホットキュー、ループ、ビートジャンプ、キーシンク 1など)をCDJ-3000からコントロールすることができます。

今回は便利な「HIDモード」について説明してきましたが、現場のDJは様々なDJ機器に対応する必要があり、DVSでのDJプレイを行わなければならないケースが多くあると思います。

DVSの使用にあたっては、RANEのSLシリーズがサポートを終了したことや、DJミキサーによってDVSのハードウェアアンロック対象のモデルと、DJM-900NXS2のようにDVSライセンスを別途必要とするモデルがあるため、現場トラブル回避のためにもSerato DVSを含むバンドルライセンスをアクティベートしておくことをおすすめします。

1 キーシンクの使用には「Serato Pitch ‘n Time DJ」のライセンスが必要です。

各バンドルパック比較表

Serato DJ各バンドル製品の、バンドル内容は以下の表の通りです。

Essentials Suite Club Kit Toolkit Expansions
Serato DJ Pro done done done
Serato Play done done done done
Serato Flip done done done done
Serato FX done done done done
Serato Pitch ‘n Time DJ done done done done
Serato DVS done done done
Serato Video done done

オバラ

DJをきっかけに音楽にハマり、気付けばアラフォー。製品の魅力をお伝えします。