(2014/06/24)
連載第9回目にひとつのループからバリエーションを作成する場合などに覚えておくと便利な機能として、クリップの長さの変更とループについて触れました。
BITWIG STUDIOは非常に柔軟な発想で作成されたDAWソフトなので、オーソドックスな作曲スタイルにももちろん対応しますが、ループベースの作曲も得意分野のひとつです。
今回はループを扱う場合に合わせて使うと面白い機能をご紹介します。
アレンジャータイムライン上のクリップを選択すると画面左のインスペクターパネルにクリップの情報が表示されます。
▼インスペクターパネル
オーディオクリップ、MIDIクリップともにクリップの色や名称の設定と時間に関する設定が表示されます。
Timeは設定した値に従ってクリップを移動、Lengthはクリップの長さを変更します。
この2つは特別な機能ということもないのでスルーで、今回の主役はOffset(オフセット)です。
オフセットが何か?というと、ループのスタートポイントを設定した値でずらすというもので、人によってはものすごく重宝する機能だったり、人によってはまったくいらない機能だったりします。
私の場合は割と重宝する派です!
先にTimeは設定した値に従ってクリップを移動すると書きましたが、それとオフセットは何が違うのか?というのがポイントになりますね。おそらく。
1番大きな違いは『オフセット量を保ったままループする』という点だと思います。
Timeの場合は単純な移動になるところを、オフセットの場合はクリップ内のループの開始ポイントをずらしているので、意図的にずらしたタイミングを保ってループ回数を変更することができます。
文章ではとても判りづらいので動画をご覧ください。
スリップビートを試してみたり、3拍目のスネアから始めてみようというような場合にコピーしたりする手間がいらないので楽チンです。
同じループをコピーして片方だけオフセットすることでDJプレイのジャグリングのような効果を作ったりするのも簡単ですね!
アイディアが行き詰まってしまった時や、意図しない効果が欲しい場合などに試してみると面白い効果が生まれるかも知れません。
こんな機能も駆使して良い感じに音楽制作を楽しんでください!
それではまた次回!!
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長所を活かした効率的な音楽制作法!
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