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【連載】u-heはユーヘーでもウーヒーでもなく『ユーヒー』と読みますよ!vol.21

u-he製品をABC順に紹介している本連載。
ソフトウェア全体では3周目に突入したところですが、今回のDivaについてはオシレータのタイプと詳細をキリの良いところまで紹介したので、今回で4回目です。ややこしくなってまいりました。

さて、Divaのその2その3と続けて5種類のオシレータについて解説したので、今回はフィルターの解説を行おうと思います。

Divaのフィルターはhigh-pass filters / feedbackの右にあります。

img_uhe21-1プルダウンメニューからLadder、Cascade、Multimode、BITE、Uhbieの5種類のフィルターユニットから選択して使用することができます。

順番に紹介します。

5種類のフィルターユニット

Ladder

-24dB/octのラダーフィルターベースのクラシックなフィルターユニット。

LADDER右上のレバーで-24dB/octと-12/dB/octを切り替え可能で、中央上部のノブがCUTOFF(カットオフ)、直下のEMPHASISがレゾナンスです。

それ以外の4つのノブはカットオフモジュレーションに使用するもので、様々な機能でカットオフをコントロールします。

左下KYBDノブはKey-follow。
キーボードの位置に応じたてカットオフが開閉します。

右下のFM[OSC1]はオシレータ1のFMの値でカットオフをコントロールします。

中央左右のノブはプルダウンメニュー(上の画像のLAG、ADDと表示されている部分)から任意の機能を選択して使用します。

img_uhe21-3defaultを選択した場合、左のノブはENV2、右のノブはLFO2が選択されます。
それ以外の機能は以下の通り。

Breath:ブレスコントロール(MIDI CC #02)を使用します
Env1:エンベロープ1を使用します
Env2:エンベロープ2を使用します
Expression:エクスプレッション・ペダル(MIDI CC #11)を使用します
Gate:MIDIノートの入力状況に応じてコントロールします
KeyFollow:E2を中心としてキーフォロー
KeyFollow2:KeyFollowと同様の機能にGlide2のオフセットを含む
LFO1:LFO1[VIBRATO]を使用します
LFO2:LFO2[MOD]を使用します
ModWheel:モジュレーションホイール信号(MIDI CC #01)を使用します
PitchWheel:MIDIピッチコントローラ信号を使用します
Pressure:チャンネルまたはキープレッシャーのうち、先に受け取った信号を使用します
Velocity:MIDIベロシティを使用します

ADD:2つのモジュレーションソースを一緒に追加する
Alternate:最小値/最大値を交互に繰り返す
Invert:値をポジティブからネガティブ、またはネガティブからポジティブに反転させる
Lag:モジュレーションソースをゆっくり変化させる
Multiply:2つのモジュレーションソースを掛け合わせる(例えばLFO2xモジュレーションホイールなど)
Quantize:非連続的なステップを作成する
Random:MIDIノートが入力されるたびに数値をランダムで出力する
Rectify:ネガティブの値をポジティブに変換する
StackIndex:Stack Tuningの代わりに使用される
VoiceMap:TRIMMERS内のVOICE MAP MODULATORを使用します

none:使用しません

Velocity以降の項目はAlternateやRandomなど一部の機能を除いて、MODIFICATIONSメニューと組み合わせて使用します。

img_uhe21-8

CASCADE

LADDERと似ていますが、よりクリーンなサウンドを提供します。

img_uhe21-4カットオフ、レゾナンス、KYBD(キーフォロー)のスライダーと、2つの割り当て可能なカットオフモジュレーションとFM[OSC1]のノブ(LADDER参照)があります。

12DBボタンはクリックして点灯中に-12dB/oct、消灯中は-24dB/octとして動作します。

ROUGH/CLEANレバーはLADDERとCASCADEの唯一の違いで、レゾナンスのトップエンドに影響します。

MULTIMODE

コントローラ詳細はLADDER、CASCADEと同じです。

img_uhe21-5CASCADEとの違いは中央のマルチモード切り替えスイッチで、LP4、LP2、HP、BPからモードを選択して使用します。

BITE

img_uhe21-6他のフィルターと比べて、見た目はあまり変わりはないがサウンドはだいぶ異なる特別なフィルター。
トーンはインプット信号に強く依存し、選択したリビジョン(REV)とPEAKの値でレゾナンス調整を行います。

UHBIE

ローパス、バンドパス(またはバンドリジェクト)、ハイパスをスムーズにモーフィング可能な-12dB/octフィルター。

img_uhe21-7CASCADEなどと同じくカットオフ、レゾナンス、KYBD(キーフォロー)、ソース選択可能な2つのカットオフモジュレーションとFM[VCO1]があります。

他にMORPHノブは左に振り切ってローパス(LP)、右に振り切ってハイパス(HP)、中央12時方向の機能は左のスイッチでBRが選択されている場合はバンドリダクション、BPが選択されている場合はバンドパスとして機能します。

MORPH下のノブはMORPHノブのモジュレーションを行うためのノブで、カットオフモジュレーションと同じくプルダウンメニューでソースを選択できます。

Divaのフィルターはそれぞれ特徴がありますが、機能的にはひとつ覚えてしまえば他のタイプも特に問題なく使用できると思います。

特徴的な5種類のオシレータとフィルターを組み合わせて、Divaのサウンドメイクを楽しんでください。

Divaは製品ページにデモバージョンのインストーラを用意しています。
興味を持ってくれた人は是非ダウンロード/インストールして試してみてください。

Divaその5ではEnvelopeやLFO等についての解説を行う予定です。

それではまた次回!

Diva

バーチャルアナログ・シンセサイザー