ここ数回Pro-Q2の解説を行なっている本連載。
Pro-Q2の4回目となる今回は予告通り前回の解説で後回しにしたAnalyzerメニューの最後の機能、EQ Matchについて説明したいと思います。
EQ MatchでEQをマッチさせる!
そもそもEQ Matchって何??という話しなのです。
Analyzerメニュー内の右下にボタンがあるけども、それは何なのか?と。
文章にしてみると、EQ MatchはインサートしたトラックのPro-Q2に別のトラックのオーディオをサイドチェイン入力して、そのサイドチェイン入力したオーディオのEQ成分を分析してPro-Q2をインサートしたトラックに適用するという機能です。
なので、EQ Matchを使用する場合はサイドチェイン入力が必須となります。
サイドチェイン入力の手順についてはご使用のDAWソフトによって異なりますので、DAWソフトのマニュアル等をご参照ください。
Pro-Q2をサイドチェイン入力設定し、EQ成分を分析したいトラックのオーディオをルーティングしたら、EQ Matchボタンをクリックします。
するとこのような画面が表示されます。
解析は数秒で終了するので、Matchボタンが有効になったらクリックします。
この時ビックリマークやエラーメッセージが表示されるような場合は、サイドチェイン入力設定の確認や、それぞれのトラックが再生されているかを確認してください。
Analyzerメニュー内の上、Pre/Post/SCのボタンでスペクトラムアナライザに表示する内容を選択できるので、EQ Matchを使用する場合はPostとSCを有効にしておきましょう。
すると、Pro-Q2をインサートしたトラックのサウンドをグレイ、サイドチェイン入力したサウンドを赤で表示するのでそれぞれの成分の違いが一目瞭然です。
※画像は判りやすいように同じサンプルでEQ処理のみ変更したものを鳴らしている時のものです。
Matchボタンをクリックするとサイドチェイン入力されたオーディオの周波数帯成分を分析して、Pro-Q2がインサートされているトラックをマッチさせるようにEQを自動調整します。
スライダでポイント(バンド)を足したり引いたりできるので調整後Finishボタンをクリックしたら操作完了です。
2つの波形がかなり似通った形に変化しているのが判ると思います。
そもそもEQ Matchという機能をどういう時に使用するのか?といえば、それはもういろんな使い方があると思いますしどう使っても良いとも思いますが、メーカー側は例えばEQを掛け録りしたトラックがあったとして、そのトラックのEQやそのニュアンスを再現できない時などを想定しているみたいですね。
文章では判りづらいと思いますので実際にEQ Matchを使用した動画を用意しました。
この動画では同じギターのループにEQ処理のみを変更したサンプルを2つ用意して、EQ Matchでどのくらい再現できるかを試してみました。
EQ処理の都合で2つのトラックのボリュームフェーダーに差があったり、ボリューム自体も若干違うというのはあるものの、EQのニュアンスがかなり近く再現されていることが確認できると思います。
ピアノロールを表示してFREQをノートナンバーで指定
最後にもうひとつ画面左下、MIDI Learnメニュー付近のキーボードアイコンをクリックすると、ピアノディスプレイが有効になります。
このモードでは、ピアノロールに表示されるEQユニットに対応するドット(点)をドラッグして、FREQをノートナンバーで指定することができます。
Frequencyが何Hzで…というのがピンとこない人もノートナンバーだとイメージもしやすく、視覚的に捉えられて使いやすさを増してくれる機能なので試してみてください。
そんなこんなでPro-Q2の解説は今回でひとまず終了します。
Pro-Q2に興味を持ってくれた方はデモ版もありますので是非試してみてくださいね。
それではまた次回!
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