前回Pro-Q2のスペクトラム・アナライザーとEQユニットの各機能を紹介しました。
Pro-Q2はサウンドを視覚的に捉えやすく操作もシンプル、それでいてサウンドクオリティは最高品質という、DAWソフトに標準搭載されているEQからもう一歩先に進もうという方から、プロフェッショナルの現場まで幅広くおすすめしたいEQプラグインです。
前回の記事を読んでもらえば一目瞭然な勢いでPro-Q2の操作はシンプルなので、今回は更に作業効率アップという観点からEQポイント操作時のショートカットというか、テクニックについての内容から始めます。
キー併用のドラッグテクニック
Pro-Q2は最大24バンドのEQポイントを使用することができます。
追加したポイントをクリックすると対応するEQユニットが表示されるという仕組みなので、見た目にもゴチャゴチャせずにすっきりしています。
この画像の設定では青枠内を見ると6ヵ所にポイントがあるので、6バンド使用されているのが判ります。
前回触れていますが、EQポイントをcmd+alt(winの場合はcontrol+alt)を押しながらクリックしてEQシェープを切り替えることができます。
EQシェープは使いたいものが決め撃ちの場合が多いと思うので、あまり便利とは言えないかも知れないですがこういうショートカットがあります。
他にEQポイントに関係する操作で覚えておきたいのが、cmd(winの場合はcontrol)+ドラッグ。
この操作ではGAINを固定して上下のドラッグでQ幅、左右のドラッグでFREQを調整します。
GAIN-Q Interaction(GAINとQの間の歯車のボタン)が有効の場合はGAINも若干微調整されます。
この機能はいろんな場面で活躍すると思いますので、是非覚えておいてください。
次にalt+ドラッグ。
これはFREQまたはGAINのどちらかのみを操作します。
altを押しながら初めに横方向にドラッグした場合はGAINとQを固定してFREQのみを調整、altを押しながら初めに縦方向にドラッグした場合にはFREQとQを固定してGAINのみの調整を行ないます。
Shiftを押しながらドラッグした場合には値を微調整します。
大まかにポイントを決めて細かく調整したい場合にはShiftを併用してください。
Shiftキーはcmdとaltの操作と併用可能なので、例えばShift+cmd+ドラッグした場合にはGAINを固定して上下のドラッグでQ幅、左右のドラッグでFREQを微調整できるという具合です。
ポイントを右クリック(Macの場合はcontrol+クリック)すると、そのバンドのバイパス、シェープ、スロープ、ステレオ処理(Mid/Side処理)、スプリット、削除が直接指定できます。
EQユニットから操作する場合と右クリックのメニューから操作する場合で、好みによって使い分けてください。
帯域ソロ試聴
EQポイントにカーソルを合わせるとそのポイントの詳細がポップアップされます。
ポップアップ内の右上にヘッドホンアイコンが表示されていますが、このアイコンをクリックしている間、そのポイントの帯域のみをソロで試聴することができます。
ヘッドホンアイコンをクリックしたまま左右にドラッグするとFREQを調整、更にcmd(winの場合はcontrol)を押しながら上下にドラッグしてQ幅を調整できます。
この機能も人によってはかなり重宝すると思います。
是非試してみてくださいね。
ここまでの内容を解説した動画を用意しました。
前回触れたピークホールドについても合わせてどうぞ。
視覚的にEQを操作したいという人には覚えておいて損のないメニューだと思いますので、是非活用してください!
Pro-EQに興味を持ってくれた方はメーカーの公式動画も合わせてチェックしてみてください。
デモ版もありますので是非試してみてくださいね。
それではまた次回!