本連載115回から118回までの4回に渡ってBITWIG STUDIO 2の新機能、Modulation Systemの詳細解説を行いました。
Modulation Systemが追加されたことによって、BITWIG STUDIO 2は飛躍的に自由なモジュレーション環境を手にいれたのですが、標準搭載のデバイス以外で3rdパーティ製プラグインに使用する方法というか、コツが判らないという問い合わせをいただいたので、今回は改めてBITWIG STUDIO 2のデフォルトデバイス以外にインストールしたプラグインに対してModulation Systemを使用する場合の操作方法について触れてみたいと思います。
Modulation Systemについての詳細は以前の記事を合わせてご参照ください。
3rdパーティ製プラグインにMoludation Systemを使う
初めに簡単なおさらいをしてみます。
上の画像はBITWIG STUDIO 2標準搭載のPOLYSINTHをロードして、ModulatorsパネルにStepsというモジュレータをロード、フィルターのカットオフをコントロールするように設定している状態のものです。
割り当て方の詳細はModulation Systemの共通操作方法をご参照していただくとして、おおまかに言うとこのような流れになります。
1.デバイスのShow Modulatorsボタンをクリックして空きスロットの+ボタンから使用するモジュレータをロードする
2.モジュレータのアサインボタンを有効にしてマッピングモードに入る
3.モジュレータで操作したいノブやスライダなどを操作したい分だけ動かす
割り当て自体はとても簡単です。
ところが、3rdパーティ製のプラグインでこの操作をしようとすると少し戸惑う面があります。
BITWIG STUDIOシリーズは、基本的にすべてのデバイスをDeviceパネル内に表示するように作られていますが、多くのプラグインメーカーはグラフィカルなユーザーインターフェイス、略してGUIで多くの機能を直感的に操作できるようできていますね。
画像はu-heのREPRO-1のものです。
BITWIG STUDIO 2は3rdパーティ製のプラグインのGUIをポップアップ表示しますが、ではREPRO-1はDeviceパネル側ではどう表示されるのかというと、このようになっています。
REPRO-1のすべてのノブやボタンがDeviceパネル内で縦一列に並んでいます。
ボタンもノブで表示されますが、12時方向より右でOn、左でOffという具合です。
あとはモジュレータのロード方法や割り当て方は同じですが、使用しているプラグインによってはDeviceパネル内の一覧に表示されるメニューも膨大な数になるので、探すだけでも一苦労です。
モジュレータのアサインボタンをクリックしてマッピングのモードに入っているうちにプラグインのGUIを操作して割り当てられればとても楽ですが、残念ながら今現在のバージョンでは直接GUIを操作して割り当てを行うことはできません。
ただし、ポップアップ表示したGUI側で何かを操作すると、その項目がDeviceパネル内の一覧の最上部に表示されるので、3rdパーティ製プラグインでModulation Systemを使用するのはそこまで苦ではないと思います。
画像の赤枠で囲った部分がプラグインのGUI側で最後に操作したメニュー項目を表示する場所で、画像ではClockを操作した後の表示です。
トラックを選択するだけでプラグインのGUIを表示する
BITWIG STUDIO 2で3rdパーティ製プラグインをトラックにロードした場合、ロード直後にGUIが表示されます。
閉じたGUIを再表示する場合、Deviceパネルのプラグイン表示アイコンか、またはインスペクターパネルのプラグイン表示ボタンをクリックすることで表示します。
『トラックを選択してプラグインの表示ボタンをクリックする』というのはDAWソフトでは一般的な操作かと思いますが、BITWIG STUDIOの場合、セカンドパネルはDeviceパネルの他にNote EditorパネルやAutomation Editorパネル、Mixerパネルなどと表示を切り替えて使用するため、Deviceパネル以外のバネルが選択されている場合、トラックを選択してセカンドパネルをDeviceパネルに切り替えてGUI表示アイコンをクリックするという、一手間増えてしまう場合があります。
そのような場合、DashboardまたはFileメニューからSetteings / Plug-insメニューを開き、View項目のPlug-in Windows Follow Current Trackのチェックを入れることで、トラックを選択すると自動的にGUIが開くように変更できます。
この場合、そのトラックに含まれるすべてのプラグインのGUIが開くのですが、GUIのxボタンをクリックして閉じたプラグインのGUIはトラックを選択しても表示されないようになるので、表示させたくない(させる必要のない)プラグインのGUIは閉じておくと良いですね。
BITWIG STUDIO 2は製品ページからデモバージョンをダウンロード/インストールできるので、これからDAWをこれから初めてみようと考えている人、乗り換えを検討中の人は試してみてください。
簡単な使い方はHELPメニュー内の日本語マニュアルと、本連載をご参照ください。
といったところで今回はこの辺で。
それではまた次回!!