(2013/12/11)
先日、GrandVJユーザー数名で何気ない話しをしていた時のこと。
「キューブ(立方体)にサーフェスを3面作ってクロッピングした時に、映像のおいしいとこが切れるんだよね…」というのを耳にしました。
盲点!
それ完全に盲点でした!!
立方体の各面にサーフェスを作ってクロッピングするという内容については、本連載その5で詳しく解説しているので興味のある方は読んでいただくとしてですね、確かにVideoMapperのCopy from outputを使用した場合、映像の一部を切り抜くので、対象物との距離やプロジェクターの解像度、設置場所などなど、様々な要因で意図しない場所が切り抜かれることがあります。
VideoMapperはプロジェクションマッピングを行うプラグインのため、多少の補正はできるものの、映像そのものの位置や大きさなどを編集することはできません。
ではどうするのか?というと、GrandVJのオーソドックスな機能を使用します。
意図しない場所が切り抜かれる場合の解決策
まずは立方体の3面にサーフェスを作成し、Copy from outputで映像を切り抜きます。
実際に投射するとこのようになっています。
目の、しかもほとんど黒目のところだけが切り取られています。
ちょっとしたホラーです。
どこの親父だ!っていう勢いです。
そこで、GrandVJのPosition/SizeメニューのSizeで大きさを調整します。
縦横の比率を崩したくない場合はXYそれぞれを同じ値にする必要があります。
例えば今回のような立方体に映像を投射するような場合、映像自体が横長なので縦横をそれぞれ投射物ピッタリに合わせてしまうと縦に長くなってしまいます。
また、プロジェクターの設置場所の関係などで対象の正面から投影できない場合、映像の中心が揃わない場合もあると思います。
そのような場合はPositionメニューも合わせて調整してください。
実際に調整してみたところ、このようになりました。
縦横を均等に縮小し、横位置を若干修正しています。
これで目全体が見えるようになりました。
デモンストレーションやレクチャーなどでGrandVJユーザーさんやご検討中の方と話している印象では、GrandVJでプロジェクションマッピングを行う場合、3DCG作品などのアウトプットとして捉えている場合と、割とVJ寄りの考え方をしている場合のどちらかが多いように思います。
特にVJ寄りのリアルタイムにパフォーマンスする場合や、臨機応変に映像を扱うような場合、GrandVJそのものの機能を知っておいた方が確実に表現の幅が広がると思います。
もしまだ読んだことがないという方は、以前のGrandVJ 1.6.5の連載を読んでみて下さい。
内容はGrandVJ 2.0でも通じますし、マニュアルとは別に判りやすい解説になっています!…の、はずです。
- GrandVJ 1.6.5の連載:【連載もくじ】GrandVJでビジュアルジョッキング!
それでは今回はこの辺で。
また次回!