2012年12月、ディリゲントは「Studiologic(スタジオロジック)」の取り扱いを開始いたします。イタリアから初めて日本にやってくるピアノ、オルガン、シンセサイザー、MIDIコントローラ。魅力あふれる製品に、製作者はどんな想いを込めているのでしょうか。イタリア発のブランド「Studiologic」をゆっくり紐解いてみます。
Studiologicの歴史
鍵盤楽器を好む方は「FATAR(ファタール)」という言葉を耳にしたことがあると思います。FATARは高い技術に裏打ちされた高品質な鍵盤を製作する会社です。FATAR製鍵盤は世界中の楽器製作者やミュージシャンの間で強く支持されています。鍵盤製作を得意とする会社が自ら立ち上げたブランド、それがStudiologicです。
FATAR製鍵盤が多くの人々から愛される理由は、FATARを支える3つの基盤があるからです。
- 長年にわたり育まれた伝統的な職人の技
- 楽器の素材についての知識
- アコーディオンなどの伝統的な楽器製作の熟練の技術
これはFATARの歴史と言い換えることもできます。
確かな技術と品質に裏付けされた鍵盤はもちろん、それらはStudiologicの製品にも惜しみなく注がれ、FATAR製鍵盤を搭載した極上の「鍵盤楽器」が誕生しました。そして今、Studiologicが日本にやってきます。
品質管理システム
FATARの工場では品質管理に特化した「テスト」エリアを設けることで、検査結果をすぐに反映しています。その結果、優れた品質基準を達成しています。
以下の数値は、基本的な品質保証基準を示しています。繰り返されるテストが、一切の妥協を許していません。
- 操作温度5-45 °C(4時間後の操作)
- 保管温度25-65°C(操作しない状態24時間)
- 湿度40°C、95%、24時間
- キーボード耐久性300万回(フォルテッシモの強さで押す)
- 落下強度(パッケージ付きでダメージのない高さ=75 cm)
- 振動強度10-50Hz、両方向に3分、加速2G、X/Y/Z 30分
Studiologic製品
ディリゲントが取り扱うStudiologic製品は6機種(7製品)です。
- MDIマスターキーボード:Numa / Numa Nero / Numa Nano
- ピアノ:Numa Piano / Numa Compact
- オルガン: Numa Organ
- シンセサイザー:Sledge
どの製品にもFATAR製鍵盤が使用されています。各製品情報ページでは、動画やサウンドを掲載していますので、よりFATARの魅力を感じとっていただけると思います。心地よい音色に包まれながら、ぜひStudiologic製品を細部まで楽しんでください。
最後に豆知識をいくつかご紹介します。Studiologicの多くの製品には「Numa」という名前が付けられていますよね。発音をカタカナ表記すると「ヌマ」です。Numaの由来は「Numana(ヌマーナ)」という小さな街の名前にあります。NumanaはStudiologicがあるレカナーティからほど近い場所にあるそうです。その土地に根ざした言葉が採用されていて、Numaという製品名だけでもイタリアの風を感じることができますね。
また、PianoやCompact、Organなどはすぐにイメージできる言葉ですが、「Nero(ネロ)」と「Nano(ナノ)」は日本ではあまり馴染みがない言葉です。Neroはイタリア語で「黒」という意味です。製品のカラーが反映されていますね。Nanoはイタリア語で「小人」や「小型」という意味。Numa Nanoは88鍵のMIDIコントローラ(ハンマーアクション)の中で最も軽い製品であるため、それに合うかわいらしい名前がつけられました。