Spireのプリセットを活用したドラムトラック作りの3回目の今回は、ハイハットとクラップで行ったエディットのポイントについて補足解説したいと思います。
ハイハットのエディット
ハイハットの場合、アクセントの強弱もリズムパターンを作る際に設定したいのですが、プリセットの状態だとアクセントによる強弱が表現できないので、Master Outセクションのvelocityを変更します。
velocityというパラメータは、強弱表現の感度を調整するものです。値を大きくするほど、強弱表現がより強く反映されますので、好みの変化が得られるようにプレイバックしつつ、調整すると良いでしょう。
また、リズムパターンを演奏させた際に音色的な変化に物足りなさを感じた場合には、エフェクトをかけてみるのも一つの手です。今回はフェイザーを使用して周期的なウネリを加えてみました。ポイントとしては曲のテンポに合わせてrateを調整し、ウネリの深さをdepthで行います。
クラップのエディット
クラップはリズムパターンのバリエーションを作る際に使いやすい音色のため、例えばスネアでメインのアクセントを演奏させつつ、サブのアクセントとして用いることは良くあります。
また、スネアと同じタイミングに鳴らしてスネアのアタック感の強調や残響感の補強などで使用するなど、サウンドメイクにも活用できるなど重宝する音色です。
エディットのポイントとなるのは、リバーブエフェクトの設定で、今回のエディットでは、predelay、decay、colorなどのパラメータを中心にエディットを行い、やや深めにかかった設定にしています。
Spireの内蔵リバーブの場合だと、decayパラメータが一般的にはリバーブタイムに相当すると考えられますので、残響時間は個々を調整すると良いでしょう。