前回はSpireのプリセットを活用したドラムトラック作りの概要を紹介しましたが、今回はキックとスネアで行ったエディットのポイントについて補足解説したいと思います。
キックのエディット
キックの音色においてはENV1が全体の音量変化、ENV3がピッチ変化に割り当てられており、この設定でキックサウンド全体を形作っています。
特にENV3を変化させると、ピッチの変化幅が大きいシンセタム的なサウンドからTR-909的なキックのアタック感まで表現することができますから、キック音色に少しクセをつけたい場合にはここを調整するのがポイントとなります。
また、キックの音圧感を増すためにコンプを使うことが多いのですが、Master Outセクションに内蔵されているx-compを好みのサウンドになるように調整し、最終的な質感を3バンドEQで適宜調整すると良いでしょう。
スネアのエディット
スネアの場合は、ズバリENV2の調整がカギとなります。ENV2のディケイタイムを変化させると、スネアのスナッピー的なサウンドの質感が大きく変化し、それと共にリリースも長くなるため、残響感も変化していきます。
ディケイタイムの調整で好みのサウンドになったら、Master Outセクションの3バンドEQでキック同様に調整します。ここではBoostをオンにして調整すると全体的にハリのあるサウンドに仕上げることができます。
ちなみに他のドラム音色を割り当てたトラックでも同様ですが、ドラムセットを構成する打楽器の一つとして、他のドラム音色とのバランスを調整する際は、マスターセクションのVolumeで行っています。
次回はハイハットとクラップのポイントを紹介しましょう。