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Numa Compact 2 / 2x ユーザーマニュアル – page 12

Numa Compact 2 / 2x ユーザーマニュアル(ファームウェア:1.2.0版)

Rev.20210114

Numa Compact 2x の印は、Numa Compact 2xのみに関する機能です。

MIDIモード(ゾーン・エディット)

Numa Compact 2/2xをUSBケーブルでコンピュータに接続すると、KEYBOARDポートCONTROLLERポート(または、PORT 1とPORT 2)という2つの独立したソフトウェアMIDIポートを確認することができます。

KEYBOARDポートは、内蔵の音源、エフェクト、プログラムに関連するすべてのMIDIコントロールを送受信するようにプログラムされており、キーボードで演奏するノートから、2つのローカル・セクション・パート(UpperとLower)で選択したサウンド、さらにNuma Compact 2xでは、MIDI経由で演奏できる2つの追加セクション(パート3とパート4)を含め、あなたが物理的に行う操作を送信し、楽器のすべての機能を制御することが可能です。このKEYBOARDポートを通して、本体トップパネル右の4つのノブ(VOLUME、MASTERING、BASS & TREBLE)以外の操作子の情報はMIDIで送受信されます。

2つ(Numa Compact 2xは4つ)のキーボード・パートはそれぞれ別のMIDIチャンネルを持っており、以下のMIDI構成に対応しています。

  • UPPER:MIDIチャンネル1(送受信)
  • LOWER:MIDIチャンネル2(送受信)
  • パート3:MIDIチャンネル3(受信のみ)Numa Compact 2x
  • パート4:MIDIチャンネル4(受信のみ)Numa Compact 2x

上記の通り、Numa Compact 2xは、4パートのマルティティンバー音源として機能しますので、例えば外部MIDIシーケンサーなどでMIDIチャンネル3にベース、MIDIチャンネル4にドラムの演奏データを送信・再生し、UPPERとLOWERでリアルタイムで演奏を行う、ということも可能です。パート3、およびパート4は、MIDIプログラムチェンジ情報を送信することで、Numa Compact 2x内蔵の任意のサウンドを呼び出すことができます。

2つ目のCONTROLLERポートは、MIDIモードのZone A/B専用のポートで、このポートからMIDIゾーンとその設定、コントロール、スティック機能(ピッチとモジュレーション、アフタータッチ)などに関するすべてのMIDIコントロールを送信することが可能です。

また、このポートは、外部のMIDIデバイスをコントロールするためのポートですので、送信(OUT)専用ポートとして機能します。

このKEYBOARDポートCONTROLLERポートの二重のポート構造は、USB接続をした場合のみに表示され、外部MIDIデバイスと組み合わせることで、多彩なリアルタイム演奏が可能になります。

本体のMIDI出力端子で外部MIDIデバイスと接続した場合には、USBのCONTROLLERポートと同じ信号が出力されます。

ゾーン・エディット

フォーカスがいずれかのゾーンにあり、MIDIモードになっている(MIDIボタンが選択されて点灯している)場合、ゾーン・エディット・モードに入ります。ゾーン・エディットを選択した場合、これまで同様に、ZONE AまたはZONE Bボタンを押して編集するゾーンを選択したり、エンコーダーをクリックしてカーソル / フォーカスを移動したりすることができます。

ゾーン・エディットには、以下のパラメーターがあります:

PRG CHG
(プログラム・チェンジ)

ここでは、Numa Compact 2/2xからコントロールする外部MIDIデバイス、VSTソフトウェア、音源モジュールなどのプログラム・チェンジ・ナンバーを入力できます。値の範囲は1~127です。

LSB – MSB

LSBはLeast Significant Byte(最下位バイト)、MSBはMost Significant Byte(最上位バイト)の略で、MIDI規格で定められた127個のプログラムチェンジやより多くのバンクをコントロールしたり選択したりすることができます。正しい番号を入力するには、コントロールするデバイスの選択とコントロールするためのMIDIデータが記載されているMIDIインプリメンテーション・チャートを参照する必要があります。

MIDI CHANNEL
(MIDIチャンネル)

各ゾーンのMIDIチャンネル(値1~16)を選択することで、2つの異なる外部機器やサウンドジェネレーターをコントロールすることができます。

VOLUME
(ボリューム)

パラメーターをクリックしてフォーカスを移動させた後、エンコーダーを回転させると、選択したパートのボリュームを0~127の範囲でコントロールすることができます。

ゾーンのボリュームは、EDITモードでなくても、MIDIボタンが点灯していて、カーソルがいずれかのゾーンにフォーカスしているときに、直接操作することもできます。

SPLIT ASSIGN
(スプリットの割り当て)

現在のプログラムのスプリット・ポイントを選択した後(プログラム・エディットの「SPLIT POINT(スプリット・ポイント)」の項目を参照)、選択したゾーンが88鍵盤上のどこで演奏されるかを、次のように設定することができます。

  • TO LEFT:ゾーンは、鍵盤の左部分(A0からSPLITノートまで)に割り当てられます
  • TO RIGHT:ゾーンは、鍵盤の右セクション(SPLITノートからC8まで)に割り当てられます
  • TO ALL:ゾーンは、鍵盤上のすべての部分を分割せずにに割り当てられます

この機能を使うことで、1箇所のスプリット・ポイントでも、内蔵音源を鳴らすふたつのパート(LOWER + UPPER)と外部MIDI機器をコントローするふたつのゾーン(ZONE A + ZONE B)の状態や組み合わせにより、約100通りもの設定を選択でき、高い表現力を発揮することができます。

TRANSPOSE
(トランスポーズ)

この機能は、楽器全体に影響を与えるグローバル・エディット内のトランスポーズ設定とは異なり、MIDIゾーンごとに独立してトランスポーズ(移調)を設定でき、それぞれのプログラムに異なる値で保存されます。

OCTAVE
(オクターブ)

この項目では、ゾーンごとに別々のオクターブを設定することができます。

左手で演奏する和音をより響かせたい時に、左側のゾーンの音域を1オクターブ上げたり、逆に、右側のゾーンの音域を1オクターブ下げたりすることができます。

お好みの設定を試して、使用中のプログラムに保存してください。

PEDAL 1 / PEDAL 2
(ペダル1 – ペダル2)

ここでは、カーソルフォーカスの位置(ZONE AまたはZONE B)に応じて、各ゾーンでペダルを有効にするかどうかを個別に決定できます。

STICK 1 / STICK 2
(スティック1 – スティック2)

ここでは、ゾーンごと(ZONE AとZONE B)にスティックを有効にするかどうかを設定できます。尚、グローバル・エディットでFX AUTOSET機能がONに設定されている場合、スティック2は自動的にAUTOに設定されますのでご注意ください。

スティック2の設定を手動で行うには、グローバル・エディットのFX AUTOSETをOFFに設定してから、ON/OFFを選択してください。

A.TOUCH
(アフタータッチ)

このパラメーターは、選択されたゾーンのアフタータッチ機能のオン・オフを切り替えます。ほとんどの場合、アフタータッチの機能はスティック2のモジュレーション・コントロールと同様で、設定に応じてサウンドにビブラートなどのモジュレーションを加えます。

通常、アフタータッチは、メインの音楽パートやソロ演奏に使われる右側のゾーンでONに設定します。左側のゾーンは、スプリットが有効な場合、主に伴奏やベースラインに使用され、アフタータッチは不要なことが多いためですが、任意で設定可能です。

SLIDERS PROGRAMMING(スライダー・プログラミング)Numa Compact 2x

Numa Compact 2xにおいて、以下のスライダー・プログラミングのページを選択し、スライダーを動かすと、そのスライダーに対して選択された編集が自動的に有効になります。各スライダーに対してこの手順を繰り返すことで、スライダーに様々な機能や設定をプログラミングすることができます。

すべてのスライダーの設定は、STOREボタンで任意のプログラムに保存可能です。

CC SLIDER
(MIDI CCの割り当て)

ここでは、9つのスライダーのそれぞれのCC(MIDIコントロール・チェンジ)の割り当てを選択することができます。関連するCCが一般的に規格で定義されていない場合、数字のみの選択もありますが、CC #64 = Damperなどのように、数字に加えて機能の名称も参照できるものもあります。

MIN SLIDER
(最下段の設定)

ここでは、各スライダーについて、スライダーが最下段に移動したときに送信されるMIDI値を設定できます。スライダーの機能は、CC SLIDERで割り当てたMIDI CCに準じます。

MAX SLIDER
(最上段の設定)

ここでは、各スライダーについて、スライダーが最上段に移動したときに送信されるMIDI値を設定できます。スライダーの機能は、CC SLIDERで割り当てたMIDI CCに準じます。

MIN SLIDERとMAX SLIDERは、それぞれ、スライダーを一番手前に引いた時(最下段)、もしくは一番奥に押し込んだ時(最上段)に出力される値を設定します。

一般的なMIDIスライダーは、ミキサーのフェーダーのように、一番手前に引いた時(最下段)に最も低い値を出力し、一番奥に押し込んだ時(最上段)に最も高い値を出力しますが、オルガンのドローバーの動きはそれとは逆になります。

そこで、例えばオルガンのVSTプラグインなどをコントロールする場合には、MIN SLIDERを高い値(例えば127)に、MAX SLIDERを低い値(例えば0)に設定することで、各スライダーはMIDIスライダーとは逆のドローバーの動きに設定され、オルガンサウンドのコントロールが容易になります。

Numa Compact 2xの内蔵音源では、このスライダーの振る舞いは、選択された音色によって、オルガンサウンドの場合にはドローバーの動きに、シンセサイザーサウンドの場合にはスライダーの動きに、それぞれ自動的に設定されます。

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