Numa Compact 2 / 2x ユーザーマニュアル(ファームウェア:1.2.0版)
Rev.20210114
※Numa Compact 2x の印は、Numa Compact 2xのみに関する機能です。
グローバル・エディット
グローバル・エディットを有効にするには、EDITボタンを長押ししてください。プログラムが選択されているかどうかに関わらず、インストゥルメントに影響を与える機能を備えた様々なページが表示されます。この機能を終了するには、もう一度EDITボタンを押すと、すべての設定が自動的に記憶されます。
フォーカス(カーソル)がディスプレイの一番上にあるときにエンコーダーを回すと様々なページを選択することができます。カーソルをクリックすると、フォーカスがパラメーター上を移動し、エンコーダーを回して値を調整することができます。
グローバル・エディットの主な機能は以下の通り:
TRANSPOSER
(トランスポーズ設定)
インストゥルメントを他のキーにトランスポーズすることができます。エンコーダーをクリックして値の上にカーソルを移動させ、エンコーダーを回して希望の値に調整してください。
GLOBAL TUNER
(基本チューニング設定)
Numa Compact 2/2xの基本チューニングを、415.7 〜 466.2 Hzの間で設定します(基準:A = 440.0 Hz)。
VELOCITY CURVE
(ベロシティ・カーブ設定)
テイストや演奏テクニックに応じて異なるベロシティ・カーブを選択することができます。3種類(SOFT / NORMAL / HARD)のファクトリー・カーブとプログラム可能な固定ベロシティ(FIXED)設定があります。
FIXED CURVE
(固定カーブの設定)
固定ベロシティ(FIXED)が選択されているときは、ここで固定値(1 ~ 127)を設定することができます。
STRINGS RESONANCE
– DAMPER EFFECT
(ストリングス・レゾナンス
– ダンパー・エフェクトの設定)
ストリングス・レゾナンスのプロセッシング量をコントロールし、すべてのアコースティックピアノ・サウンドによりリアルな効果を与えることができます(0 〜 32:初期設定:16)。また、CONCERT GRANDのサウンドには、このパラメーターではコントロールできない、自然な効果を持つ「リリース&レゾナンス」が組み込まれています。
SPEAKERS
(スピーカー設定)
内蔵スピーカーの動作を設定します。内蔵スピーカーから音声を出力するには付属のACアダプターを接続する必要があります。
- OFF:スピーカーを常にオフにします。
- AUX:スピーカーを常にオンにします。
- AUTO:ヘッドホンを接続すると、スピーカーは自動的にオフになります。
PEDAL2
(ペダル2設定)
Ped1端子は常にエクスプレッション・ボリュームのペダルに使用しますが、Ped2端子は以下のように、ほとんどのペダルを接続できるようにプログラムすることができます。
- NOR.OPEN:ノーマルオープンのスイッチタイプのペダル用
- NOR.CLOSED:ノーマルクローズのスイッチタイプのペダル用
- EXPRESSION:エクスプレッション・ペダル用
- SLP3-D:Studiologic製トリプルペダルSLP3-D用
FX AUTOSET
(FXオートセットの設定)
この機能をAUTO ONに設定すると、以下の自動機能が有効になります。
各サウンドに対して最後に選択されたエフェクト(FX1-2)を本機が記憶し、サウンドとそれに関連する好みのエフェクトの組み合わせを、プログラムに保存することなく選択することができます。FX AUTOSETでは、ユーザーがサウンドごとに関連付けたエフェクトを記憶して呼び出すだけでなく、各エフェクトのStick 2でコントロールするパラメーターの値も記憶します。
Stick 2の操作は、設定やフォーカス/カーソルの位置に応じて、自動的に機能が割り当てられます。
例えば、フォーカスがUPPERにあり、ROTARYエフェクトのあるオルガン・サウンドを選択した場合、Stick 2はRotaryのSLOW/FASTスピードをコントロールします。
(エンコーダーをクリックするか、LOWERボタンを押して)LOWERにフォーカスを移し、他のFXをLOWERに設定している場合、Stick 2はLOWERエフェクトをコントロールします。
セクション(LOWERまたはUPPER)にFXがなく、そのセクションにフォーカスを移すと、Stick 2は選択されたセクションのモジュレーションをコントロールします。
典型的な例として、UPPERがロータリーを備えたオルガンで、LOWERにはエフェクトのないベースが割り当てられているとします。UPPERにカーソルを合わせるとStick 2でロータリーのスピードを、LOWERにフォーカスを合わせるとStick 2でモジュレーションをコントロールすることができます。
注意:この自動機能は、統計的な演奏状況に基づいて楽器が任意に選択しているものです。すべてのパラメーターを直接、手動でコントロールしたい場合は、機能をオフに設定し、関連するパート・エディットでStick 2の機能を選択し、希望の設定をプログラムに保存します。
LOCAL CONTROL
(ローカルコントロール設定)
Local ControlをOFFにすると、本機の鍵盤部分と内蔵音源部分が切り離され、キーボードで演奏した情報は内部音源には送られず(本体からは音が出なくなります)、USB-MIDI経由で、外部のMIDIデバイスのみに演奏情報が送信されます。MIDIマスターキーボードとして外部音源モジュールや外部ソフトウェアを使用する際、MIDI信号の不要なループなどを回避できます。尚、この設定は本機の電源を切ると初期化され、次回電源投入時は、Local ONの状態で起動します。
USB MIDI OUT
(USB MIDIチャンネルの設定)
- MULTI CH:楽器は標準モードで動作し、USB経由で、有効なセクションのそれぞれのMIDIチャンネル1-2にノートとコントロールを送信し、COMMONチャンネル16に一般的なコントロールのみを送信します。
- SINGLE CH:コントロールパネルのコントロールとキーボードで演奏されたノートは、USB経由でひとつのチャンネルCOMMON = 16に送信されます。
MIDI MERGE
(MIDIマージ設定)
マージ機能は、MIDI IN データをローカル MIDI データ(ノート、コントロールなど)にマージ・ミックスし、その結果を USB や MIDI Out に送信することができます。
選択可能なオプションは以下の通りです:
- OFF = マージ機能は無効です。
- TO MIDI = マージされた MIDI データは MIDI OUT に送信されます。
- TO USB = マージされた MIDI データは USB に送信されます。
- TO MIDI+USB = マージされた MIDI データは MIDI OUTとUSB に同時に送信されます。
SYSEX FILTER
(システムエクスクルーシブ・
フィルター設定)
ONに設定すると、MIDI INソースを、選択された送信先に結合する際に、(標準的なもの以外の)MIDIメッセージをフィルタリング(カットアウト)します。
SLIDER MODE
(スライダーモード設定)
Numa Compact 2x
9つのスライダー(オルガンモードではドローバー)には2つの異なる操作方法があり、好みや演奏の必要性に応じて選択することができます。
- DIRECTモードを選択すると、スライダー/ドローバーを動かすと、物理的な位置に対応する新しい値が中間的に読み込まれて音源に送られ、新しい値を即座に入力することができます(ドローバー/オルガンモードでは0 ~ 8、スライダーモードでは1 ~ 127)。
- SNAPモードを選択すると、スライダー/ドローバーを動かすと、新しい値が読み込まれ、保存されている元の値に対応する新しい位置の後に1つずつ更新されます。例えば、サウンドのカットオフ値が100の場合、スライダーは元の100の位置に到達してから新しい値を入力します。
KEY CLICK
(キークリック設定)
Numa Compact 2x
キー・クリックは、ビンテージ・オルガンの技術であるトーン・ホイールに関連した典型的なノイズを追加し、そのサウンドの一部となっています。この項目では、クリックレベルをキーオン(CLICK KEY ON)とキーオフ(CLICK KEY OFF)で別々に設定し、鍵盤を弾くときと離すときに必要な効果を得ることができます(0 〜 127)。
PERCUSSION VOLUME
(パーカッションボリューム設定)
Numa Compact 2x
オリジナルのトーンホイール・オルガンでは、パーカッション・ボリュームをパネルで直接コントロールできましたが、それはSOFTまたはNORMALの2段階でした。
この項目では、パーカッションのレベルを、ファーストディケイの(FAST PERC. VOL)とスローディケイ(SLOW PERC. VOL)それぞれに「0 〜 64」の間で連続的にコントロールすることができます。
PROGRAMS BULK
(プログラムの送受信設定)
この機能は、現在ではNuma Compact Manager(Windows版 / Mac版)アプリケーションに統合されています。しかし、従来の方法を使用したい場合は、次のようにします。
- Numa Compact 2/2xをコンピューターにUSBで接続します。
- SysEx(システムエクスクルーシブ)メッセージを送受信できるアプリケーションを開きます。
- アプリケーションを送受信待機に設定した状態で、Numa Compact 2/2xのエンコーダーを回転させて、送信(SEND)または受信(RECEIVE)を選択します。
- ターゲット・デバイスとしてNuma Compact 2/2xを選択します。
- コンピューターにデータを送信するには、「SEND」を選択している状態でエンコーダーをクリックし、「YES」を選択して完了するまで待ちます。 < li>データをNuma Compact 2/2xに受信するには、「RECEIVE」を選択する際にエンコーダーをクリックし、アプリケーションを通してSysExファイルを送信します。
FACTORY RESET
(ファクトリーリセットの設定)
すべてのユーザー・セッティングを無効にし、すべてをパラメーターを工場出荷時の値にリセットすることができます。この操作により、カスタム・セッティングやプログラミングが失われるので、操作は慎重に行ってください。誤ってリセットしないよう、デバイスをリセットする前に「YES / NO」メッセージが表示され、工場出荷時ヘリセットする意志の再確認を行ないます。
FIRMWARE VERSION AND UPDATE
(ファームウエアの確認とアップデート)
ここで、ファームウェアのバージョンを確認することができます。
ファームウェアを更新するには、以下のページをご参照ください。
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