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ハードウェアシンセサイザーを活用するためのMIDI知識 vol.9

前回に引き続きDAWベースの制作環境でM4U eX / M8U eXを使用する際の設定ポイントを紹介します。今回はWindows環境におけるStudio Oneの場合について解説したいと思います。

Studio Oneにおける設定のポイント(音源モジュールなどをコントロールする場合)

最初にM4U eX / M8U eX(今回もM4U eXを使用)を使用するPCとUSBケーブルで接続したらStudio One(バージョンは4.6.1.55987を使用)を起動します。

メニューバーのStudio One → オプション と選ぶと設定画面が開きます。

オプションメニューを選んでいる状態。

外部デバイスの項目を選び、追加をクリックします。

オプションメニューが表示され、外部デバイスメニューを選びたい場合は、MIDI端子のアイコンの部分をクリックして表示させる。

コントロールしたい音源モジュールなどを追加したい場合には“新規インストゥルメント”を選び、製造元、デバイス名を入力し、送信先の項目で接続しているM4U eXのポートを指定します。

新規インストゥルメントの設定画面

尚、この時MIDIチャンネルの指定も適宜行っておくと便利です。

次に打ち込み用のトラックを作成したい場合には、メニューバーのトラック → インストゥルメントトラックを追加 を選び、トラックを追加します。

インストゥルメントトラックを追加するメニューの位置

図のように作成したトラックのインストゥルメント出力を指定すると、コントロールしたい音源モジュールなどが選べます。

インストゥルメント出力を指定している状態

また、トラックのインスペクタ上でも指定、変更ができます。

トラックのインスペクタ上で指定、変更するのは図示している部分で行なう。

Studio Oneにおける設定のポイント(MIDIキーボードなどを使用する場合)

次にMIDI OUT端子を装備しているキーボードタイプのシンセサイザーやエレピなどを入力用のキーボードとして使用する場合について解説しましょう。

音源モジュールなどの設定同様、オプションの設定画面を開き、外部デバイスの項目を選ぶところまでは同じですが、追加するのは“新規キーボード”を選ぶ点が異なります。製造元、デバイス名を入力し、受信元の項目で接続しているM4U eXのポートを指定します。

新規キーボードの設定画面

参考までに使用デバイスを全て設定した状態は図9_08のようになります。

外部デバイスの設定状態の一覧。設定ができたら、スクリーンショットを撮っておくと環境を復旧したい際に便利だ。

入力デバイスの指定はトラックのインスペクタ上で指定、変更が可能です。

トラックのインスペクタ上で入力デバイスの指定、変更は図示している部分で行なう。


内藤朗

キーボーディスト、シンセサイザープログラマー、サウンドクリエーターなど様々な側面を持ち、S.E.N.Sのレコーディングサポート、安部OHJIの様々なプロジェクトでのレコーディング、ライブなどに関わるなど、作編曲からレコーディング制作、ライブ演奏など多方面で活動中。MIDIやDTM関連の分野では黎明期から今日に至るまで長きに渡り関わっており、多様な経歴を持つ。また、音楽制作系のライターとしても広く知られ、近著に「音楽・動画・ゲームに活用! ソフトシンセ 音作り大全」(技術評論社刊)、共著「ミュージッククリエイターハンドブック 2023年改訂版」(ヤマハミュージックエンターテインメントホールディングス刊)などがある。有限会社FOMIS代表取締役、一般社団法人日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ(JSPA)正会員、MIDI検定指導研究会会員。