(2014/12/16)
BITWIG STUDIO 1.1で追加された機能のひとつにプラグインのオーディオ・パラアウト対応があります。
以前ベータが公開された際に細かく解説を行いましたが、ベータバージョンから正式にリリースされるまで若干仕様変更を受けている点について書くのを失念しておりまして、パラアウト対応に関する過去記事を見ても同じようにならなくて困ってしまったというお問い合わせをいただきました。
と、いうことで、今回はオーディオ・パラアウト対応プラグインの扱いで、ベータから現在のバージョンで若干仕様変更が行われた点についてのお話しです。
■ 記事一覧/もくじ:BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!
出力先を追加して使用する
ベータの公開時にはパラアウト対応プラグインをロードすると、BITWIG STUDIOに付属するDrum Machineなどのパラアウト対応プラグインと同様に、ミキサーで個別にミックスするための拡張ボタン(画像黄枠部分)が表示されました。
現在はパラアウト対応プラグインをロードしただけではこのボタンは表示されません。
現在の仕様ではプラグインのロード時にはアウトプットの初めのステレオペアのみが有効で、他のアウトプットは表示されず、プラグイン側から別のチャンネルでオーディオを出力してもBITWIG STUDIOのミキサーは信号を受付けません。
そこで、必要な数だけオーディオのアウトプットを作成します。
まずはオーディオ・パラアウト対応プラグインを起動したトラックのデバイスパネルを開き、デバイスの右向きの矢印アイコン(Show plug in multi out chain selector)をクリックします。
AddChainボタンをクリックするごとに出力先が追加されて行くので、必要な数を作成します。
これによって、BITWIG STUDIOのミキサーに使用していないチャンネルのトラックまで表示されてしまうのを防げるようになったわけですね!
例えばRobPapenのPunch Multi。このプラグインはステレオ8系統のアウトプットを持っています。
ですので、出力先をすべて表示するとこのようになります。
使用するプラグインやオーディオトラックがこれだけなら特に問題ありませんが、他にもトラックが増えてくるとミキサーの中で横スクロールするのは面倒になってきます。
なので、初めから使うアウトプットのみを作成しておけば煩わしさも減るというものですね!
一括追加。その後削除。
AddChainボタンは押す度にプラグインの初めのチャンネルから順番に追加していきます。
例えばPunchなら出力はすべてステレオペアなので、AddChainをクリックするたびにOut 1+2、out 3+4、Out 5+6…というように、順番に追加されますし、使用する音源によってはモノラルの1〜8のあとステレオの9+10、11+12というようになるかも知れません。
特にドラム音源などでは、キットの中の各楽器ごとに出力さきを割り当てられているというような場合もありますが、作曲やアレンジを行った結果、使用しなかったチャンネルが1から順番で並んでいるとは限らないですよね。
そのような時は、まずmulti out chain selectorのAdd Missing Chainsボタンをクリックします。
このボタンはプラグインが持っている出力をすべて表示します。
追加した出力先はクリックして選択後deleteキーを押すことで削除できるので、任意の出力以外は消してしまうとスッキリして良いですよ!
一見不便になったのかと思ってしまう仕様変更ですが、multi out chain selectorは使用トラックが増えてくると特に効果を発揮する親切機能だと思います。
それでは引き続きBITWIG STUDIOで良い感じに音楽制作を楽しんでください!
それではまた次回!!