(2015/01/06)
あけましておめでとうございます!皆さん年末年始はいかがお過ごしだったでしょうか。
今年は去年よりももっと多くの場所でBITWIG STUDIOの楽しさ、快適さをお伝えしたいなと、そんな風に考えておりますので、今後とも引き続きよろしくお付き合いください。
さて、さっそくですが本題に入ります。
付属するサンプルはもちろん、オーディオループ集や自分で作成した音ネタなどの場合にも取り込んだ時点でBPMを合わせてくれるBITWIG STUDIOですが、場合によってはBPMが変更されては困る場合もあります。
何件かご質問をいただいたので、今回はオーディオのストレッチ設定についてお伝えしたいと思います。
■ 記事一覧/もくじ:BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!
デフォルトではStretch
BITWIG STUDIOのアレンジャータイムラインまたはクリップランチャーにオーディオファイルをロードすると、テンポ、長さ、オンセットが解析されます。
この中でオンセットというのが最も重要で、ロードされたサウンドの音が変化した部分に印を着けていきます。
『音が変化した部分』というのは判りづらい表現かもしれないですが、多くの場合波形の連なりのアタック部分に当たります。
波形のアタック部分の上部を見ると、三角のマークが着いているのが見えますね。
これがオンセットで、BITWIG STUDIOはこのオンセットとファイルの長さを解析することでBPMを割り出します。
ロードしたサウンドのオンセットで区切った個々のサウンドを伸ばしたり縮めたりすることで、プロジェクトのBPMに合わせているというわけですね。
このような点から、ワンショットのファイルや音量やアタックに変化がつきづらいジャンルの曲などの場合には正確にBPMを解析できない場合というのが出てきたり、極端にBPMの異なるファイルを合わせようとすると結果に無理が生じたりということが起こるのですね。
冒頭で書いた通り、自動でBPMがプロジェクトに追従するのは楽で良いのですが、この設定が邪魔になる場合があります。
このような場合はオーディオクリップを選択した状態でインスペクターパネル内のAUDIO EVENTのModeプルダウンメニューで設定を変更します。
BITWIG STUDIOの基本設定ではStretchが選択されています。
設定可能なメニューは4種類
AUDIO EVENTのModeプルダウンメニューをクリックして展開すると、以下の4種類のメニューがあります。
- RAW:ピッチとストレッチの情報をすべて無視
- Stretch:ピッチとBPMを個別設定可能(デフォルト)
- Stretch HD:Stretchの高品質版。その代わりStretchより多くの処理能力が必要
- Repitch:ストレッチ量に合わせてピッチも変動
RAW(ロー)は元のオーディオファイルの情報をそのまま再生します。
何件かお問い合わせをいただいた、『プロジェクトのBPMに合わせて変更されては困る』という場合にはこのモードを選択してください。
Stretch、Stretch HDはピッチとBPMを個別に設定可能で、2つの違いは品質のみです。
多くの方から好評をいただいているBITWIG STUDIOのストレッチ品質ですが、デフォルト設定で不満がある場合にはHDを使用してください。
Repitchはストレッチのみを行います。
これはターンテーブルを思い浮かべてもらうと判りやすいのではないかと思いますが、再生スピードを遅くするとピッチは下がって、再生スピードを速くするとピッチは上がります。
判りやすいように映像で確認してみましょう。
必要に応じてオーディオモードを変更しつつ、BITWIG STUDIOで良い感じに音楽制作を楽しんでください!
それではまた次回!!