u-he製品を順番に紹介している本連載。
今回は予告通りPresswerkの2回目をお送りします。
その1では大まかに見た目の話しをしましたので、今回から各機能の詳細解説を行います
Presswerkの各機能紹介
まずは基本GUI(プラグインの見た目)。
Presswerkその1触れたスペシャル・ビューは、この基本となるGUIにある機能をシチュエーションに応じて使いやすいように機能を抜き出したりまとめたりしたものです。
順番に見てみます。
DETECTION
FF:Feed Forward Detection。Gain ComputerはVCA以前にルーティングされる。
FB:Feed Back Detection。VCAを通過した信号をVCAにフィードバックする。
INT:Interactive Derction。シグナルを継続的にアナライズし、結果に応じて2つのインターナルゲインをブレンドする。
Channel Link:チャンネルリンク。デフォルトは100%に設定。0%に設定した場合、一方のチャンネルのみティルトを発生させる可能性があるので注意。
EDIT
CH1/2:クリックして設定を行うチャンネルを選択する。
LINK:LINKが有効になっている場合、どちらのチャンネルが選択されている場合にもそれぞれのチャンネルを同時に設定する。
M/S:チャンネルをMid/Sideに設定する。(通常はL/R)
DPR:Dual Phase Rotator。ラジオ局で使用されるようなトリックをエミュレートする。人声によるリダッキング・アシンメトリーでヘッドルームを増大させるようにデザインされ、phase smearingオプションとして使用される場合がある。
Levels and Meters
Input/Output:各チャンネルのインプット/アウトプットゲインを調整する。
CLP:Soft Clipを有効にする。シグナルがクリップ時、相対的にスムージングを行う。
LEDメーターは上がインプットレベル、下がアウトプットレベル。VUメーターは各チャンネル毎のリダクション量を表示。
Compression Curve
Threshold:プロセスが開始されるレベルを設定。
Ratio:レシオを調整。
Soft Knee:Threshold/Ratioで設定したコンプレッションカーブのスムーズさを調整。
Non Lin:12時方向でthresholdカーブはリニア。右方向に回すとthreshold以上のカーブを下方向に曲げ、左方向に回すと逆にカーブを上方向に設定する。
Auto Makeup:コンプレッション後のシグナルに対するオート・メイクアップ・ゲイン。
Envelope
Attack:シグナルがThresholdで設定した数値に届いてからプロセスが開始されるまでの時間を設定。
Release:シグナルがThresholdで設定した数値以下に戻った際にプロセスを終了するまでの時間を設定。
RMS Window:インプットシグナルを感知するまでの許容値を調整する。最小値に設定すると設定に忠実なピークを示し、数値を大きく設定するとシグナルの安定した部分がより多く使用される。
SIDECHAIN
Int:Ext:サイドチェイン入力時にインターナル/エクスターナルオーディオのバランスを調整する。
Delay:12時方向から左方向でルックアヘッドサイドチェイン、右方向でより多くのトランジエントのためにディレイを調整する。
Low/HighCut:各ノブでローカット、ハイカットを調整する。
12dB:デフォルトで6dB/octに設定されているフィルターを12dB/octに設定する。
SIDECHAIN MONITOR
サイドチェイン入力時のモニタリングを行うチャンネルの選択とレベルを調整する。
SATURATION
Pre/Post:Saturationをコンプレッションの前(Pre)にインサートするか後(Post)にインサートするかを選択する。
Amount:Saturationのマスターゲイン。
Dynamics:最小値に設定した場合、アンプは一定であり続ける。数値を上げていった場合、コンプレッサーのゲインリダクションが逆転しAmountは増加する。
Warmth:Saturationから低周波を取り除き、トレブルはより強くサチュレートされる。
MIX
Presswerkはパラレルコンプレッションが可能。このため、内部でドライシグナルとコンプレッションシグナルをミックスすることができる。
Dry:Wet:原音とコンプレッションシグナル間でのクロスフェードを調整する。
Level:wet(コンプレッション)信号のみのレベルを調整する。
HP:ハイパスフィルター。ドライシグナルのローカットを行う。
Expand:このスイッチを有効にした場合ドライシグナルが増加する。HPとの組み合わせによってより活き活きとしたサウンドを作ることができる。
以上、各機能を駆け足で紹介してみました。
Presswerkその3ではスペシャルビューの解説を行います。
本連載次回はSATINその2をお送りする予定です。
それではまた次回!