2016年12月10日以降にBITWIG STUDIO 1をご購入いただいた方で、2017年3月15日までに製品をご登録いただいた方はBITWIG STUDIO 2への無償アップデートの対象に含まれます。
期限が明日に迫っていますので、BITWIG STUDIO 1をご購入いただいた方でまだご登録いただいていない方はお忘れないようにご登録ください。
何か特別な理由で期限までにご登録いただけなかった場合でも、状況によってはBITWIG社と交渉できると思いますので、諦めずにディリゲントまでご連絡ください。
さて、前回はBITWIG STUDIO 2の新機能、Modulation Systemの共通メニューや複数のデバイスに跨った設定方法など、基本的なところを紹介したので、今回から各モジュレータの詳細を紹介したいと思います。
数が多いのでまずは8種類
Modulation Systemの表示やロード方法などの基本的な部分は前回詳しく紹介したのでそちらも合わせてご参照いただくとして、さっそく各モジュールを順番に見ていきましょう。
ロードしたモジュレータはクリックすることで右に詳細画面が拡張します。
4-STAGE
ノートオンでトリガーされる4ステージのモジュレータ。
ADSRとにていますが、開始点(0)から最大4までのステージを信号が流れて行きます。
黄色いポイントを直接ドラッグして変更できます。
グラフィック右上の虫眼鏡のアイコンをクリックして、詳細表示とステージ全体表示を切り替えできます。
さらに右の縦のグラフを上下にドラッグして4-STAGEのモジュレーション量を調整します。
モジュレーション量は中央が0、上方向で通常のモジュレーション量、中央から下方向に設定すると+-の値を逆転させた値を調整できます。
デフォルトでは各ステージ間はリニアに移行するようになっていますが、グラフィック下のオレンジのバーを左右にドラッグすることで、カーブを調整できます。
ポインターをドラッグする以外にも数値をドラッグしたり、ダブルクリックで直接入力したりもできます。
左の+-のボタンをクリックして有効にするとグラフィックの中央が0で上下を-100から+100の値で調整し、無効にすると一番下が0、上が100%になります。
左下2つのアイコンは4-Stageのシンク設定で、タイムベースかテンポベースかを指定します。
4-STAGE右下のプルダウンメニュー(上の画像で4と表示されている部分)で、どのステージに達したら0ポイントに戻るかを指定します。
指定できるのは-と1から4で、-を選択した場合はワンショットになり、ステージ4に到達したらエンベロープを停止します。
ADSR
黄色いポイントをドラッグしても、下のADSRノブをドラッグしても調整できます。
Attack:信号が最大値に達するまでの時間
Decay:Attackを通過した信号がSustainの値に達するまでの時間
Sustain:ノートが入力され続ける間信号を維持するレベル
Release:ノートオフから信号が0に戻るまでの時間
AHDSR
ADSRにHoldとスロープを追加したものです。
Hold:Attack後、Decayに移行するまでの時間
オレンジのラインを上下にドラッグして、Attack、Decay、Releaseのラインの形を変更できます。
Audio Sidechain
中央上のプルダウンメニューで、サイドチェイン入力する信号を選択します。
プルダウンメニュー右にはサイドチェイン信号のゲインを調整するノブがあります。
モジュレーション量のスライダ下にはハイカット、ローカットのフィルターがあります。
それぞれの値を調整して、カットされていない帯域でモジュレーションします。
Attackノブでモジュレーション信号のフェードイン時間を設定し、Releaseでモジュレーション信号のフェードアウト時間を調整します。
現在どのようなモジュレーション信号が出ているかはModulation Systemのスロット側で確認できます。
上の画像はAttackを早めに、Releaseを遅めに設定している時のもので、ほぼ垂直に信号が立ち上がって、緩いカーブを描きながら戻って行くのが見えると思います。
PeakとRMSはサイドチェイン入力した信号のスペクトラムアナライザの表示方法を選択します。
Peakはサイドチェイン信号のピーク(最大値)で、RMSは一定区間ごとの平均値で表示します。
BEAT LFO
BPMに同期して動作するLFOです。
4つのノブの機能は上から順番に以下の通りです。
Rate:BPMに同期するスピードを調整します。デフォルトの数値は0.0で4分音符、0.5で8分音符、1.0で16分音符、-1.0で2分音符、-2.0で1小節というように変化します。-3.0から3.0の範囲で調整可能です
Shape:Formが12時方向に設定されている場合、Saw(上昇)とSaw(下降)のバランスを調整します
Form:LFOが使用する波形の形を変更します
Depth:LFOの効果の深さを変更します
Depthノブ下の数値はOffsetです。縦にドラッグして波形の開始位置を変更します
Beat LFO内右上のアイコンでシャッフルのOn/Off、右下の+-ボタンは4-Stageと同じく、LFOが中心を0として-100から+100%として動作するか、0から100%として動作するかを切り替えます。
BUTTON
複数のノブやスライダーを、設定した値に瞬時に切り替えます。
BUTTONS
BUTTONの2つバージョンです。
CLASSIC LFO
オーソドックスなLFOです。
右端のアイコンでサイン、トライアングル、スクエア、ソウ(上昇)、ソウ(下降)、S&H(ランダムカクカクバージョン)、S&G(ランダムなめらかバージョン)の5種類からウェーブフォームを選択できます。
ウェーブフォーム選択アイコン下のオレンジのラインをドラッグして、ウェーブフォームのカーブを変更できます。
LFOの周期は周波数設定とテンポシンクから設定可能で、周波数設定の場合は数値を上下にドラッグ、テンポシンクの場合はプルダウンメニューから拍数を選択します。
テンポシンクの値は32/1から1/64までです。
残りのメニューは以下のようになっています。
Amount:モジュレーションの適用量を設定します
Phase:LFOの開始ポイントを変更します
Bipolar:4-StageやBEAT LFOと同じくLFOが中心を0として-100から+100%として動作するか、0から100%として動作するかを切り替えます
Note Trigger:クリックして有効にするとノートを入力するたびにLFOはリトリガー(LFOを初めからスタート)します
Per-Voice:入力した複数のノートに対して個別にLFOを与えます
Per-Voiceが有効になっている場合、Modulation Systemのスロット側のGUIがこのように変化します。
オレンジのドットが入力しているノートの数だけ表示され、それぞれが上下に揺れるのでどのノートのLFOがどのように動作しているか確認できます。
前回複数のデバイスに跨ったモジュレータの設定方法について紹介しましたが、同じデバイスチェーン内にロードしているモジュレータはお互いにモジュレーションソースとして使用できます。
例えばカットオフやビブラートなどをコントロールしているLFOがあるとして、別のLFOで初めのLFOのシンクスピードを変調させてウネウネするサウンドなども簡単につくれます。
BITWIG STUDIO 2ユーザーの方はもちろん、BITWIG STUDIO 2をお持ちでない方も、製品ページからデモバージョンがダウンロードできるので、是非Modulation Systemに触れてみてください。
きっとイメージが刺激されると思います!
次回も引き続き各モジュレータの詳細を解説しようと思いつつ、BITWIG STUDIO 2で良い感じに音楽制作を楽しんでください!
それではまた次回!!