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【アップデート】Bitwig Studio 3.1 リリース

Bitwig Studio 3.1 公開

Bitwig Studio 3.1は、バージョン3で搭載された「The Grid」による新しいサウンドデザインの表現を更に広げるため、「ピッチ」に関する機能を発展させています。

また、編集作業など直感的な操作をより容易にするため、様々なワークフローの改善を行っています。

Bitwig Studio 3.1ベータ版は、現在、Bitwig Studioライセンスと有効なアップグレードプランをお持ちのすべての既存ユーザーにご使用いただけます(ご自分のアカウントにログインしてダウンロードしてください)。尚、今後数週間で正式版がリリースされる予定です。

2019年12月18日:バージョン3.1正式版が公開されました!

拡張された「ピッチ」機能

新しいNote FXデバイス「Micro-Pitch」

Micro-Pitchは、様々な方法で音の流れを再チューニングするための、新しいNote FXデバイスです。チューニングの世界を覗き込むことで、新しいサウンドを創造できるようになります。

現在のバージョンで既に30以上のプリセットを含んでおり、無限の可能性を提供します。現代のセオリー通りの、オーバートーン、アンダートーン、クォータートーン、またはA4を432Hzに設定するプリセットから、更には、KirnbergerやWerckMeisterなどの古典調律にも対応するプリセットなど、時の概念を超えた表現が可能です。また、中国やジャワなどの文化的なプリセットやアーティストが独自に編み出したチューニングのプリセットも含まれています。

これらを、Bitwig Studioの核心である「モジュレーション」と組み合わせることで、音楽的フレーズにダイナミックで豊かな表現力を付与します。以下のデモサウンドを、どうぞご確認ください。

また、.SCL(Scala Scale)ファイルにも対応し、ドラッグ&ドロップで調律データをロードでき、Bitwig Studio内蔵のインストゥルメント以外にも、CV経由のハードウェアやMPEやVST3などのノート・エクスプレッションに対応するプラグイン・インストゥルメントにも適用することができます。

新しいピッチクラス・モジュレーター「Pitch-12」

新しいモジュレーターのPitch-12は、ノートが押された時に変調信号を提供します。これにより、「アウト」ノートに独自のエフェクトをもたらしたり、古典的なアイデアを先進的な表現として(コンスタント・ポルタメント・プリセットのように、すべてのノートが同じルートピッチでグライドするなど…)用いることができます。

新しいGridモジュール「Transpose」

一見シンプルなTransposeは、ピッチコントロールをThe Gridに拡張する新しいモジュールです。オシレーターをコードにスタックしたり、イントネーションの間隔を作成したりと、様々なタスクを改善します。The Gridではすべての信号がステレオですので、Transposeは3つのステレオ構成から成り、プロセッサーである一方で、入力がない場合でもコードを生成できます。

Windowのフッター部分に周波数とピッチを表示

Windowのフッター部分に周波数とピッチが表示されます。バージョン3以降、Windowフッターには様々な役立つ情報が表示されますが、3.1では、周波数パラメーターにカーソルを合わせたり編集したりすると、同等のノート値(およびチューニング、#またはb)が周波数のすぐ横に表示されるようになります。フィルターやEQを使用する際、ピッチを考えるのが容易になります。

編集とワークフローの改善

Quick Draw

Quick Drawを使用すると、ノートエディターでノートを素早く簡単に入力できます。Altキーを押しながらペンツールを使用して、現在のビートグリッドに16分音符や8分音符など一連のノートを一気に描画できます。描画パターンは、初期設定ではひとつのピッチに固定されますので、ハイハット入力などに便利ですが、フリーハンドで各ノートを任意のピッチにドラッグすることもできます。

Quick Slice

Quick Sliceを使用すると、クリップ、メモ、およびイベントのカットも容易になります。ナイフ・ツールを選択してAltキーを押したまま、クリックしてドラッグすると、ビートグリッドのすべての間隔に線が表示され、リリースする際にカットが行われる場所が表示されます。ドラムの編集などに便利な機能です。

Slice In Place

新しいコンテキストメニュー・ツールのSlice In Placeは、選択したクリップやイベント、ノートを検出されたオーディオ・オンセット、挿入されたビートマーカー、設定されたビート間隔でスライスすることができます。

対話型のヘルプ

すべてのデバイスに対話型のヘルプビューが追加されました。The Gridで採用された対話型のヘルプビューが、すべてのデバイスで利用できるようになりました。任意のデバイス上で、キーボードのF1キーを押すか右クリックで「Show Item Help」を選ぶと、そのデバイスがフォーカスされ、詳細なヘルプが表示されます。

また、120以上のデバイスを編集する過程で、インターフェースの一貫性を高めるためにパラメーター名をより明確にしました。そのため、新しいスタイルの視覚的なインタフェースを増やし、ヘルプを呼び出さなくても、Windowフッター部分に、より細かい説明を表示するようにしました。Polysynth、Arpeggiator、またはTreemonsterでそれを実感してください。

更なる追加

Cue VolumeとMix Control

Studio I/Oパネルに、マッピング可能なキュー出力レベル専用のボリュームコントロールを搭載。Blendノブとの併用で、DJミキサーのように、キューバスとマスター出力をブレンドすることができます。

Wavetable WAVファイルのインポート

他のウェーブテーブルシンセ(Serumなど)からのWAVファイルを、Samplerに直接インポート可能になりました。

Note Chaseオプション

新しいNote Chaseオプションでは、ノートの途中で再生ボタンを押してもそのノートを発音するようになります。長い音符などの途中から再生を行う際などに、編集・確認が容易になります。

新しいGridモジュール

Bitwig Studio 3.1では、The Gridのモジュール数が159となり、Transposeに加え、Envelopeカテゴリーに4つの新しいモジュールが追加されました。また、弦をモデリングしたエンベロープ・ジェネレーターPluckや、立ち上がりの信号を変更するための修飾子Slope↗およびSlope↘など、Bitwigならではのユニークなモジュールを追加しています。

新しいコントローラーに対応

Novation Launchpad Pro、Arturia KeyLab MkII 49/61、KeyLab Essential 49/61、PreSonus Atom、PreSonus FaderPort 8/16など、更に多くのコントローラーの対応が追加されました。