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SYNAPSE AUDIOでシナプス接続:Episode 2

【連載】SYNAPSE AUDIOでシナプス接続:Episode 2 – DUNE 3

前回に続いてDUNE 3の残りのセクションを紹介したいと思います。

DUNE 3を構成する各セクションをチェック(その2)

フィルターの右側にはフィルターとアンプのエンベロープが配置されています。どちらも標準的なADSRタイプですので、時間的な変化を手早く設定できます。

図11

ちなみにフィルターエンベロープに用意されている“ANALOG”スイッチを押すと、ビンテージアナログシンセのような質感が得られるようになります。

図12:黄色い枠線で囲んだ部分がANALOGスイッチ。

GUI下部のキーボード部分は、その上に配置されているボタンを切り替えてエフェクト、LFO、MSEGの設定が行なえます。

図13

エフェクトはFX BUS1と2があり、それぞれのBUSで個々のエフェクトを任意で設定可能です。

図14

EQとディレイは2基ずつありますので、音質調整や空間演出などがより緻密に設定できます。また、それぞれのBUS内のエフェクトはドラッグ&ドロップで接続順番が変更可能です。

図15:図はリバーブエフェクトをディレイ1の手前に移動させた状態。

LFOは3基装備しており、いずれも仕様は同一です。

図16

各LFOには“POLY”スイッチが用意されており、POLYスイッチを有効にすると、各ボイスごとに独自のLFOが使用されるため、常にゼロ位相で開始するモジュレーションがプログラムできます。

4基あるMSEG(Multiple Segment Envelope Generator)は、任意のパラメーター変調に使用可能で、128ポイントの変化点の設定が可能なエンベロープジェネレーターです。

図17:図はMSEG 1を最大限に変化点を設定した状態。

ループ設定も可能ですので曲のテンポに同期するトランス ゲートやリズミカルなエフェクトにエンベロープを使用する場合などに活用できます。

内藤朗

キーボーディスト、シンセサイザープログラマー、サウンドクリエーターなど様々な側面を持ち、S.E.N.Sのレコーディングサポート、安部OHJIの様々なプロジェクトでのレコーディング、ライブなどに関わるなど、作編曲からレコーディング制作、ライブ演奏など多方面で活動中。MIDIやDTM関連の分野では黎明期から今日に至るまで長きに渡り関わっており、多様な経歴を持つ。また、音楽制作系のライターとしても広く知られ、近著に「音楽・動画・ゲームに活用! ソフトシンセ 音作り大全」(技術評論社刊)、共著「ミュージッククリエイターハンドブック 2023年改訂版」(ヤマハミュージックエンターテインメントホールディングス刊)などがある。有限会社FOMIS代表取締役、一般社団法人日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ(JSPA)正会員、MIDI検定指導研究会会員。