コーラスも数が多くなると難しい
季節が進んで日に日に陽が暮れるのが早く、そして寒くなってきていますね。 今年は暖冬だという噂なので、そうなってくれるとバイカーの私としてはうれしいのですが…。
そんなことよりもクX暑い夏を乗り越えた木製の楽器(ギターやベースなど)をメンテに出されましたか?ネックの状態とか一度チェックしてみてください。楽器も疲れ果てているかもしれません。気温や湿度の高低でコンディションがかなり変わるので季節の変わり目は注意が必要です。
コーラスの処理をやり直し
前回、相当数のトラックがまとまったコーラストラックを処理してみましたが、今回はそれらを別々のトラックにわけて処理しています。といっても、1つのパートにつき2回歌っていわゆる「ダブル」になっているので、ある程度バランスをとってステレオトラックにまとめています。それでも12トラック(モノだったらその倍か)… まぁけっこうありますね。
処理は、基本的に前回紹介した方向性で進めました。
なんでバラバラにしたトラックを使うか?
パートごとに別のトラックになっていた方がそれぞれにエフェクトを適用することができます。数パート × ダブル(2)となると結構な数になりますね。
それぞれのトラックを同じように歌うことは難しいですよね。ちょっとしたレベルやニュアンスの違いでバランスが崩れてしまうこともあるのでそれを最小限にするためにもそれぞれのトラックで修正できるようにしておいた方が作品のクオリティがアップするでしょう(今回は時間の都合でステレオにまとめてしまいましたけど)。
今回はパート分のステレオトラックにコンプやEQの処理をしてバストラックにまとめてみました。
サイドに広げたコーラスと真ん中に鎮座するメインボーカル
プレースメント(配置)については今までもお話ししてきています。 ボーカルの場合、メインかそれ以外かで分けて考えたいと思います(今回はボーカルっていうかラップだけど)。
メインになる楽器やボーカルは中央に、そしてそれ以外のものはバランスが崩れてしまうもの以外は中央を避けて配置するといいと思います。ダブルトラック(同じテイクを2回演奏したもの)の場合、片方を左に、片方を右に配置することで中央を空けることができますが、そのためにはダブルトラックの左右差を限りなく無くすことが重要です。
今回のコーラストラックはすべてダブルトラックで録音されているので左右に思いっきり振った状態でステレオトラックにまとめています。EQ処理については、前回もやりましたが、高域のバンドを作ってサイドにのみEQが適用されるようにしています。
前回はここまでだったのですが、念の為中央を空けたいのでモノラルで同じくらいの帯域+α分をカットしています。
そうするとこのような感じで聴こえます。
ちなみにこのEQをオフにするとこんな感じです。
そんなに変わらない気もしますが…避けたという気持ちの問題でしょうか(笑)。
そして、これらのトラックをコーラス用のバストラックを作成してまとめます。
ある程度形になったら
FabFilterの使用方法とはあんまり関係ない話ですけど、、、。
ある程度形になってきたら、再度バランスを確認してみてください。全部の楽器を混ぜてみたら思ったよりも何かが大きかったり、イメージ通りに聴こえなかったりすることがあると思います。
パートごとバランスを取る場合は、バストラックのフェーダーを動かしてパート単位での調整ができます。そのパート内部で再調整をしたい場合は個別のトラックの調整をするようにするとわかりやすいでしょう。
コーラスも思いっきり広げていますが、もう少し幅を狭めたいのであれば、左右に広がっているパンを内側に絞るだけですね。
あとはバストラックでも軽めにコンプレッサーをかけておきましょう。ここまででかなりの数のコンプレッサーを使っていますが、前に張り付かせるためだったり、音量差をなくすためのものだったり、用途はさまざまです。
エンジニアさんたちとの会話の中で
先日、数人のエンジニアさんとお話しする機会がありました。
プラグインは何を多用してる?みたいな話題になったのですが、FabFilter製品の名前多かったですね。Pro-Q 3は当然のこと、Pro-C 2、Saturn 2やPro-Rの名前が結構出ていて、美しいリバーブをプラグインでかけるならPro-Rがいいっていう意見が結構聞けました。
次の題材ではアコースティック系で音数が少めな曲でリバーブの魅力に迫りたいなと思いました。
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