ようやく春が訪れようかとしていますね。
私が住んでいる東京も寒いのはあと数週間。
寒さが終わり、花粉による試練を乗り越えたらもう暑くなっている…。
人は試練を乗り越えるために生きているのか。(笑)
まぁ暖かくなってくれれば過ごしやすくなるのでうれしいですね~。
ここ数回Pro-Q 3について紹介してきましたが、今回から少しリミッターのPro-L 2についてお話してみようと思います。
なぜかというと、ちょうどリミッターを使うシチュエーションで説明しなければならないシーンに遭遇したのでもしかしたらこのことって大事なのかも?と思ったからです。
とあるインディーズで活動をしているアーティストさんの曲をマスタリングをさせてもらっていました。
出来上がった段階で、「このファイルをCD、配信、Youtubeなどにアップしようと思います!あざーす!」というメッセージ…。
んんっ?
このファイルをすべてのメディアに使うの??
ということで、音色を調整する話はここでは割愛しますが、リミッターを使用したレベルについてちょっと知っておいた方が良さげな気がしました。
まず、リミッターって?
リミッターって何をするものでしょう?
コンプレッサーとリミッターの違いは??
まず、どちらもレベルを調整するためのエフェクターですね。
ダイナミクス系のエフェクトともいいますね。
コンプレッサーの仲間(姉妹?)の中にはリミッター、エキスパンダー、ディエッサー、ディマー…など用途に応じていくつかの種類があります。
すべての動作をきちんと紹介するとそれだけで数回分のスペースが必要になると思うので、使う可能性の高い4つを日本一ざっくりと紹介をしようと思います。
すべてに共通するのはスレッショルド前/後で動作がオン/オフされるということです。
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コンプレッサー
スレッショルドを超えた信号を適度なレシオ(比率)で抑える
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リミッター
スレッショルドを超えた信号をガッツリと抑える
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エキスパンダー
スレッショルド以下の信号を適度な音量に持ち上げる
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ディエッサー
スレッショルドを超えた信号の指定した音域を抑える
スレッショルドを超えた信号をガッツリと、融通利かせることなく抑える…これがリミッターです。
なんでこんなことをしなければならないのでしょう?
マスターを作る最終段階では、デジタル領域だとオーバーロード(過剰な音量)するとクリップして(歪んで)しまいます。
アナログの場合の歪みは徐々に歪み成分が増えていきますが、デジタルの場合は一気に崩れ去ってしまいます。
しかし完成品とするにはできるだけレベルを大きくしたい(または適正にしておきたい)場合、ピークが大きく発生していると全体的なレベルを下げざるを得なくなってしまいます。
このピークを抑えることで全体のレベルを上げられるようになり、聴感上の音量を上げることができるようになります。
これによって音圧を上げることを競うようになってしまうのですが…。
すべての音楽を同じように適度な音量で聞くことができるようになればいいと思うのですが…。
そこで配信するメディアなどによって「最大でどこまでの音量で!」と規格がメディアごとですが決められるようになってきました。
全ての規格が統一されるのは難しいようですけど。
この出力について、配信するメディアによって違ったりするので、それに合わせないとさらに圧縮されて意図しない音になってしまったりするので、この辺の調整方法について次回以降じっくり解説していこうと思います。
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