BITWIG STUDIOを使用しているとPREやPOSTという文字を見掛けます。
これまでこの連載でも何度か触れたことがありますが、例えばSendエフェクトを使用する場合にPREフェーダーやPOSTフェーダーというと、そのトラックのフェーダーの前でセンドするのか、フェーダーの後でセンドするのかの違いがあります。
と、説明するのですが、フェーダーの前で信号を抜くのがPRE、フェーダーの後で信号を抜くのがPOSTというのは判った。判ったのだが、フェーダーの前と後で何が違うのか?という質問を受けたので、ちょっとした補足をしてみたいと思います。
■ 記事一覧/もくじ:BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!
前と後というのは判った。で、何が違うのか??
今回はインストゥルメントトラックからエフェクトトラックに起動したディレイにセンドするという例で説明します。
そもそもフェーダーの前と後で信号を抜く時の一番大きな違いは何か?というと、それはもうそのものズバリ、フェーダーの前か後かということなのです。
いきなりミもフタもないことを言い出しましたが、オチから言うとトラックのフェーダーを下げた時にエフェクトの音も一緒に下がって行くようにするならフェーダーの後(POST)、トラックのフェーダーを下げた時もエフェクトの音だけ残るようにするならフェーダーの前(PRE)でセンドするとうことですね。
一般的にDAWではセンドトラックはPOSTがオーソドックスのように思いますが、PREの場合はトラックのフェーダーより先に分岐した信号をエフェクトに受け渡しているので、トラックのフェーダーを下げてもセンドエフェクトの音量には影響を与えないというわけですね。
図にするとこんな感じになります。
PREフェーダーの場合はフェーダーより前にエフェクトに信号を分岐しているので、トラックのフェーダーを下げてもエフェクトの信号には影響が出ないのに対して、POSTフェーダーの場合はトラックのフェーダーの後にエフェクトがいるので、トラックのフェーダーを下げるとエフェクトの信号も下がっていくことになるのですね。
判りやすそうな動画を撮ってみました。
ご確認ください。
いかがでしょう。
Pre/Postが実際にどういう違いがあるか参考になったでしょうか?
ものによってはPREフェーダーを選べないソフトやミキサーもありますし、使用できるPREフェーダーの数が限定されている場合などもありますが、BITWIG STUDIOの場合は各センドごとに自由に決められるのでとても便利です。
PREフェーダーならではの演出というのも多々ありますので、いろいろ試してみつつBITWIG STUDIOで良い感じに音楽制作を楽しんでください!
それではまた次回!!