You are currently viewing 【連載】BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!【61】

【連載】BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!【61】

前回、現在テスト中のベータバージョン1.2から、スニークプレビューで公開されている新機能、Audition Browserについてこっそりとネタバレしてみましたが、ベータテストはすべてのBITWIG STUDIOユーザーが参加できるものではないため、使用感などについての問い合わせを数件いただきました。

ということで、今回もベータ1.2のスニークプレビューに載っている気になる機能、Group Tracksについて触れてみたいと思います。

前回の内容も今回の内容も、正式リリース時には画面や操作法が変わる可能性もあるので、現時点ではこうなってるんだな…というくらいで見ておいてくださいね。

■ 記事一覧/もくじ:BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!

ソツなく使いやすい。やっぱり便利。

ベータ1.2で追加されている機能から、今回はGroup Tracksについて見てみたいと思います。

これまでBITWIG STUDIOに対してグループトラックやフォルダトラックのようなトラックが欲しいというリクエストをたくさんいただいて来ましたが、今回ようやく叶うことになりそうです。

グループトラックが何かを知らない人のために説明しておくと、複数のトラックをまとめておくトラックで、複数のトラックのソロやミュート、ボリュームやパンをひとつのトラックの操作で行なえます。

まとめてインサートエフェクトを同時に掛けたりしたい場合にも便利なトラックですね。

BITWIG STUDIOはオーディオやMIDI信号のルーティングがとても柔軟なので、グループトラックでできることはグループトラックを使用しなくてもだいたいできるのですが、やはりひとつのトラックにまとめておけるというのは便利です。

それから、”だいたいできる”というからにはできないこともあります。
おそらくBITWIG STUDIOにGroup Tracksの追加で最も恩恵があるところだと思いますが、表示/非表示の切替ですよね。グループトラックといえば。

作曲をしていると場合によってはトラック数が膨大になることもあります。
このような場合はスクロールして目的のトラックにアクセスすれば良いのですが、このスクロールするのが煩わしい時もありますよね。

例えばこのくらいの数のトラックの場合。

トラック増えてきました

デバイスやオートメーションのパネルを開いていなければギリギリ全部のトラックが見えるくらいです。
トラックの高さをシングルに変更するとオートメーションパネルなどを開いていても全部見えますが、トラックの高さをシングルにした場合、リージョン内の波形が見えないのでやりづらい作業が出てきたりします。

シングルトラックハイト

そこでグループトラックの出番です!

Create Group Tracks

トラックの作成メニューにCreate Group Trackというメニューが追加されているので、作成してみます。

追加されたGroup Track

トラックのアイコンがフォルダになっている以外は、他のインストゥルメントトラックやオーディオトラックと同じです。
グループへのトラックの追加方法は、含めたいトラックを作成したグループトラック上にドラッグ&ドロップするだけ。

試しにドラムとギターとコーラスのグループに分けてみます。

グループトラック振り分け後

だいぶスッキリしました。
トラックのフォルダアイコンをクリックすると、グループ内のトラックの表示/非表示を切り替えます。

表示/非表示

表示/非表示では、トラック上部欄外のメニューをクリックすると、特定のグループのみの表示を行なうメニューもあります。

表示グループ直接指定

グループ名を選択すると、他のトラックを表示せず、選択したグループのみが表示され、Projectを選択すると、すべてのグループとグループに含まれないトラックすべてを表示します。

ソツなく使いやすい。嬉しい追加機能です。

グループ内に含まれるクリップの表示方法

グループトラックを展開していない時、そのグループがどのような状態にあるか…というか、どのようなクリップが含まれているかは、クリップランチャー/エディットタイムライン共に、グループトラックのクリップに表示されます。

グループ内クリップ表示

これは各トラックのヘッダーの色と対応しているので、グループ内のどのトラックが含まれているかをそれとなく把握できます。

ヘッダー色と対応

この画像ではChorusというグループには4つのトラックがありますが、Scene1にはChorus1のクリップしかないので、Chorusという名称をつけたグループトラックのScene1クリップには青いクリップを表す表示がひとつだけあるということになります。

冒頭でも書きましたが、BITWIG STUDIOは信号のルーティングの自由度がこの上なく高いので、音的な意味で一般的なグループトラックやフォルダトラックにできることでBITWIG STUDIOにできないことはないです。

それはそうと、グループトラックで管理できるのはやっぱり便利ですよね。

バージョン1.2の正式リリースまでもう暫くお待ちいただきつつ、BITWIG STUDIOで良い感じに音楽制作を楽しんでください!
それではまた次回!!

Bitwig Studio

DAWの枠を越えた、音楽制作とパフォーマンスのための革新的ツール