You are currently viewing 【連載】BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!【44】

【連載】BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!【44】

(2015/03/03)

BITWIG STUDIOには革新的な機能やデバイスが盛り込まれているDAWソフトですが、王道と言っても良い程オーソドックスなデバイスも多数存在します。

例えばハイブリッドトラックは同一トラック内でオーディオとMIDIが混在でき、それぞれを特に意識することなく扱うことができるという、見る人が見たらそれはもう驚きの機能ですが、BITWIG STUDIOでDAWソフトを初めて使ってみたという人にとっては『オーディオとインストゥルメントを別々のトラックにしないといけないなんて、なぜそんな面倒なことをするんですか?』となるようです。

これが逆にDAWソフトに親しんで長い人には当たり前の言葉もこれから始める人にとっては『難解な専門用語』となってしまうこともあって、マニュアルを読んでも判らない部分がでてしまうことがあります。

最近Note FXのArpeggiatorがマニュアルを読んでも良く判らないという問い合わせをいただいたので、今回から数回に渡ってNote FXの各デバイスについてそれぞれの機能を解説してみたいと思います。

Arpeggiatorの各機能

アルペジエイター

マニュアルには以下のように記載されています。

アルペジエーターは、順序で押さえられているノートを設定されたリズミカルな周期で演奏します。各ビートにおいて指定されたノートは、設定されたベロシティ、デュレーションで出力されます。

確かにこれは判りづらい。申し訳ないです!

アルペジエイターは、平たく言うと演奏したコードの構成音をバラバラにして、リズムを与えてフレーズにしちゃいますよ!という機能です。

BITWIG STUDIOのアルペジエイターはかなりオーソドックスなもので、中央に並んだ2段のスライダーでベロシティとゲート(マニュアルにデュレーションとあるのはこのゲートのことで、音の長さのことをさしています)の分量を決めて、構成音のバラされ方やステップ数などの詳細を下段欄外のメニューで決めます。

各機能と名称は以下の通りです。

アルペジエイター各名称

モード:演奏したコードのバラバラにされ方を選びます。選択できるのは次の8種類です。

  • コード:演奏したコードは設定したベロシティ/ゲートに従ってコードのままリズムを刻みます
  • アップ:演奏したコードを低いノートから高いノートに順番に演奏し、最も高いノートの演奏後は最も低いノートから演奏します(例:ドミソシとコードを弾いた場合、ドミソシドミソシ…と繰り返します)
  • ダウン:演奏したコードを高いノートから低いノートに順番に演奏し、最も低いノートの演奏後は最も高いノートから演奏します(例:ドミソシとコードを演奏した場合、シソミドシソミド…と繰り返します)
  • アップダウン1:アップとダウンの動作を繰り返します(例:ドミソシとコードを弾いた場合、ドミソシソミドミソシソミ…と繰り返します)
  • アップダウン2:アップとダウンの動作を繰り返します。往復する際の最も高いノート、低いノートはリトリガーされます(例:ドミソシとコードを演奏した場合、ドミソシシソミドドミソシシソミド…と繰り返します
  • ダウンアップ1,2:アップダウン1,2のまったく逆です
  • ランダム:演奏したコードの構成音をランダムで発音します

オクターブ:モードの設定に従ってアルペジエイトする際に何オクターブ上まで鳴らすかを設定します。最大4オクターブまで設定可能です。

リトリガー:ノートとノートを重ならないように(レガートではなく)演奏した場合に、先頭からトリガーし直すかを設定します。

ベースレート:1ステップ毎の長さを設定します。画像では1/16ノート(16分音符)に設定されています。設定範囲は1/1から1/64までです。

ドット/トリプル:ベースレートの設定をそのままか、付点か3連かを設定します。

シャッフル:各ステップのシャッフルの有効/無効を切り替えます。ソング全体のグルーブが無効になっている場合機能しません。

ステップ:任意のステップ数に変更できます。設定範囲は1から16です。

アルペジエイターがどういうものかをご存知の方にはお馴染みのオーソドックスな機能だと思います。
ただ、BITWIG STUDIOの場合は各デバイスにマクロの機能を持っているというのがポイントで、少し捻った使い方があります。

Arpeggiatorに表情を着けてみる

使用するインストゥルメントによってはベロシティやゲートタイム(デュレーション)によって表情が大きく変わります。

これをマクロで制御してただの繰り返しになりがちなアルペジエイターに表情を与えるというような使い方ができます。

これは文章よりも映像の方が判りやすいと思いますので、ここまでの内容をまとめた映像をご確認ください。

いかがでしょうか。
オーソドックスなアルペジエイターも、使い方次第で面白デバイスに変身ですね。

次回はNote FXの他のデバイスの解説に移ります。
BITWIG STUDIOで良い感じに音楽制作を楽しんでください!

それではまた次回!!