2018年最後のコラムです。年末にちょっとしたニュースがありましたね。
この前2.4.3にアップデートしたばかりのBitwig Studio(これからは“BWS”と略します)がベータバージョンながらも“2.5”がリリースされています(なんか、毎月新しいバージョンをインストールしている気がする….)。
新機能
面白い機能がいくつか紹介されていましたね。
例えば…
- クリップブロック
- ちょっとまだ全体像がつかめていないのですが、クリップの再生にトリックを加えられるようですね。
- オーディオのエディット機能
- クリップ上でオーディオをスライドさせることができ、アレンジ画面のままクリップの調整ができるみたいですね。複数のクリップを選択して同時にスライドさせることも可能です。
- ノートのモーフィング
- ノートFXを使用時に、新しいノートFXセレクターデバイスを使用することで1つのノブで複数のコントロールをまとめて行うことができるようです。
- インターフェイスの改善
- ブラウザーに表示されるプラグインやサンプルの検索がより簡単にできるようになりました。
- 新しいサウンドコンテンツ
- アナログサウンドのサンプルが追加されています。60個のサンプラープリセットも用意されているようで試聴が楽しみですね。SoundCloudにアップされている音源を聴きましたが、強烈な音色でした。
前回の続きをちょっとだけ
前回作ったストリングスの音とドラムの音をこのように打ち込んでみました(まだベース入れてない…)。
サンプラーの画面を見ると、左右に“+”という表示がありますね。
物心ついたころからこういうものはぜひ押してみたいという衝動に駆られるタイプだったので押してみます。
Note FXの選択画面が出てきました。これはデバイスから出力されるサウンドに対してエフェクトをかけるのではなく、このデバイスをコントロールするMIDIノートにエフェクトをかける..というイメージですね。
とりあえず一番上にあった“ARPAGEATOR”をダブルクリック。
画面に一番大きく見える棒グラフのような部分でベロシティとゲートタイムを調整できるようです。
このトラックは和音のサンプルを1つのMIDIノートで発音させているので、このコントロールだけで充分な気もしますが、和音を打ち込んでいた場合などは、もうすこしパラメーターが欲しいですよね。
そんな場合、アルペジエイター画面の左下にある8つの点がならんだアイコンをクリックすると、さらにパラメーターのセットが表示されます。
8個のパラメーターは、左上から
- Mode(モード):和音のアルペジエートする順番(上下やランダムなど)
- Octaves(オクターブ):使用するオクターブレンジ
- Retrigger(リトリガー):オン/オフ
- Rate(レート):1/1~1/64
- Rate Mode(レートモード):四分音符、付点、三連符
- Shuffle(シャッフル):オン/オフ
- Steps(ステップ):1~16
これらを組み合わせればスタンダードなものから、ちょっと変わったものまでアルペジエイター機能として十分使えるでしょう。
最近は、シンセサイザー側にアルペジエイターが付いていてそっちでやれば…っていうことも考えられますが、音色を変えたり、インストゥルメントを変えてしまった場合、そのアルペジエイターが無効になってしまうことが考えられるので、フレーズありきで作っていた場合は、このようにBWS側でアルペジエイターの設定をした方が現実的ではないかと思います。
次回は、このMIDI FXをもう少し掘り下げてみたいと思います。
それではみなさん、よいお年を!