ArKaos GrandVJ発売直前リポート 2

ArKaos GrandVJ発売直前リポートとして、前回レイヤーやトランジションの話しを書いてみました。
今回は前回の内容を踏まえて実際に使用して行く流れを紹介してみたいと思います。


2つのモード

ArKaos GrandVJには大きく分けて2つのモードが用意されています。

【Mixerモード】

ミキサーモードは発売直前リポート1で解説したレイヤーを使用するもので、ダイナミックな動きのあるヴィジュアルミックスに向いていると言えます。
複数の映像やエフェクトを緻密に組み重ねてビジュアル・パフォーマンスを行う場合にはこのモードがお勧めです。

【Synthモード】

シンセモードはレイヤーを使用せずMIDIキーボードやコンピュータのキーボードから映像をリアルタイムにトリガーして行くモードで、キーを押している間だけ映像をトリガーしたり、ループしたり1ショットに設定したり、映像版のサンプラーのようなモードです。リアルタイム性が非常に高いです。

どちらのモードの場合もムービーファイルやエフェクトをセルまたはキーボードにロードしてトリガーします。

ロードはファイル・ブラウザから任意のセルまたはキーボードにドラッグ&ドロップで行います。
セルは画像では8列x2段の16個になっていますが、Options / Set Matrix Sizeから最大32×32まで拡張可能です。

ただし、ArKaos GrandVJはセルの固まりを32バンク持っているので、ひとつひとつのバンクでは8×3や8×2程度のシンプルな数にしておいて、バンクを切り替えて使用する方がスマートかも知れないです。
この辺りは実際使用してみて自分に合ったセットを作るのが良いと思います。

コントローラでコントロール

ArKaos GrandVJはコンピュータのキーボートとマウスやトラックパッドのみでもかなり操作しやすいように設計されています。
実際プリインストールされるデモファイルをロードしてコンピュータのキーボードを適当に押してみるだけでも、ちょっとしたVJプレイが楽しめます。

ところが、レイヤーのスライダーやスタート/キル(ストップ)などを複数同時にコントロールしたいとなると、マウスでは操作できないというのは音楽制作ソフトとまったく同じ悩みが出て来ます。
ムービーのスクラッチやエフェクトのパラメーターなどはノブやフェーダーでコントロールした方が直感的というのも音楽制作ソフトと同じですね。

ArKaos GrandVJには初めからAKAI APCシリーズを初め、多数のMIDIコントローラのテンプレートが用意されているので、対応コントローラを持っている場合には多彩なコントロールが可能になりますが、MIDI信号またはOSC信号を送信可能な機器をお持ちの場合は容易にラーニング可能なので、ちょっとした手間で財産を活用できます。

ラーニングの操作はとても簡単で、Options / Edit MIDI Mappingを有効にし、操作したい項目をクリック、コントローラから信号を送信する。これだけです。
ラーニングが終了したらマッピングをセーブしてファイル化しておきましょう。

実際にマッピングしてみました。

途中一部早送りしていますが、レイヤーのフェーダーとプレイ/ストップ、クリアとレイヤー選択のマッピングがほんの数分で行えました。
OSCコントローラのマッピングの場合はspan class=”diri_font_b”>Options / Edit OSC Mappingを有効にします。マスクの色が紫になる以外、操作はMIDIの場合とまったく同じです。

プロジェクターでババーンとVJ

DJが大音量でプレイしたいと思うのと同じように、ArKaos Grand VJを触っていたら映像をババーンと外部に映したいと思うようになりました。
ArKaos GrandVJはコンピュータ内でのフルスクリーンモードはもちろん、外部ディスプレイに映像を送ることができます。(できなかったら面白くも何ともないソフトになってしまいますが…)

一般的にVJはプロジェクターを使用しますが、複数台のプロジェクターを使用して建物まるごとプロジェクションマッピング!…というのはこれから始めようという時には敷居が高すぎる話しです。
そもそもプロジェクターとひとくちに言っても、何がしたい時にどんなスペックのものを買えば良いのかピンと来ない人もいるのではないでしょうか??

実は私もプロジェクターのカタログスペックを見てもサッパリでした。

そんな時、最近では手頃な価格のモバイルプロジェクターも製品化されているので、安価なものでも1台持っているとホームパーティーや仲間同士でまったり家飲みの時などにもいつもと違った雰囲気作りができたりします。

例えばこういう使用法はどうでしょう?

会議室でSerato DJとReloop TERMINAL MIX 2の動作検証中のサポートうえだ(DJ ZOMBIE HEROS)を直撃して、奥の壁一面に映像を投影してみました。

明るい色の壁(できれば白が良いです)があればスクリーンはいらないですし、黙々と仕事をしているサポートうえだが急激にかっこ良く見えてきませんか!?

小さなプロジェクターでもアイディア次第では面白い使用法がありますし、まずは安価で手頃なもので始めて、VJに馴れて来て物足りない、大きな会場でバッチリ投影する必要があるというような時になったら大型のプロジェクターを導入するというのも悪くないのではないかと思います。

ディリゲントではこの動画で使用しているモバイルプロジェクター、geanee MPJ-401とArKaos GrandVJのバンドルセットも弊社オンラインショップで台数限定で販売しております!ぜひ覗いてみて下さい。

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