今回はアルペジエーター機能を使用した音色をその活用方法と共に紹介しましょう。
<デモサウンド>
今回作成した音色のデモサウンドです。最初の4小節は単音、後半の4小節は
最初に押さえていたノートの上で和音を押さえた状態のフレーズとなっています。
まずはオシレータの設定から解説したいと思います。
今回作成する音色について
アルペジエーターで演奏させる音色は、どちらかというとPluck系やパーカッシブ系のようなアタックが速い減衰音色が適しています。Spireはそういった傾向の音色に強みがありますので、今回のような音色を作成する上では最適なシンセと言えます。
また、最近のアルペジエーターはステップシーケンサー的なフレーズ演奏が設定できるものもあり、Spireのアルペジエーターも16ステップのステップシーケンサーのように使用できますので、これらの要素を活かした音色を作成してみましょう。
各オシレータで作成するサウンドとそれらの設定
今回の音色は3オシレータを使用し、それぞれ以下のようなサウンドメイクを行なっています。
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オシレータ1:Hard FMモードを使用したパーカッシブ系音色
パーカッシブな音色とFM変調は相性が良いので、音色の核となるオシレータ1のサウンドメイクはHard FMモードを使用して図のような設定を行っています。 -
オシレータ2:ビンテージベースマシンTB-303風のシンセベース音色
シンセベースと高域のシーケンスフレーズで同じフレーズを演奏させることがありますが、オシレータ2はそれを行なうために使用しています。音色的な違いは、フィルターへの信号の振り分けで設定しました。 -
オシレータ3:オシレータ1の高域を補強するサブ音色的な設定
オシレータ1で作成したサウンドの高域のキラキラ感を補強するために、オシレータ1より高い音域に設定してミックスしています。
今回の音色においては、フィルターの設定がポイントの一つとなっていますので、次回はその辺りを中心に解説したいと思います。
<音色データ>
今回作成してるサウンドのプリセット・データ(音色データ)です。
以下のリンクをクリックしてダウンロードされる「Pluck_and_Bass.spf_.zip」ファイルを解凍後、現れた「Pluck and Bass.spf」ファイルを、SpireのLoad Presetから読み込みます。
- Pluck and Bass(約1KB)