シンセヒット系の音色作りを引き続き進めていきましょう。今回はエンベロープ、LFOなどを中心に解説したいと思います。
<デモサウンド>
今回作成した音色のデモサウンドです。最初の8小節は、今回作成した音色トラックのみ、9小節以降からオケが入ります。作成した音色が単体での響き方とオケに入った時の聴こえ方に着目してチェックしてみてください。
エンベロープの設定
ENVは1から3までを使用しています。
まず、ENVの1と3はデフォルト設定どおりにアンプEG、フィルターEGとして使用して、どちらもアタックの速い減衰音系の変化設定にしています。
ENV 2はオシレータ1と2のピッチ変化をつけるために使用し、立ち上がりの際にしゃくり上げるような変化をつけています。
設定としてはDecayを少し上げているだけですが、アマウント量を調整することでしっかりとしゃくり上げ感を出せます。
また、アマウントの設定は12時の位置を0として左側に調整していくと、低い方から演奏するノートのピッチの高さに向かうような変化が強くなります。逆に右側に調整していくと、ノートより高いピッチに向かう変化となります。
このようにENVをピッチ変化の変調に使用し、アタックやディケイの値を大きくするとライザー系の音色変化を作成するのに便利です。
LFOの設定
LFOも今回は1から3まで使用しています。
それぞれの用途は
- LFO 1:オシレータ1のCtrl AとBを変調
- LFO 2:オシレータ2のCtrl AとBを変調
- LFO 3:オシレータ1〜4のピッチを変調(※マトリックス機能を使用して変調)
オシレータ1と2は前回説明したようにノコギリ波と矩形波の中間的な波形にしましたが、更にCtrl AとBをLFOで変調することで、常に波形の状態が変化するようになります。
また、LFO 3によるピッチ変調は基本的にビブラート効果を付加しているのですが、複数のオシレータに対して変調度合いを変えることによってピッチのズレ方が異なるため、結果的にデチューンのようなコーラス効果のように作用します。
オシレータのユニゾンを使用しなくても疑似的にコーラス効果を付ける方法として覚えておくと良いでしょう。
<音色データ>
今回作成してるサウンドのプリセット・データ(音色データ)です。
以下のリンクをクリックしてダウンロードされる「VintageSynthHit1.spf_.zip」ファイルを解凍後、現れた「Vintage Synth Hit 1.spf」ファイルを、SpireのLoad Presetから読み込みます。
- Vintage Synth Hit 1(約1KB)
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