フレーズに合わせ込む音色エディット(その2)
前回に引き続きシンセリード音色の作成ポイントを解説したいと思います。今回はフィルター設定とEGの設定について紹介していきましょう。
フィルター設定のポイント
フィルター設定はフィルター1でオシレータ1と2の調整、フィルター2でオシレータ3の調整を行なっています。
この理由は、オシレータ1と2のアナログ系の波形にはローパスフィルター、オシレータ3のFM系の波形にはシェイパーを使用して調整することでよりイメージに合ったサウンドを得るためです。
図7、8:各オシレータのフィルターへの出力状態の設定。それぞれ図7:オシレータ1と2、図8:オシレータ3となっている。
補足ですが、フィルター1と2を個別に使用したい時にはパラレルモードをオンにするのを忘れないようにしましょう。
図9:フィルターセクションの設定。黄色の枠線で囲んだ部分がフィルターのシリアル/パラレル切替のスイッチだ。
EG設定のポイント
EGはENV 1から3まで使用していますが、ポイントはENV 2です。
ENV 1はアンプEGの役割になっていますので、持続音型のエンベロープを設定し、ENV 3はフィルター1と2のカットオフの変化に使用していますが、音色的なアタック感を主に調整を行なっています。
また、ENV 2は隠し味的な効果として、オシレータ3のピッチ変化に使用し、アタック時にしゃくり上げるような効果を付加しています。
図10、11:各EGの設定。図10:ENV 1と3、図11:ENV 2の設定状態。
この変化はオシレータ3のみを聴いているとその効果がハッキリと聴こえますが、シーケンスフレーズで常時ピッチ変化が聴こえると耳障りになりがちです。調整のイメージとしては、3つのオシレータが混ざった時にうっすらと感じられる位が良いでしょう。