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RP-7ユーザーガイド

Reloop RP-7 日本語ユーザーガイド

本機を操作する前に、必ず本取扱説明書をよく読み、記載事項を遵守してください。Reloop RP-7を梱包から取り出し、初回使用前に輸送中の破損がないかご確認ください。電源ケーブルや筐体に損傷がある場合は使用せず、販売店へご連絡ください。

安全にお使いいただくために

警告!電源電圧の取り扱いには十分ご注意ください。本製品は感電の危険を伴います。本取扱説明書を遵守しない場合、保証は無効となります。メーカーは不適切な取り扱いによる人的・物的損害に対して責任を負いません。

  • 本機は工場出荷時に完全な状態で出荷されています。安全に使用するため、本書の指示・警告に従ってください。
  • CE認証の観点からも、本機の無断改造は禁止されています。改造により発生した故障は保証対象外です。
  • 内部にはユーザーがメンテナンスすべき部品はありません(外部から交換可能な消耗部品を除く)。修理は有資格者が行ってください。
  • ACインレットは主電源遮断器を兼ねます。設置完了まで電源を入れないでください。常に最後に電源プラグを差し込み、接続時は本体スイッチがOFFになっていることを確認してください。
  • 法規に適合したケーブルのみを使用してください。端子が確実に接続されていることを確認してください。
  • 設置時にケーブルが挟まれたり、鋭利な部分で損傷しないよう注意してください。
  • 使用しないとき、清掃時は必ず電源を抜いてください。必ずプラグ本体を持ち、コードを引っ張らないでください。
  • 本体は水平かつ安定した場所に設置してください。
  • 強い衝撃や振動を与えないでください。
  • 高温・多湿・ほこりの多い場所を避け、直射日光や暖房器具付近に設置しないでください。
  • 液体をこぼさないでください。内部に入った場合は直ちに電源を抜き、サービス技術者に点検を依頼してください。水分による故障は保証対象外です。
  • 35℃以上または5℃以下では使用しないでください。温度差により結露が生じた場合は常温に戻るまで電源を入れないでください。
  • 清掃は湿らせた布で行ってください。石油系溶剤やスプレー潤滑剤は使用禁止です。
  • 輸送時は必ず元箱を使用してください。
  • 学校や研修施設等では、必ず指導者の管理下で使用してください。
  • 本書は大切に保管し、必要時に参照してください。

使用目的と適合性

  • 本製品はプロフェッショナル用 7インチターンテーブルシステムです。
  • 本書に記載された目的以外で使用すると、故障・保証無効・感電や火災の危険を招きます。
  • メーカーが付与したシリアル番号は保証維持のため絶対に剥がさないでください。

メンテナンス

  • 定期的にケーブルや筐体に損傷がないか、ボタンやスイッチの摩耗を点検してください。
  • 安全に使用できないと判断される場合は直ちに電源を抜き、誤使用を防ぐようにしてください。
  • 以下の場合、安全に使用できないとみなされます:
    • 外観上の重大な損傷
    • 正常に動作しない
    • 長期間不適切な条件下で保管した
    • 輸送時に大きな衝撃を受けた

各部名称

  1. プラッター
  2. スピンドル
  3. 電源スイッチ
  4. スタート/ストップボタン
  5. 33/45/78 RPM ボタン
  6. スタイラスライトとソケット
  7. ピッチレンジセレクター
  8. リセットロックボタン
  9. ピッチフェーダー
  10. ヘッドシェルSMEコネクタ(ヘッドシェル別売)
  11. トーンアーム
  12. トーンアームリング
  1. アームレスト
  2. アームリフター
  3. アームリングロック
  4. カウンターウェイトスケール
  5. カウンターウェイト
  6. オーディオ出力(RCA)
  7. Phono/Line切替スイッチ
  8. 電源ケーブル接続口
  9. GND端子
  10. スリップシート
  11. スリップマット

組立と接続

  1. プラッター1をスピンドル2に取り付けます。
  2. プラッターの上にスリップマット23とスリップシート22を載せます。
  3. カウンターウェイト17をトーンアーム11に装着します。カウンターウェイトスケール16はアーム側を向けます。必要に応じ追加ウェイトを装着可能(別売)。
    注:ヘッドシェルとカートリッジは付属していないため、以下の手順は任意です。
  4. ヘッドシェル10(別売)にカートリッジを取り付け、トーンアーム11に固定します。
    a)ヘッドシェルリード線をカートリッジに正しく接続
    b)付属ネジで固定
    最適なトラッキング角度位置:クラシックなヘッドシェルとローワーデッキカートリッジを使用する場合、カートリッジを9.5°の角度でマウントすることで最適なトラッキングが実現できます。
    通常の7インチ・ヴァイナル盤における位置 クラシック・ヘッドシェル+
    カートリッジ(オフセット角度 0°)
    クラシック・ヘッドシェル+
    カートリッジ(オフセット角度 9.5°)
    ヘッドシェル一体型カートリッジ
    最初のトラック(R=84 mm) 14.85° 5.35° 14.85°
    最後ののトラック(R=53 mm) 9.37° 0.13° 9.37°
    ゼロクロッシング(R=53.76 mm) 9.5° 9.5°
    一体型カートリッジは個別の調整が不可能なため、トラッキング性能の低下や音の歪みを引き起こすことから、一般的に推奨されません。最適な結果を得るには、精密なアライメント調整が可能なヘッドシェル式カートリッジの使用をお勧めします。
  5. スタイラスライト6をソケットに挿入します。
  6. RCAケーブルをミキサーに接続し、GNDケーブルを両機器のGND端子21に接続します。
    注:内蔵フォノプリアンプは、音を出力するために常時電源が必要です。電源スイッチ(3)をオフにすると、音の出力は直ちに停止します。
  7. 電源ケーブルを本体20に接続し、コンセントに差し込みます。

製品同梱の「Instraction Manual」冊子の5ページの図面は実物大で示されており、カートリッジの正確な位置決め用テンプレートとして機能します。テンプレートを切り取り、ヘッドシェルにネジ位置を転写するために使用してください。トラッキング角度とオーバーハングの基準として、Shure M44-7を使用しています。

操作方法

1. カウンターウェイト調整

トーンアームリフト14を「ダウン」位置まで下げてください。トーンアーム11を慎重にプラッターのほぼ正面に配置します。カウンターウェイト17を時計回りに回転させて調整し、トーンアーム11がバランスを取り、レコードに対して平行な状態を保ち、浮き上がったり下がったりしないようにします。トーンアーム11をトーンアームレスト13に戻します。カウンターウェイトスケール16を調整し、「0」位置が印字された線と揃うようにします。スケールがご使用のピックアップシステムに推奨される針圧を示すまで、カウンターウェイトを時計回りに回転させ続けます。

2. アーム高さ調整

カートリッジに合わせて必要に応じてトーンアームの高さを調整できます。まず、トーンアームリングロック15を「LOCK」位置から解除します。次に、トーンアームリング12を使用して、最大6ミリメートルの範囲内でトーンアームを上下させます(0ミリメートルがデフォルト位置です)。トーンアームチューブをレコードと平行にし、針をレコードに載せた状態で、トーンアームリングロック15を「LOCK」位置に戻します。

注意!トーンアームソケットの損傷を防ぐため、最大高さ6ミリメートルを超えないでください。常にトーンアームリングの刻印を確認してください。

3. 電源投入

すべての接続が完了したら、電源スイッチ3で本機の電源を入れてください。これにより内蔵ターンテーブルとスタイラスライトが作動します。

4. 再生

レコードをターンテーブルのスリップマットの上に置きます。33/45/78 RPM選択ボタン5で適切な速度を選択し、対応するLEDが点灯していることを確認してください。78回転を選択するには、33と45のボタンを同時に押します。両方のLEDが点灯します。 スタート/ストップボタン4を押します。カートリッジからスタイラス保護キャップを外します。トーンアームリフト14を「アップ」位置まで上げ、トーンアーム11をレコードの再生位置に慎重にセットします。トーンアームリフト14を下げて、トーンアーム11がレコード溝に優しく乗るようにします。

注:トーンアームリフトを「ダウン」位置のままにし、手動でトーンアームを下ろすことも可能です。スタイラスを損傷しないよう注意してください。

5. スタイラスライト

スタイラスライト6は、デバイスの電源投入時に自動的に点灯します。最適な位置調整のため、ライトは360°回転可能です。

注:スタイラスのライトを消灯するには、ソケットから取り外すだけで結構です。

6. ピッチ調整

ピッチフェーダー9でレコードのピッチを連続調整できます。ピッチレンジセレクター7でピッチ範囲を選択し、対応するLEDが点灯している範囲(±8%:LED消灯/±16%:LED点灯)で操作します。ピッチレンジセレクター7を長押しすると±35%(LED点滅)に切り替わります。

ピッチレンジセレクターを再度押すと8%に戻ります。元のピッチを維持するには、ピッチフェーダー9を「±0%」位置に設定してください。リセットロックボタン8でピッチ微調整を無効化します。ボタンを再度押すと微調整が再有効化され、ターンテーブルはピッチフェーダー9で設定された速度に戻ります。

7. スタンバイモード

20分間操作がない場合、デバイスはスタンバイモードに移行し、ピッチリセットLEDのみがゆっくり点滅してこれを示します。いずれかの操作ボタンを押すとスタンバイモードが解除されます。

スタンバイモードの切り替え方法:
スタンバイモードを手動でON/OFFに切り替えるには、デバイスの電源投入時にスタート/ストップボタン4と33 RPMボタン5を同時に長押しします。

  • ONからOFFへの切り替え時:33 RPMボタンと45 RPMボタンの両方が2回ゆっくり点滅します。
  • OFFからONへの切り替え時:33 RPMボタンと45 RPMボタンの両方が5回素早く点滅します。

この方法により、必要に応じてスタンバイモードを恒久的に無効化できます。

技術仕様

  • タイプ:3スピード・マニュアル式
  • 駆動:ダイレクトドライブ
  • モーター:8極3相ブラシレスDCモーター
  • 回転数:33 1/3、45、78 RPM
  • プラッター:直径215 mm ダイキャストアルミ
  • ピッチ:±8%、±16%、±35%
  • 起動トルク:2.5 kgf/cm(78 rpm時)
  • 起動時間:1秒未満
  • ブレーキ:電子ブレーキ
  • 有効アーム長:164.5 mm
  • ワウ・フラッター:0.15%以下 WTD at 3 KHz RMS
  • SN比:75 dB以上(A-w./20 KHz LPF)
  • 適合カートリッジ重量:15〜20 g(ヘッドシェル含む)
  • 電源入力:AC 100-240 V、50/60 Hz
  • 消費電力:3 W
  • 保護等級:クラス1
  • 外形寸法:350 × 270 × 139 mm
  • 質量:5.7 kg

付属品

  • RP-7本体
  • プラッター
  • カウンターウェイト
  • スタイラスライト
  • EPアダプター
  • スリップマット
  • スリップシート
  • 電源ケーブル
  • RCAケーブル