2013年 5月 28日、DirigentはReloop RP-6000 MK6 BLACKの取り扱いを開始いたしました。
ヨーロッパでは圧倒的なシェアを誇るDJ機器ブランドのターンテーブルが、日本初上陸ということもあり、発売開始前から数多くお問い合わせをいただきました。
そこで今回は、RP-6000 MK6を様々な角度から検証を行い、RP-6000 MK6の各機能をご紹介いたします。
RP-6000 MK6の素晴らしさが伝わるような内容を心がけますので、最後までじっくりとご覧ください。
PHONO / LINE出力切り替え可能
まずは、RP-6000 MK6の見た目を確認します。
RP-6000 MK6は、表面ラバー仕上げのため、汚れにくく、傷つきにくいことが特長です。また、スクラッチプレイにも耐えうる重量設計のため、高い安定性を実現しています。
さらに注目したいのが、この土台部分!下の画像のように伸縮性が非常に高いため、ノイズ、振動を吸収します。もちろん、あらゆる環境で水平を保つため、土台の高さ調整も可能です。
縦置きのシチュエーションも考慮され、縦置き時用のスタート/ストップスイッチも搭載されています。
DMCオンラインバトルで優勝経験もあるDJ Fong FongもRP-6000 MK6を縦置きでパフォーマンスしていました。
▶ Reloop@Musikmesse 2013:RP-6000 MK6 and IQ2 MIDI
また、RP-6000 MK6は、PHONO / LINE出力がスイッチ1つで簡単に切り替え可能です。
これで、フォノイコライザー、ミキサーを別途用意しなくても、直接スピーカーやアンプに接続できてしまいます。「レコードが聴きたいけど、いろいろ機材を揃えるのは大変」という方にとっては、とてもうれしい機能です。
RP-6000 MK6の回転スピードは、78回転も可能!
続いて、回転スピードを確認します。
通常、ターンテーブルの回転数は33回転、45回転に対応していれば充分です。
しかし、RP-6000 MK6のターンテーブルは33回転、45回転に加え、2つのボタン同時押しで、78回転にも対応します!
ここで、ターンテーブルの回転数とレコード盤について少しだけご説明します。
レコードにはLP、EPという規格があり、この規格毎に回転数が異なります。
- LP:33回転
- EP:45回転
この2つの規格に対応するため、ターンテーブル側で回転数が切り替えられるようになっています。
今、世に出回っているほとんどのレコードは、LP、もしくはEP規格です。そのためターンテーブルは、33回転、45回転に対応していれば、問題ないとお伝えしました。
しかし、LP、EPより以前に、SPという規格が存在しました。このSP盤の回転数が、78回転なのです。
正直なところ、SP盤を入手する機会は、かなり少ないといっていいと思います。そんな中、78回転に対応しているRP-6000 MK6を開発してくる点に、Reloopのレコードへの愛情を感じます。
暗闇でのプレイもバッチリ!
RP-6000 MK6はクラブなどの現場での使用が考慮され、スタイラスライトが標準搭載されています。
スタイラスライト
クラブのような暗闇の場合、ターンテーブルの針先はかなり見えづらいです。そうすると、針のおとし間違え、針先を傷めてしまうといったトラブルに繋がってしまいます。
しかし、そのような問題にも、スタイラスライトが全て解決してくれます。
RP-6000 MK6に付属しているスタイラスライトを装着すると、明瞭度の高い白色LEDが発光します。
そして、スタイラスライトの左右への角度は自在に変更可能です。
そのため、上の画像のように、針を落とす位置によって、スタイラスライトの照射方向を調整することが可能です。
スタイラスライトで、針先を確実に照らし、安心してクラブでのプレイをお楽しみください。
可変トルクシステムを採用!最大トルク値は、6kg/cm!
RP-6000 MK6のトルク値は、2.5kg/cm〜6kg/cmの間で自在に設定可能です。
このトルク値は、回転の安定性、スクラッチ時の感覚に大きく影響してきます。
トルク値があまりに小さいと、レコード再生後の音の立ち上がりが遅く、反対にトルク値が強いと、人によっては、スクラッチがやりづらいと感じる方もいると思います。
こういった点から、自在にトルク値を変更できるRP-6000 MK6は非常に万能です。
RP-6000 MK6の万能な点は、他にもあります。
RP-6000 MK6の用途を大幅に増加させる機能、リバース・スイッチです。
様々な使い方が考えられるリバース・スイッチですが、特にサンプリング時に活躍すると思います。DAWがあれば波形をひっくり返すくらい、1秒で終わってしまいますが、ターンテーブルで逆回転をかけることにより、アナログ製品特有の温かい音質のリバースサウンドができあがります。
では、このリバース・スイッチを利用して、トルク値により回転の安定性にどのような変化が生じるか、動画を用意いたしました。特にリバース・スイッチを、ON / OFFした際にご注目ください。
トルク値が低いと、リバース・スイッチをON / OFFした際、ゆっくりと回転方向が切り替わります。それに伴い、音の立ち上がりも遅いです。しかしトルク値が高いと、リバース・スイッチのON / OFFで、瞬時に回転方向が切り替わりました。
このようにトルク値は、回転の安定性、音の立ち上がりに大きく関係します。
多機能なRP-6000 MK6
上の動画で、音の立ち上がりとトルク値の関係性をご紹介しましたが、RP-6000 MK6のブレイキング調整を行えば、スタート / ストップ時間を0.2〜6秒の間でさらに細かく調整できます。
また、ミックス時に重要になってくる可変ピッチ幅は、±10%、±20%はもちろん、±50%にも対応しています!
この3段階の可変ピッチ幅で、BPMが大きく異なる楽曲同士でもミックス可能!
さらに、クォーツロックをONにすれば、ピッチフェーダーの位置に関係なく、オリジナル・ピッチに瞬時に戻し、固定することができます。
ブレイキング調整、可変ピッチ幅についても、動画を用意いたしました。
ご覧ください。
このようにReloop RP-6000 MK6には、ターンテーブルに必要な機能が全て盛り込まれています。
そのためRP-6000 MK6は、DJ、サンプリング、レコード鑑賞といった、様々なシチュエーションに対応できます。
また、レコード盤を考えてみると、CD、iPodの登場により、本来であれば完全になくなってもおかしくありません。(VHSは、DVDの登場で完全になくなりました)
2013年の現在でもターンテーブルが発売されるということは、レコード盤にしか持ち合わせていない魅力があるからだと思います。
レコード盤には、どういった魅力があるのでしょうか?それは、Reloop RP-6000 MK6で確かめてみてください。