コンピュータを使用して楽曲制作をしてみたいと思ったことはありますか? 一昔前では、コンピュータで楽曲制作をしたいと思っても機材が高額であったため、機材を揃えるのにも一苦労したものです。
今までコンピュータを使用しての楽曲制作に興味があっても、なかなか購入までいたらなかった方も少なくはないと思いますが、近年、技術の進歩でコンピュータも低価格かつ高パフォーマンスの機種が増えてきており、コンピュータで楽曲制作を行う方も今まで以上に多くなってきています。そして、コンピュータで楽曲制作を行うソフトウェアも膨大な数が発売されており、何を購入したらよいのか迷うこともあるかと思います。
そこで、今回から弊社で新たに取り扱いを始めたRob Papen(ロブパペン)社「eXplorer II」を、楽曲制作を通してご紹介していきたいと思います。
1. Rob Papen社eXplorer IIのラインナップ
まずはeXplorer IIにどんな製品が含まれているのかを確認してみましょう。以下のリンクをご参照ください。
各製品の詳細については、各々の製品情報のリンクからご参照ください。
2. Rob Papen社製品を使用するためには
Rob Papen社eXplorer IIに含まれる製品を確認していただいたところで、次にどのように使用するのか疑問に思う方がいらっしゃるかもしれませんので、簡単に解説していきます。
Rob Papen社製品はPlug-In起動専用のソフトウェアです。ご利用いただくためには、DAWソフトウェア(Digital Audio Workstation)を用意していただく必要があります。VST / AU(Audio Units) / RTAS / AAXに対応しているソフトウェアであれば、Rob Papen社製品をご利用いただけます。
すでにRob Papen社製品をお持ちの方はインストーラーよりインストールを実行していただき、DAWソフトウェアでPlug-In起動のうえ、ご利用ください。なお、DAWソフトウェアでRob Papen社製品のPlug-Inが表示されない、起動時にトラブルが発生した場合、以下のリンクをご参照ください。
3. 楽曲制作をしていくための準備
楽曲制作といってもさまざまなジャンル、手法があります。楽曲制作するためには「リズム」「ハーモニー」「メロディー」を組み合わせることは、ご存知の方も多いと思います。
今回から始まる「Rob Papen社のeXplorer IIで曲を作ってみる」の連載で行う楽曲制作方法は1つの例ですので、これから作曲を始めてみようと思っている方は手始めに作曲入門書などをご一読ください。
4. リズムセクションを作成するための準備
リズムセクションで欠かせないのがドラムなどの打楽器です。eXplorer IIにはPUNCHというドラム音源が同梱されており、ドラムやパーカッション音源が含まれています。PUNCHの詳細については以下のリンクをご参照ください。
eXplorer IIに含まれるPUNCHを使用してリズムセクションを作成していきますが、Sub Boom Bassでもリズムセクションは作成可能です。興味がある方は以下のリンクもご参照ください。
5. キットの変更方法
PUNCHの主な概要は「Rob Papen PUNCHって何ですか?」で解説していますが、もう少し細かく解説していきます。以下の動画で音色変更方法をご確認いただけます。
※ スネア・ドラムの例に音色を変更しておりますが、PADの音色変更についても同様の操作です
▶ PUNCH 音色変更方法
各PADの音色についてはMODEL右隣りの左右向き三角ボタンをクリックするとMODELが順送り、逆送りされます。MODEL名をクリックするとプルダウンメニューからMODELタイプが表示されます。
※ 動画では右向き三角ボタンで順送りしています
また、PUNCHにはサンプル・ライブラリが含まれていますので、以下画像の赤枠部分のSAMPLEを変更することができます。
▶「PUNCH」サンプル・ライブラリ
上記画像赤枠部分をクリックするとサンプル・ライブラリが表示されますので、画像青枠部分から任意のサンプルをダブルクリックしていただき、SAMPLE PADに読み込みます。現在表示されているプリセットから別のプリセットへ表示を変更する場合、画像黄枠の上向き矢印をクリックします。
画像緑枠部分にはSAMP1-8にロードされているプリセットが表示されます。このプリセットを変更する場合、プリセット名をクリックします。右の画像赤枠部分のようにプルダウンメニュー内にプリセットが表示されます。
任意のプリセットを変更すると、右の画像の赤枠部分のように切り替わりますので、任意のサンプルをSAMPLE PADに読み込むことができます。
6. サンプルの追加方法
PUNCHに予め用意されているサンプル・ライブラリとは別のサンプルを使用することも可能ですので、楽曲制作に役立てることができます。対応する形式はWav、aiffの非圧縮オーディオファイルで、ご自分でサンプリングしたサウンド・ファイルや市販で発売されている著作権フリーのサンプリングCDなどが活用できます。
右の画像の赤枠部分をクリックします。
追加するサンプルを選択します。この操作は現在読み込んでいるサンプル・プリセットのフォルダ内にファイルを追加します。
また、PUNCHのサンプル・ライブラリの保存場所を確認する場合、右の画像の赤枠部分をクリックしてください。
PUNCHのサンプル・フォルダに予めファイルを追加しておきたい場合、Punch / Sampleフォルダにフォルダを追加してください。このフォルダは、以下の場所にインストールされています。
【Macintosh環境の場合】
アプリケーション / Rob Papen / Punch / Samplesフォルダ
【Windows環境の場合】
C : Program Files / Plug-In起動ファイルのインストール先 / Rob Papen / Punch / Samplesフォルダ
※ 半角英数以外のすべての文字(日本語や特殊記号などの2バイト文字)にPUNCHが対応していないため、半角英数字でフォルダ名称およびファイル名称を作成してください。
正しい場所に音声ファイルが追加されているフォルダが追加されると、右の画像のように項目が表示されます。今回は「One Shots」という名称のフォルダを追加しました。
追加した「One Shots」フォルダ内のサンプルを素早くロードするため、Presetに保存しておくと便利です。以下画像の黄枠の「Save Preset」をクリックし、名称をつけて保存します。保存されたDrum Presetは青枠部分のPresetメニュー内に追加されます。
※ 赤枠部分には別名保存を実行した「Rob Papen Punch」が追加されました
Drum Presetは、以下の場所にインストールされています。
【Macintosh環境の場合】
アプリケーション / Rob Papen / Punch / Drum Preset / Sampleフォルダ内
【Windows環境の場合】
C : Program Files / Plug-In起動ファイルのインストール先 / Rob Papen / Punch / Drum Preset / Sampleフォルダ内
今回はPUNCHを例にRob Papen社製品を使用するための手順やPUNCHでのキット変更、サンプルの追加方法を中心に解説しました。
初めてコンピュータで楽曲制作される方やこれから始めてみたいと検討されている方にも楽しんでいただくために、今後も連載形式で楽曲制作を行いながら便利機能などをお届けしていきます。
今回解説したドラムセクション作成には欠かせないPUNCHの活用方法はまだありますので、次回はPUNCHのドラムキット・サウンド作成について解説してみたいと思います。
投稿者:Support T
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