Rob Papen RG-Mutedのみでどんなことができるのか?

Rob Papen RG-Muted

リズムギターに特化したRob Papen社のグルーブ・プラグインRG。ファンキーなカッティングやアコギのストローク、重厚なディストーションギターでのバッキングなど、様々なギターサウンドでフレーズを操ることができますが、バージョン1.5へのアップデート時にミュート・ギターのサウンドが追加されました。

「ミュートと言われてもピンとこない」という方は、『太陽に吠えろ』のオープニングテーマや、007のメインテーマ、ベンチャーズなどをイメージしてみてください。アレです。

と言ってもミュート・ギターというジャンルがあるというわけではなくて、RGの中では主にクリーンやクランチのギターをブリッヂ・ミュートして演奏したサウンドをミューテッドというのです。

そして今回、RGのミュートギターの部分のみを抜き出して、RG-Mutedとして無償提供されることになりました!ディリゲントのメールマガジンにご登録いただくことで提供されますので、どしどしご登録ください。ディリゲント・メールマガジンはお得情報や製品使用法のヒントなど、情報盛りだくさんで配信中です。

RG パッケージ画像

さて、いよいよ配布が開始されるRG-Mutedですが、はたしてMutedのみでどのようなことができるのか、実際に触って確かめてみることにします。

RGの基本的な仕様や応用法などはこちらのリンク先でご確認ください。

RG-Mutedのお手並み拝見

それではさっそくプリセットセクションを確認してみます。

RG-Muted プリセットセクション

▶ プリセットセクション

Bankを開いてみるとMutedのバンクが2つありました。RGのプリセットは1バンクにつき128なので、RG-Mutedには256のプリセットが搭載されているということになります。

1番初めのプリセットを聴いてみます。

RGはコードストロークがウリのひとつなのですが、Mutedのサウンドのみ単音で発音します。コードストローク時にブラッシング奏法の発音をする入力は、Mutedでは左手で弦をミュートし、右手でピッキングするミュート奏法がトリガーされます。初めのプリセットでパーカッシブなサウンドが聴こえました。あれがミュート奏法です。

RG-MutedもRGとまったく同じ操作で、フレーズを構築します。

RG-Muted シーケンサー

▶ フレーズ構築

RGのシーケンスは最大32ステップで、ダウンストローク、アップストロークの他に、RGではゴーストやエクストラ・ストローク(設定によっていろんな使い方をします)を使用しますが、RG-Mutedではミュートのダウンとミュートのアップに割り当てられています。タイはRG-Mutedでは使用しません。ミュートだけに音は伸ばせないというわけですね。

RG-Mutedのシーケンスはホストアプリにシンクして動作するので、シーケンサーをクリックしてXを入れたステップが対応する奏法をトリガーします。ステップごとのヴェロシティやデュレーション(音の長さ)も設定できます。

RG-Mutedでベースサウンドを作成してみる

機能自体はRG-MutedとRGで同一なので、今回はRG-Mutedの裏技というか、ちょっとおもしろい使用法でベースサウンドを作る方法を紹介してみようと思います。

RGは他のRob Papen シンセサイザーなどと同じようにModulation(モジュレーション)が用意されています。RGの場合は2系統使用できます。

RG Muted モジュレーション

▶ モジュレーション

このModulationはモジュレーション・ホイールやピッチベンド、MIDI CCなどでピッチやフィルターのパラメータを操作したり、いろいろな使用法があるのですが、画像のようにシーケンサーのFreeをSourceに、DestinationにはMain Pitchを割り当てます。Amount(どれだけ適用するか)のノブを右に操作し、12semiに設定しました。

こうすることでシーケンサーのFreeの数値でピッチをコントロールできるようになり、数値が0で演奏したノートが発音し、+100で1オクターブ上、-100で1オクターブ下のノートを発音します。100を12半音で割るので1半音は8.333で割り切れません。とはいえこれは少しイレギュラーな使用法なので、その辺りはご愛嬌ということで。

RG-Muted シーケンサー

▶ シーケンス

RG-Mutedのサウンドはオクターブ下げるだけでそのまま良い感じのベースサウンドになります。上のシーケンス画像のように打ち込んでみたフレーズを聴いてみます。

ベースだけだと少し寂しかったのでPunchで適当にリズムをつけました。フレーズ後半の16分でダダダダっとなっているところはシーケンスではなく鍵盤で直接フレーズの頭だけを使用してノートを打ってますが、指先一本でトリガーしているベース、どうですか??

シーケンスを使用するテクニックは他にもたくさんあって、スピードを1/4から4倍まで設定できるので、例えば32ステップにしてスピードを2倍にした場合、32分のカッティングを入力することもできますし、もちろんモジュレーションを使用していろいろなアイディアを試せます。

これが無償っていうのはある意味BLUE LEを凌ぐ衝撃かもしれません・・・。
ギター、ベースのバッキングが必要ならRG-Muted。試して損はないですよ!

投稿者:Support I

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