【連載】Mixcraft 6で音と映像をミックス2 Vol.17!

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(2014/09/05)

Mixcraftの魅力をお伝えしている本連載。連載を一新してからは、マスタリングを取り上げています。

前回は、マスター用の媒体としてCDについて解説を行いました。「CDとはコンパクトディスクのことで、市販されている大部分の音楽CDは、CD-DAという音声データを収める規格で作成されている」ということを、ご紹介しました。

今回のお題ですが、「Mixcraftといえば映像!」ということで、映像用途の媒体についてお話したいと思います。そのため、マスタリングからはかなり脱線したお話になっていますが、そこも含めてお楽しみください。


VHSからDVD、そしてBlu-rayへ

現在、主流の映像用途媒体といえばDVDだと思います。DVDとは、Digital Versatile Discを意味しており、第2世代の光ディスク(ちなみに、CDは第1世代の光ディスク)です。

家庭用のDVDプレーヤーの販売は1996年に開始されましたが、瞬く間に普及し、DVD以前の映像用途の媒体であるVHSに取って代わりました。

VHSテープ

もしかすると、この連載をご覧の方で、VHSというものを見たことが無い方ももしかするといらっしゃるかも分かりません。それほど現在ではDVDが普及していますが、その理由を考えてみたいと思います。

まず第一に、DVDは1.2mm厚、直径12cmというCDと同サイズであり、圧倒的にコンパクトです。VHSは、縦10.4cm、横18.8cm、厚さ2.5cmという大きさです。

VHS1本ではあまり大きさを感じさせませんが、何本もかさばってくると収納スペースが取られてしまいます。

次にDVDでは、チャプター送り、メニューの表示、字幕のON/OFF、音声切り替えがなどが可能になり、様々な操作が可能になりました。個人的には、画質の向上よりも、これら操作感の向上がここまでの普及に繋がっているのではないかと考えています。

第3世代の光ディスクであるBlu-rayが2002年には規格が策定されているにも関わらず、映像用途の媒体として完全に広まっていない理由はここにあるのではないか?と思っています。

Blu-rayとDVDの解像度を比べると、DVDは720 × 480、Blu-rayが1920 × 1080と大きな差があります。そのため、DVDとBlu-rayの映像を見比べてみると、まさに一目瞭然です。また、192kHz/24bitのオーディオ・データにも対応しており、CD-DAの44.1kH/16bitでは味わうことができない、豊かな音質を体感することも可能です。

しかし近年は、CDの売り上げが落ちて、mp3などの圧縮された音源で満足しているケースが多くなってきています。そのため、映像や音質などがいかに向上しようとも、そういった部分の魅力がなかなか伝わりづらくなっていると思います。

「素晴らしい映像や音楽を作るには、素晴らしい映像や音楽を知らなければならない」とはよく言われていますが、まさにその通りだと思います。

音楽では、SACDのような新しい媒体や、DSDというアナログからデジタルへの新しい変換方式なども発表され、CDを超える音質を実現しています。

なお、44.1kHz、16bitのCDの情報量を超える音楽データを、ハイレゾ音源といいます。48kHzや96kHz、24ビット以上の音楽データのことです。

※サンプリング周波数、量子化ビット数の詳細については、Mixcraft 6で音と映像をミックス2 Vol.8!をご覧ください。

最近はハイレゾ音源の配信も徐々に増えてきたため、以前よりはハイレゾ音源も入手しやすくなってきていると思います。音楽が手軽に扱われるようになった時代だからこそ、高品質の音楽に触れて音楽の素晴らしさを再認識してほしいと思います。

ロックバンドのBOOM BOOM SATELLITESも、次回のアルバムはハイレゾ配信を予定しているとtwitterでつぶやいており、今からとても楽しみです!

普段、mp3やYoutubeなどで音楽や映像を楽しんでいる方は、Blu-rayやハイレゾ音源のような高品質な音楽や映像を体感してみてください。

自身が作成する音楽や映像に、何らかの変化があると思います。
それでは!