(2014/03/14)
楽曲制作を通して、Mixcraftの魅力をお伝えしている本連載。
ここ3回の連載では、フランジャー(連載Vol.27)、コーラス(連載Vol.28)、フェイザー(連載Vol.29)といった空間系エフェクトをご紹介してきました。
前回までは理論的な説明を中心に解説してきたので、今回は様々な音源にエフェクトをかけて、各エフェクトの効果を確かめていきたいと思います。
【今回のもくじ】
■ フランジャー、コーラス、フェイザーの違いを聞き比べる
■ あらゆるシチュエーションでフランジャーとフェイザーの違いを聞き比べる
- 歪んだギターに強くかけた場合(フランジャー/フェイザー)
- カッティング・フレーズにうねりを加えたい場合(フランジャー/フェイザー)
- ギター・アルペジオに音の彩りを加えたい場合(フランジャー/フェイザー)
3つのエフェクトの効果の違い
今回使用するエフェクトですが、フランジャー、コーラス、フェイザーともに、Classicシリーズを使用します。
各エフェクトのパラメータなどの詳細は、Vol.27、Vol.28、Vol.29の連載記事をご参照ください。
それでは、実際の音にこれらエフェクトをかけていきます。
今回使用する音源
まずは、3つのエフェクトの特長を確認するためにも、各エフェクトのパラメータを似通ったものに設定しました。
では、それぞれの音を聴いてみましょう。
以下の音源は、
元音源 → コーラス → フランジャー → フェイザー
の順に流れます。
みなさん、どのように感じられましたか?
私は、「コーラスは空間を広がった印象、フランジャーとフェイザーは音が揺れているが音色がそれぞれ違う」という印象を受けました。
このフランジャーとフェイザーの音色の違いが面白いと感じたので、次はこのフランジャーとフェイザーに絞って、効果の違いを確かめていきたいと思います。
フランジャーとフェイザー
フランジャーとフェイザー、これらのエフェクト効果の特長として、音にうねりを与えます。
そのため、歪んだギターに強烈にかける、カッティング・ギターにうねりを与え、フレーズにアクセントをつける、ギター・ソロにかけて、音に彩りを与えるなど、様々な使い道が考えられます。
そこで、あらゆるシチュエーションを考え、同じ音源にフランジャーとフェイザーをかけた際、どのような違いが生じるか確認しましょう。
歪んだギターに強くかけた場合
歪んだギターにフランジャーを強くかけて、独特なうねりを出すことはよくありますが、歪んだギターにフェイザーを強くかけた場合とどのような違いがあるか比べてみましょう。
フランジャー
フェイザー
どちらも、強烈なうねりを生み出していますが、明らかな違いがありますね。
どちらかというと、フェイザーの方がまだ原音の特長を残していると感じました。裏を返せば、フランジャーのかかりがそれほど強烈ということですね。
カッティング・フレーズにうねりを加えたい場合
次は、ギターのカッティング・フレーズに音のうねりを加えたいと思います。あくまで原音の特長を残したままで、音のうねりを加えるように各エフェクトのパラメータを設定しました。
フランジャー
フェイザー
いかがでしょうか?私はフェイザーの方が、音に粘り強さが加わった印象がありました。この辺りは、個人差ですね!
ギター・アルペジオに音の彩りを加えたい場合
最後は、ギター・アルペジオにかけてみます。
今回も元音源の特長はそのままで、フレーズの良さが引き立つように、各エフェクトのパラメータを設定しました。
フランジャー
フェイザー
この音源でも、各エフェクトの違いは音色として表れていますね!
みなさんは、どちらの音色がお好みですか?私は、フランジャーの方が、音にきらびやかな印象を受けました。
今回のまとめ
このように、フランジャーとフェイザーは「音にうねりを与える」点では効果が似通っていますが、比べてみるとはっきりとした違いが生じます。
自分の中で、フランジャーとフェイザーの効果の違いをきちんと理解していると、ミックスがさらに効率良く進められると思います。
みなさんも、フランジャーとフェイザーを様々な音源にかけてみて、効果を確かめてみてください。
次回のMixcraftの連載ですが、今回お伝えしきれなかったコーラスを様々な音源にかけてみます。
また、コーラスとその他のエフェクトの併用方法などもじっくり解説いたしますので、次回もお楽しみに!それでは。
- 次回記事:コーラス応用編
投稿者:うえだ
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