前回はMixcraftの概要を、駆け足でご紹介しました。
ループ素材が豊富で、内蔵音源も豊富、さらには動画編集機能までついているMixcraftですが、今回からはMixcraftを使い、様々な方法で楽曲を作成していこうと思います。
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豊富なループ素材
今回の主役は、ループ素材です!
Mixcraftには、6500種類以上ものループ素材が収録されています。
このループ素材は大きくLoopsとSound Effects の2つに分けることができ、Sound Effectsは、効果音が主に収録されていて、Loopsにはビートや楽器音などが収録されています。
楽曲を作成する場合は、Loopsライブラリから始めるといいと思います!
しかし、Loopsライブラリには4500種類以上ものループ素材があります。
ループ素材が膨大すぎるため、何から手をつけていいか迷ってしまいますね。
そんな時は、ソートをかけてループ素材をカテゴリー別に表示しましょう。
以下の図のように、テンポ、調、スタイルなど、様々用意されていますが、なかでもオススメなソートがソングキットです。
ソングキット毎にループ素材を表示すれば、そのソングキット内に表示されているループ素材は、テンポや調はもちろんのこと、フレーズまでばっちり合っています。これにより、作曲知識がなくても、センス次第で作曲が行えます。
例として、ループ素材を並べて、簡単な楽曲を作ってみたいと思います。
まずは、Loopsライブラリを選択し、ソート順をソングキットにします。
ソングキットの種類は、テクノ、ヒップホップ、ロック、ジャズなど、ジャンルは多岐にわたります。また、Acid Techno、Hip Hop R&B、Nu Metal、Jazzy Chill Outなど、音を想像しやすい名称がつけられています。
今回は、自分で演奏できないジャンルでもあるFunkに挑戦したいこともあり、ソングキットFunk Rockを選択しました。
ソングキットFunk Rockには、15個のループ素材が収録されています。
画像赤枠の再生ボタンをクリックすると、ループ素材の試聴が可能です。
試聴を行った結果、Bass 1のフレーズがかっこいいと思ったので、Bass 1を中心に楽曲を作成したいと思います。
まず、Bass 1をオーディオ・トラックへドラッグし、サウンドを追加しました。
この時、表示されているメッセージについてですが、このメッセージで「はい」を選択すると、ループ素材が持つテンポ、調、拍子が、プロジェクト全体に適用されます。プロジェクトとは現在制作中の楽曲のことです。
プロジェクトタブをクリックすると、プロジェクト全体のテンポ、調、拍子を確認することができ、この画面でテンポ、調、拍子を変更すると、プロジェクト全体のテンポ、調、拍子を簡単に変更できます。
今回は、テンポや調などは変更していません。
楽曲制作に戻ります。
Bass 1を中心として楽曲を組み立てていくため、Bass 1にマッチするループ素材を見つけなければなりません。その際有効なのが、先ほどご紹介したループ素材の試聴ボタンです。
オーディオ・トラックに並べているサウンドファイル(ループ素材)をループ再生しておき、その状態で試聴ボタンをクリックすると、プロジェクトのテンポ、調に合わせて、ループ素材の試聴がスタートします。
ループ再生とは、決められた区間を再生し続ける機能です。Mixcraftの場合、ループ・モードをONにすることにより「ループの始まり」、「ループの終わり」と再生区間が表示されます。
ループ素材の試聴を繰り返し、ソングキットFunk Rockから、Bass 1にマッチするループ素材をオーディオ・トラックに並べていきました。
実際の音源はこちらです。
30秒あまりのジングルのようなものですが、きちんとファンクロックとしてまとまっていると思いますが
、グルーヴを強化するため、さらに手を加えて行きます。
また、生演奏とは別のテイストを加えたいため、Funk Rockとは別のソングキットからループ素材を選択します。
いくつかのソングキットを探した結果、Gangster Rapというソングキットを見つけました。
このソングキットGangster Rapのループ素材を使っていきます。
ソングキットGangster Rapのループ素材のテンポと調が、プロジェクトのテンポと調と異なっていますが、気にせずオーディオ・トラックにドラッグしましょう。
Mixcraftが、ループ素材のテンポ、調を、自動的にプロジェクトに合わせてくれます。
反対にプロジェクトに合わせたくない場合は、オーディオ・トラックに並んでいるサウンド・ファイル(ループ素材)を選択してからサウンドタブを開き、画像赤枠、青枠部分の設定を変更するだけです。
Mixcraftを使えば、音楽知識、音感がなくても、どんどん楽曲を作ることができます。
先ほどの音源に、新たなループ素材を加えた音源がこちらです。
生演奏とは別のテイストがプラスされ、なおかつグルーヴを強化できたと思います。
このように、Mixcraftを使えば専門知識が無くとも、自分がイメージした楽曲を素早く作成することができます。ループ素材を並べるだけといっても、ループ素材は6500種類以上のため、組み合わせは膨大です。
自分の世界観を、どんどん形にしていきましょう!
今回は、「ループ素材を並べる」に重点を置き、楽曲を作成しました。
次回は、ループ素材に様々な加工・編集を行い、オリジナリティーあふれる楽曲を作ろうと思います。
それでは、次回をお楽しみに!