(2015/03/04)
前回BeatForm Shifterについての記事を書きました。
BeatForm Shifterは非常にシンプルな構造ながらなかなか侮れない面白さを持っていますが、前回の文中で『オプションの中も選択できるのはこれだけ』と触れるだけ触れておいて解説するのを忘れたまま終わってしまいました。
そこで今回は前回の内容の続き、BeatForm Shifterのオプションについての説明から始めてみたいと思います。
BeatForm Shifterのオプション
まず前回のオプションの画像。
選択できるのは以下の2種類の動作とチェックのオンオフのみ。
上の『Cycle BeatForms Through All Selected Regions』と『Cycle BeatForms Within Each Selected Region』の2つはBeatForm Shifterの左右のボタンをクリックした時の動作の仕方を選択するものです。
それぞれには以下のような違いがあります。
Cycle BeatForms Through All Selected Regions
複数のリージョンを選択している際に、仮に右に順送りし続けた場合、最後のリージョンの最後のノートがはみ出した時は、選択中の初めのリージョンにサイクルされる。
左の場合は先頭から最後のリージョンの再後端にサイクル。
Cycle BeatForms Within Each Selected Region
複数のリージョンを選択している際に、個々のリージョン内でサイクルする。
2つのリージョンを選択して右ボタンをクリックし続けた場合の動作を図解するとこのようになります。
複数のリージョンを選択している時に、全体を大きな1つとして扱うか、バラバラのひとつずつを同時に制御するかの違いですね。
もうひとつのオプション(Don’t Move BeatForms Into Empty Space)はチェックを入れるか入れないかだけです。
これは、複数選択したリージョンの中にノートが一切含まれていないリージョンがある場合、そのリージョンにノートを移動するかしないかを選択します。
チェックが入っていない場合は空のリージョンにもノートを渡し、チェックが入っている場合は空のリージョンを飛ばして次のリージョンにノートを渡します。
複数のリージョンと効率化について考える
先日最近使い始めたというLiquidRhythmユーザーさんとお話しした時のこと。
例えば1小節目から7小節目までは同じフレーズで、8小節目だけおかずを入れたいというような場合に、小節をひとつずつクリックしてBeat Builderから同じBarFormを選択するのは面倒だという意見をいただきました。
確かに面倒です。
そのような場合、初めから同じフレーズだと決まっている場合なら1小節目から7小節目を選択した状態でBarFormを選択すれば、それはもう速くて簡単です。
トラック上にリージョンがない場合ならドラッグで選択できますし、リージョンがある場合は先頭のリージョンをクリック選択後、キーボードのShiftを押しながら最後のリージョンをクリックすれば複数選択できますよ!
逆にひとつのリージョンをBeatForm Sequencerで作り込んだ場合に、このリージョンを繰り返したい時に便利な方法についての問い合わせをいただいたこともありますが、その場合なら該当するリージョンをクリック選択した状態でコマンド(Winの場合はControl)+Dでデュプリケート(複製)が最速だと思います!
ここまでの内容の確認動画を作成しました。
ご覧下さい。
いかがでしょうか。
BeatForm Shifterのオプションはちょっとした違いですが結果は大きく異なるので覚えておきたいですし、複数選択繋がりで操作についても触れていますが、これまたちょっとしたことで作業効率が大きく変わってくると思いますので、快適なリズム作成のためにも是非覚えておいてくださいね。
それではまた、次回!