改正著作権法と現在のコンテンツ市場の傾向は?

改正著作権法イメージ

こんにちはセールスKです。最近、新聞やテレビをはじめネットニュースでも話題になっているトピックに改正著作権法があります。一部では、ハッカー軍団がこの改正法の施行に伴って、官公庁へのハッキングで反対運動などもされているようです。実態は分りませんが。。。そもそも改正著作権法とはなんぞや?というお話ですが、大きな改正点としては2つあるようです。今回はその点について少しお話してみたいと思います。

■ 改正著作権法

まず2つの大きな改正点とは、DVDのリッピングというデジタルデータの取り込みやファイリングすることが違法と定義されたことと、音楽や漫画といった著作物の違法ダウンロードに対して罰則が強化されることです。なかなかアグレッシブな改正で、世界に先駆けて著作権保護の施策を推進する日本国政府ですが、いろいろと意見が分かれているところでもあります。

早速業界でも動きがあるようです。たとえば、現在音楽会社は違法コピーを防止するため、DRM(デジタル・ライツ・マネジメント)技術を使って楽曲の複製に制限などを設けています。今回の改正著作権法が施行されることで、コピーやダウンロードについて、一定の不正に歯止めがかかるとしてメーカー側は一斉に解除の方向に向かうとのこと。これによって、正規にダウンロード購入したユーザーは、自分のスマホやパソコン、それも様々なメーカーのハードに楽曲を保存することができるようになるようです。ユーザーにとっては利便性があがることになりますね。

しかし、今回の改正法についての本質を考えると、そもそもコンテンツビジネスのあり方が、現状どうなっているのかに言及しない中で、法律だけが整備されていっている感は否めない、という気もします。違法コピーやダウンロードが音楽会社やアーティストの利益を犯しているという前提のもとで、さらなる法的効力を持って抑止していくやり方が、果たして今後も有効に作用するのか?

■ 現在のコンテンツ市場

実際の市場環境を見た場合、そもそも需要が減退し、ニーズがないから売上が落ちているという前提のお話しはあったのかどうか……。使用してくれる人がいなければ淘汰されてしまう厳しい環境にあるコンテンツビジネスは、保護政策と開放政策のさじ加減が難しい時期に差し掛かっていると思うのです。実際に著作物の消費アップをどうしていくか、が前提でないと、文化の衰退も招きかねないかと思うのです。

分かりやすい例として、昨今のAKB48のマーケティング施策は、低迷するコンテンツビジネスの新たなモデルとして取り上げられています。モノや情報があふれる現代において、消費者の楽しみ方は、受動的から能動的に、物質的な欲求から貢献的かつ博愛的に変化しつつあるあらわれを予感させます。つながり、コミュニケーション、SNSの活況、総じて個人が発信し能動的にコミュニケートする行動(インタラクティブ性)にコンテンツ消費が伴ってきている昨今。

そんな中で今回の改正著作権法の持つ意味、意義とは何か……を考えていく必要があるのではないでしょうか。ちょっと小難しくなってしまいましたが……。