Rob Papen RGってなんですか?

Rob Papen RGってなんですか

「RG」という名前からどんな製品であるか、なかなかイメージは浮かばないかもしれませんが、Rob PapenのRGは「リズムギター・シンセサイザー」で、従来のシンセサイザー機能の他に、独自のギターサウンドも作成可能なソフトウェア・インストゥルメントです。Rob Papenソフトウェア共通のシーケンサー・セクションを活用し、ギターセクション作成作業を素早くできるというのは本当にうれしいことですね。

■ Rob Papen RGってなんですか?

はじめてソフトウェア・シンセサイザーを使用される方やRGよりシンプルなソフトウェアを使用されている方には、つまみなどたくさんの項目があるため複雑なように見えますが、1つの画面ですべてのパラメータを変更できますので、見慣れると非常に使いやすくなるかと思います。

Rob Papen RG

では早速、RGの主要なユーザー・インターフェースを覗いてみましょう。

■ 主要なユーザー・インターフェース

RGのインターフェイスはとてもシンプルで以下のセクションがあります。

  • 【ギター・モデル/ストローク・セクション】
  • 【シーケンサー・セクション】
  • 【Filter / FXセクション】

続いて上記セクションを個別に紹介していきます。

【ギター・モデル/ストローク・セクション】

ギター・モデル/ストローク・セクション

【ギター・モデル/ストローク・セクション】には以下の内容があります。

  • ギターモデル
  • プリセットメニュー
  • ギターストローク/ディケイのアマウント

ギターモデルにはエレクトリックギター(ディストーションギター/ミュートギター)やスチールギター(一般的なアコースティックギター)が用意されています。作成されるスタイル、ジャンルに合わせて瞬時に対応していくことができます。しかも、変更時にロード時間も短くストレスなく聞き比べすることができます。

【シーケンサー・セクション】

シーケンサー・セクション

A / Bの2つのシーケンサーを搭載しています。バリエーションとして、シーケンスBをプレイする2つの追加のオクターブがあります。以下のように割り当てされています。

シーケンス A

  • 第1のオクターブ(C1-B1):メジャーコード
  • 第2のオクターブ(C2-B2):マイナーコード

シーケンス B

  • 第3のオクターブ(C3-B4):メジャーコード
  • 第4のオクターブ(C4-B4):マイナーコード

第3のオクターブ(C3-B3)は再びメジャー・コードですが、シーケンスAのバリエーションとしてシーケンスBがプレイされます。第4のオクターブ(C4-B4)は、再びマイナー/マイナー7コードですが、シーケンスAのバリエーションとしてシーケンスBがプレイされます。

どの鍵盤にノートを入力するかで、コードスタイルを簡単かつスムーズに入力していくことができますので、市販されている楽譜のコードを入力し、素早くギターセクションを作ることができるので、すぐ音を聞きたいときにはとても便利だと思います。

【Filter・セクション】

Filter・セクション

Filterセクションは以下画像のようにルーティングされ、出力されます。

Filterセクション・ルーティング

FilterセクションではEQやFilter、AMPなどの様々なパラメータがあり、RGでサウンドを作成するのに核となる部分でもあります。

例えば普通のギターサウンドに「FILTER」項目で「MODE」をCombにし、「Cut Off」をオートメーションで操作してみましょう。そうすると、面白いサウンドを生成することができます。
※オートメーションの設定方法はDAWソフトウェアによって異なります。

Cut Offの間隔大

Cut Offの間隔短

【FXセクション/エフェクトの種類】

RGはリバーブやディレイ、コンプレッサーなど定番のエフェクト以外にも、とてもユニークなエフェクトを22タイプ搭載しています。

RG_エフェクト

FX1にMono Delay、FX2にFX Fit、FX3にCompressorをかけて、シーケンサーパターンやギターモデルを変更してみました。ギターのサウンドとしてもパーカションサウンドとしても使用できる面白いサウンドになりました。

FX1

■ MIDIノートを入力してみましょう

上記内容をふまえて、RGのPreset 1-32-001 Elec Carwahを例に、ご使用のDAWソフトウェアのMIDI TRACKにMIDIノートを入力してみましょう。
※ドラムパターンに「PUNCH」を使用しています。

RG_MIDIノート

MIDIノートを入力する前にプリセットなどを視聴することで無駄なく作業が進められます。
※RGは汎用MIDI機器などをお持ちでなくとも、ソフトウェア下部(赤枠部分)のA / Bの鍵盤をクリックすることで視聴することができます。

RG_鍵盤

Preset 1-32-001 Elec Carwahサウンド音源

RGにはすでに様々なギターリズム・パターンが含まれていますので、曲のビートに合わせて少しだけリズム・パターンを変更したい場合、ステップ・シーケンサーでダウンストローク/アップストローク/ゴーストノート/タイなどを組み合わせることで、簡単に変更が可能です。

また、DAWソフトウェアの合わせてシーケンスも追従しますので、ステップに入力するタイミングにより、ほとんど全てのジャンルを作成することができます。これなら直感的に作成されている方にもとても便利ですよね。

ここではPreset 1-32-001 Elec CarwahのBANKからリズムパターンを変更してみましょう。
※プリセットデータを参考にリズムパターンを確認していただくことで、概要が掴みやすいかと思います。

Bank 1_Elec RG Grooves 01リズム変更後サウンド

ギターのリズムパターンを作るのは以外と大変だったりするのですが、RGは非常に楽にかつスムーズにリズムパターンを変更することができます。作成されている楽曲に合うようにいろいろカスタマイズし、楽曲制作にお役立てください。

RGは楽譜がなくても直感で作成できるステップシーケンサーも搭載しており、DAWソフトウェアに内蔵するソフトウェア・シンセサイザーのみしか使われていない方や、手軽に新しいギターサウンドが欲しい方にもとてもおすすめです。