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FabFilter Tips vol.68

ようやく声に辿り着く…

いきなり寒くなりましたね

急に気温が下がって体が追いついていかないですね〜。

衣替えと同時にスピーカースタンドを入れ替えました。今まで少し高い気がしてたので、ちゃんと自分の体に合わせた位置になるようにしました。これも好みがあると思うので【絶対】というセッティングはないと思うのですが、一般的にはツィーター(またはツィーターとウーファーの間という人もいる)を耳の位置に合わせると良いらしいです。

あとはスピーカーの向きですね。中心位置を決めて、そこから等距離にスピーカーを置き、自分の座っている位置を頂点として三角形になる距離が理想という説が多いです。今回、自宅でもそうやってセッティングし直してみてちゃんと耳にいい音が届く高さと向きで快適になりました。

今回からボーカルについて進めていきましょう。ここではメインボーカル(ラップなんですけど)とコーラスに分けて考えようと思います。

今回のコーラス、エフェクトがかかったまま書き出されていて後からではどうしようもない部分があったりします(笑)。今回はEQ関連の話題だけしかお伝えできないかなぁ…。

コーラスの配置は、センターに置かれるメインのボーカル(ラップ)の場所を避け、サイドに広げて置いていこうと思っています。

中央の存在感を薄くしつつ、外側では聴こえるようにするにはどうしたらよいでしょう?

ステレオで処理するかM/Sで処理するか

Pro-Q 3は1つのインスタンスの中でM/Sでの処理も混在させられるのでセンターのみ(M)のバンドを作り、センターでメインボーカルが存在するであろう帯域のレベルを下げるという手がありますね。

というか、下の方はカットして音を軽くした方がコーラスがキレイに聴こえる場合がありますよね。センター(M)を下げつつサイドの高域を少し上げておくと華やかなコーラスに聴こえるかもしれません。

Pro-Q 3はできることが多いので比較してみようと思うのですが、M/Sで処理する場合とステレオで処理した場合ではどのように聴こえ方が変わるでしょう?

M/S

「M/Sがどんなものなのか」はここで説明すると長くなってしまうので、気になる方はググってみてください。

はじめに低域はステレオで250Hzくらいを中心に緩やかなスロープでカットしました。そして、ハイエンドをM/SのS(サイド)を使用し両サイドのを持ち上げています。

ちょっと聴いてみてください。スマホの方はイヤホンでの視聴を推奨します。

聴いていただいたパートでは、ラップとコーラスが同じタイミングで絡み合う部分がないのでそこまで気にならなかったかもしれませんが、同じタイミングで発音している場合は濁っちゃう可能性があるので位置的にも帯域的にも整理した方が美しくなると思います。

ステレオ

2chステレオで処理する場合、中央の高域も同時に上がります。

同じセッティングでS、またはステレオに変えただけですが、存在感にちょっとした違いが生まれます。

コーラスの存在がちょっと大きくなりますね。どっちがいいかは好みもあるし、曲によっても変わってくると思います。このようなコーラスとラップが交互に出てくるような場合、コントラストの意味でも分けると聞きやすくなるかな、と思っています。

使用している楽曲:

Seekers

” WAy “

Instagram:https://www.instagram.com/seekers_official01/

福地 智也

Jimmy Nolen、Nile Rodgers等に影響を受け、 Blues, Soul, Funkをこよなく愛す。ギタープレーヤーとして杏里、倖田來未、片瀬那奈、さんみゅ~、楠田亜衣奈等のレコーディング、佐藤康恵のライブに参加、同サポートバンドでは、バンドマスターを務める。ギター 演奏、音楽制作のみならず、楽器、DAWのセミナー、デモンストレーションでは、難しい用語を使わずに、誰にでもわかりやすい内容が評価を受けてい る。 https://www.dopewire.net/