イベント盛りだくさんの秋
先日はサンレコフェスに遊びに行ってきました(しかも2日間とも)。秋は楽器業界もイベントシーズンですね。このタイミングに合わせて新製品が発表されたりもするので注目ですよ。
今回のイベントに合わせたわけではないと思いますが、Bitwigからも新しい技術が発表されましたね。異なるDAWのファイルフォーマットでプロジェクトを共有可能にする「DAWproject」は、まだ突っ込みどころはあるけど今後に期待できそうなのでちょっと期待しています。
シンセ類はまとめてしまって…
原曲を聴くとシンセ類がいくつか入っています。エレピを含めて鍵盤楽器を1つのグループとしてまとめてしまおうかと目論んでいます。
3回ほど前にドラムをミックスした際、いくつかをまとめたことを思い出してください。同じようにドラム以外の楽器で複数のトラックを使用しているパート、例えばベースやギター、鍵盤類をそれぞれのグループバスにまとめて4つのフェーダーでアンサンブルをコントロールすることができます。
1つのグループ内のバランスがとれていれば、今度はそれぞれの楽器グループのバランスを取っていけばミックスしやすくなりますね。全体のミックスを聴いて気になるところがあればグループバスのバランスを調整するだけで済むこともあるし、個々のトラックを調整する必要が出てくるかもしれません。この方法は、どこをどう直すかわかりやすいし効率的ではないかな、と思っています。
まとめる前にやっておくこと
まとめると言ってもただ単に同じような音色を一つのバスに入れて、それの音量をバランスとる….というような雑な感じではありません。個々のトラックにもきちんと処理をした上でステレオバス上に配置もしてまとめていきます(あれ?この話ってFabFilterに関係あったっけ?)。それぞれのトラックにEQやコンプなど必要だと思われるエフェクトで音を作っていくことを前提としています。
アンサンブルの中でどの辺になっていて欲しいか、方向が距離なども含めてイメージして調整するようにしましょう。その上でまとめることに意味があるのです。
アンサンブルではないので分かりにくいかもしれないけど、エレピ+3種類のシンセのみで軽くバランスをとった状態で聴いてみてください。
いままで紹介した手法を使用してバランスを整えていきます。
※ すべてがキレイに均等に整えばいいのではなく、聴かせたい音の優先順位が整うように…です。
なにをしたか
グループでまとめたことによって、そのグループ内での音量とパンのバランスを調整してみます。
まとめる前のトラックをどう調節してバランスを整えたかというと和音を鳴らしているシンセ2種類は使っている音色が中低域を大切にしているものとアタックがはっきり出た方が良さそうな音色だったので前者の帯域は上を抑えて、後者は下を抑える感じにEQで調整しています。
右側に聴こえているソロのシンセは、もっと奥に行くように音を少し補足してリバーブを加えました。 その中でもう少し前に出したかったり、帯域がぶつかって気になる部分があった場合、両方をそのまま出すこともあれば、どちらかを少し抑えたりしてバランスを取ることもありますが、目指している方向性によってどう作るかかわってくるので、難しいサジ加減でもあります。
また、低い周波数帯が左右に広がっていたのでPro-Q 3のローカットをサイドに当てて、削っておきました。
低い帯域はなるべく中心に集めていた方がバランスをとりやすいですよね。今回はシンセ系の音をまとめていくとこんな感じになりました。
これでも中低域重視のシンセの音は大きいかなと思う人もいるかと思います。これは…これ以上低域を抑えた場合、ドラムなどを含めたアンサンブルの中に入ると埋もれてしまうので存在感を残せる程度にしておきました。 こんな感じになりました。
ここでもなぜFabFilter製品をチョイスするのか
個々のトラックでもEQやコンプを使い、グループでも使い、マスターでも使い…と多くのプラグインエフェクトを使うことになります。
その中には、エフェクト自身にキャラクターが必要になってくるものもありますね。ただ、キャラにキャラを重ねていくと濃くなりすぎてしまう危険性もありますね。
ということで、エフェクトの持つキャラクターを使いたい音色はそれを使用して、そうでないものキレイに整えたい場合にはFabFilterのようにクセがなく高音質で操作性の良いものを使うことを勧めています。