ちょっとずつ楽器を増やして本格的に音作りをしていこう
最近、自宅で動画撮影をするために模様替えをしつつ機材のメンテと入れ替えをしています。画面キャプチャー + 音だけの提供であればすぐに対応できるんですけど、カメラ収録もできるようにするには少し整理をしなきゃけいないかなぁと思ってます。
さてさて、ミックスの方ですが、前回まではドラム + ベースでお伝えしましたが、今回から楽器の数を増やしました。
ドラム、ベース、キーボード、ギター、シンセを追加してみました。この楽曲で使用されている楽器(インスト)と呼ばれるものはほとんどすべてですね。
コーラスやボーカルの処理は今後に置いておくとして、まずは楽器のミックスを進めていきましょう。
ベースのトラックについてあれこれ考えてみる
ベースって非常に重要なパートだと思うんです(すべての楽器が等しく重要であるとも思いますが)。キック(ドラム)とベースのコンビネーションによって楽曲のグルーブに与える影響が全然変わってきますよね。
ギターやシンセなどでの演出もしっかりとしたリズム隊の上に乗せなければ活きてこない。そのためにもしっかり&どっしりとした土台を用意しておく必要があると思います。それは音色だけでなく演奏もおなじです。
複数の著名なバンドのレコーディングのデータを見たことがあるのですが、ベースのトラックが3本あって、D.I.、アンプ、、、そして歪んだもの。
え?まさかあの曲のベース、歪んでるの??な感じですよ。
まぁギュィーンとディストーションがかかっているような感じではなく、ブリブリっと言わせている感じになっていました。
どの楽器でも少なからず影響はありますが、特にベースの音作りでガラッと雰囲気が変わってしまうので、音作りを試してみましょう。
今回使用している楽曲のベーストラックは(たぶん)ライン録りの一本のみです。それを複数トラックで録音したかのように設定してみましょう。
ベースのトラックをバスに送り、AUXトラックに流し込みました(コピーしても良かったんですけどね)。 で、バスから受け取ったトラックに“Saturn 2”をかけてサチュレーションを加えることにしました。
トラックを複製したのと同じ状態なので音量が上がります。そこを踏まえて調整してくださいね。Saturn 2は帯域別にサチュレーションをかけられるので必要であると思う帯域を選んでドライブを上げていきましょう。バンドを作成しないとこんな感じ(01)
+ボタンを押してバンドを増やすとこんな感じです。
ドライのトラックとエフェクトをかけたトラックの2つのバランスを取りつつ音色を作り、そしてレベルも調整するという感じになりますね。極端な例としてかけすぎるとこんなことになります。
アンサンブルの中で主張が強すぎますね。私が思ういい落としどころはこれくらいかなぁ…。
ギターにもSaturn 2
ギターもライン接続で録音されたようです。シングルノートのバッキングですが、同じようにSaturn 2を使ってみましょう。この場合はインサートスロットで使用することにしましょう。
元の音はクリーンなのですが、ちょっと頼りない感じもするのでSaturn 2によって太さとサチュレーションを与えてみることにしましょう。
元のギタートラックを使用したアンサンブル。
アタックしか聴こえてこないですね。次にギタートラックに処理を加えたアンサンブル。
かなり違いがあるし、歪んでいる感じがします。でもアンサンブルの中に入るとこれくらいの音にした方が周りの音とのバランスを取りつつ存在感をだせるので良いと思います。
しかも、ソロで聴くと少し歪んでいるのですが、アンサンブルに入るとそんなに歪んでいるようには聴こえませんよね?
私自身、ギターを演奏するのでこの辺の処理については気を付けます。まっさらなクリーンサウンドってきれいで聴いていても美しい感じがしますが、たくさんの音が渦巻くアンサンブルの中で存在感を示すにサチュレーションをかけて倍音成分を目立たせることは必要になってくることもあります(きれいごとだけじゃ世の中渡っていけないっすw)。
次回はその他の音についても音作りを進めていきます。
お楽しみに。