残響系のエフェクトって直列 or 並列?
過ごしやすい季節を通り過ぎてちょっと暑いくらいですね。
ギターを弾いているとボディに汗の跡が付くようになりましたし、打ち込みをしていると机に汗がたまります。涼しい部屋でやりたいですが、マイク収録する場合はエアコンの音が入ってしまうのでなかなか難しいですね。これからの季節が憂鬱です。
今回は、エフェクトのかけ方の違いでどう音が変わるかを紹介します。
直列で使うエフェクトとは?
直列、すなわち「音源 > エフェクト > 出力」というルーティングの場合ほとんどの場合でエフェクト通過後は100%エフェクトのかかった音(ウェット)になります。*エフェクトのパラメーターにMIXが搭載されているものもありますけど。
例えば、イコライザーやコンプレッサー、ディストーションなどは特別なことがない限り100%ウェットで使用することが多いですね。イメージ的には「音を変化させる効果をもたらすもの」です。
並列で使うエフェクトとは?
一方で並列接続の場合、原音に対してエフェクト音を加えるというイメージが合うと思います。
ということで、原音もそのまま出しつつ、エフェクト音も別に出力するので「原音にエフェクト音を加えるもの」です。このタイプの接続方法はリバーブやディレイなどが適していると言えるでしょう。
まずは、同じセッティングでそれぞれの接続方法できいてみましょう。ボーカルトラックはモノラルなのでモノラル>ステレオに変換してリバーブをかけています。プリセットは「Default Setting」です。
まずは直列で。
直列で接続した場合、インサートスロットに立ち上げることになります。この場合、画面右上のMIXノブを調整する必要が出てきます。このノブを上げていくとエフェクト音のみのサウンドに原音が混じり始めていきます。
パラメーターに書かれている%は原音の混入量です。サンプルサウンドは15%に設定しています。
次に並列で。
次に並列で接続します。センドリターンともいわれますね。
ボーカルトラックのセンドを利用してPro-Rを立ち上げてあるAUXトラックに送り、そこでリバーブを100%の状態になっているPro-Rをかけます。Pro-RのMIXは100%になっているので、先ほどのMIXに値するような原音とエフェクト音の混合比はAUXトラックのフェーダーを調整して行います。サウンド的にはこの方法の方が原音の輪郭がしつつエフェクト音と前後のコントラストがはっきりしている感じがしますね。
並列でかける利点は?
並列でかけた方がサウンド的には好みでした。
フェーダーでリバーブの濃さをコントロールするだけでなくセンド量をコントロールして小さい音には反応を薄く、大きな音に大きく反応するように調整することもできます。また、リバーブの後ろにイコライザーを置いてリバーブ音をイコライジングすることもできますが、そもそもPro-Rにはイコライザーが搭載されてますね。
音がたくさん重なっていくと中域や低域の音成分が強くなっていくと音が濁りやすいので、リバーブ音の低域や中域を抑えてスッキリさせるのも一つのアイデアだと思います。
他にもリバーブ音のみにモジュレーションをかけて揺らぎを与えたり、リバーブ音のみにピッチシフターをかけるなどして面白い効果を生み出すことにも使えますね。
まとめ
今回は、リバーブにのみ焦点を当ててきましたが、次回はディレイとリバーブの合わせ技で紹介する予定です。お楽しみに!