宅録で便利なゲートの使い方
仕事柄、複数のDAWやプラグインをインストールしています。
あまりに増えてくるとアップデートし忘れてたりすることもあって、使う段階になって焦ったりすることもありますね。
某リモートワークに最適なプラグインは自動更新じゃなかったりして、使う時になって期限切れになっていることに気付くとか…。
最近は各ブランドごとに一括管理できるインストールマネージャーとか、なんとかセンターみたいなアプリを採用しているところも増えてきて楽になったかと思いきやマネージャーアプリだらけということも。(笑)
FabFilterもそうならないかな〜。
さて、今回もゲートについてお話しします。
この使い方は宅録している人にはあまり頻繁に出くわすシチュエーションではありませんが、今回紹介する使い方を応用することで宅録でも使い所はあるかなと思って紹介します。
不必要な音をなかったことに
まず、以前にレコーディングスタジオで録ったのドラムトラックを聴いてみてください。
※ ゲートの効果がわかりやすくするためにレコーディングした全ドラムトラックではなく、キック、スネア、ハイハット、タム、オーバーヘッドのみにしています。
さらに今回紹介する使い方をわかりやすくするためにキック、スネア、ハイハットの音をミュートします。
フィルインの部分でタムが聞こえますが、きれいにタムの音だけが聴こえます。
実はこれ、タムのトラックにゲートをかけています。
タムのトラックにゲートをかけないとこういう感じになります。
スネアやキックの音にタムの胴が共鳴してブーンという音がなっていますね。
ドラムスとはこういうもの、と割り切ってしまえばこれでもいいんですが、ミックスをすっきりさせたいのであれば、この「不必要な部分」を取り除けるといいですね。
そのためにゲートを使います。
この時、セッティングとして気をつけるのは、まずスレッショルドとリリースですね。
リリースが速すぎるとこんな感じになります。
タムのお尻が切れちゃってますね。
必要な音に影響をさせずにゲートが動作するスレッショルド値、タムの胴鳴りが消えずに不必要な音が出るまでにゲートが閉まるようなリリースの設定を探してみましょう。
この使い方の向き不向き
この使い方は、様々な環境音が混入しやすい宅録でマイクを使ったレコーディングにも使えますね。
例えば、勢いのあるボーカルの場合、声が出ていないタイミングではゲートがかけておくと不意なノイズに対処することができると思います。
逆に囁くような声や、ブレスの音もニュアンスとして表現したい場合には、ゲートが逆効果になってしまう可能性があります。
不必要な音が発生しない良いルームアコースティックのブースを持っていれば別ですが、宅録は様々な環境音 また、ナレーションやポッドキャストのように喋る場合、手元に原稿が置いてあとめくる時だったり、ふとした動作の音が発生するかもしれません。
この場合、ごく小さな音量のノイズの可能性なのでスレッショルドを鈍く設定しておけば対処できますね。
今回使ったトラックのDrum:井上 瑠哉(@Ryu_Drummer_003)