イケボになろう!その3
新しく好みのアーティストを見つけました。
歳をとったせいか落ち着いた音楽を好むようになった気がします。
以前はゴリゴリのFunkを好んでいましたが、最近はRhythm & BluesとかBluesを好んで聴いています。
もともと出発点もBluesだったので、原点回帰かなぁと。
釣りでいえば「鮒にはじまり、鮒に終わる。」的な…いや、オレはまだまだ終わりではない!
生涯現役で元気いっぱいに音楽を楽しんで行きたいと思っています。
ダイナミック VS スタティック
ここのところ、ダイナミックEQやディエッサーなどの値が、入力信号の大きさや周波数に対してダイナミックに反応するエフェクトを紹介してきました。
この「ダイナミック」とは直訳すると「動的に」となり、信号の大きさによって反応が変わることを意味しています。
逆に設定した値が変化することなくエフェクトを適用することは「静的」となるのでスタティックということになります。
なぜダイナミックな反応を必要とするかは前にもお話しました。
ダイナミックな反応を必要とする場合とスタティックな反応の方が適している場合があります。
今回は、その差について少し試してみようと思います。
ディエッサーをかける帯域をスタティックな設定にしてみる
歯擦音が目立つナレーションを録りましたので、まずは聴いてみましょう。
テンション高めに苦手なことを告白しています。(笑)
このサンプルを元に比較していきましょう。
まず、ディエッサーのようなダイナミックな反応ではなく、スタティックになるようにEQで同じ周波数より上を減衰させるような設定をしてみます。
歯擦音は抑えられています。
が、歯擦音が発生している部分以外でもEQが適用されているので元々の音色がかすかに変化してしまっているのがわかりますか?
これでは「気になる部分を抑えたい」という目的に対して過剰な効果と言えますね。
ということで、ダイナミックな反応をするようにセッティングを改めてみましょう。
キツめに取り除くような設定をしています。
EQで高域を減衰させた設定と比較すると、歯擦音が発生している部分以外の音に変化ありますね。
そこを注目(注耳?)してもう一度聴いてみてください。
全体的に音抜けが悪い感じになりますね。
これはEQだと8.8kから上を切ってしまっているので歯擦音以外の高域成分を取り除いてしまっていることが原因ではないかと思います。
パソコンのスピーカーで再生される場合は、それぞれの音の違いがわかりづらいかもしれませんので、是非ヘッドホンで聴いてみてください。
実験してみて
比較してみてわかった通り、それぞれに適した音色があるようですね。
ナレーションの場合、他の音との兼ね合いってあんまり気にするシーンはありませんが、アンサンブル内のボーカルに使用した場合、音抜けが悪くなると他の音に埋もれてしまう場合があります。
そういう場合はダイナミックな反応をするエフェクトを使った方がいいのかもしれません。
声を張り上げた時や(ギターなどを)強くピッキングをするなどして音量が大きくなった時に特定の周波数が持ち上がりすぎてしまって、望まない音色になってしまう場合、その持ち上がってしまった瞬間“だけ”を取り除くにはダイナミックな反応が適しているようです。
一方、スタティックなエフェクトは、楽曲を通してその音色のある帯域を抑えたい、または強めたいときに使用することに適しています。
音色の持つ欲しい部分、気になった部分がどのように生まれているか確認して、状況にあった使い分けをしていくといいと思いますよ。
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